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-続・店長の後悔日誌(傲慢篇) 本館版 令和1年(2019年)以降-

各記事は主に>フェイスブックの個人アカウント< または>店のフェイスブックページ<で記載したものを部分的に訂正・加筆して
当ページに転載する形で残させていただいています。ただし、こちら独自のものもあります。

2023年 2019-2021年はこちら  2015-2018年はこちら  2012-2014年はこちら

 (公開後、訂正した個所が発生した場合はピンク色で明記します。)

索引

令和3年10月2日 完全閉店・営業終了のご挨拶

    ★ご縁のあるお風呂屋さん・奈良県郡山市 露天風呂付銭湯 大門湯 様のおすすめ 

令和3年8月3日 閉店後のサイト・ご質問などについて お店とお客様の個人的な相談についてのお願い

令和3年7月24日 閉店以後につきまして  朝のゴミ拾いで神経症が改善しました 

令和3年6月26日 活性底面BOX、当店の添加剤の代替製品・方法のご案内

令和3年6月13日 今秋 閉店予定のお知らせとご挨拶

     ●閉店までの今後の予定の概要 

     ●活性底面BOX(還元ろ過BOX・カルシウムリアクターBOX)を使ってくださっている方のお詫びと 最後のお礼

       デニトロゲン、カルシウムリアクターBOXメディアを無償送付させていただきます。(在庫限り)

令和3年5月26 日 活性底面BOXの代わりとなるお品 アクアギーク AZ-NO3のご紹介

令和3年5月8-13日 続 活性底面BOXの見合わせのお詫び  ※13日、追記させていただきました。

令和3年3月5日  活性底面BOX(還元ろ過BOX、カルシウムリアクターBOX)の販売等、一時見合わせのお詫びとおしらせ

令和2年11月27日 海水魚店をとりまく現状と予想される運命

令和2年5月10日 中国ウイルスのお見舞いとお悔やみ

令和1年12月30日 本年のお礼 、新年こそ日本覚醒の年になりますように

令和1年12月19日 習近平 主席 国賓来日に反対する署名のお願いする 当店初カレンダー配付のお知らせ

令和1年12月1日 あらためまして、無脊椎系水槽での ヤッコ・ハギ・チョウチョウウオ等の飼育について

令和1年10月7日 初めてのお客様が 有名店で購入された 約100万円の検証 <90×60×60cm ガラスのオーバーフローシステム>

令和1年6月26日 知識の無い方を食い物にする店

 

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令和3年10月2日 完全閉店の御礼・ご挨拶

 こちらの記述が遅くなり、申し訳ありません。

フェイスブックページの方では、順次ご挨拶をさせて頂いていたのですが、こちら本館の後悔日誌で閉店後の挨拶ができておらず、申し訳ありません。(※一般の個人のフェ

イスブックは、自分がフェイスブックのアカウントをもっていないと見れませんが、店などのための”フェイスブックページ”は、一般の方でも見ることができます。)

 すでに2週間も前になってしまいますが、9月14日をもちまして、通販の営業を終了させていただきました。

 これまで、19年間と約半年の間、本当に有難うございました。 

 先日からお耳汚しでございますが、至らぬことばかりとうより、まさに”張りぼて”のような店のままで背伸びを続けただけの約20年という気がいたしまして、今さらながら反

省の日々でございます。 

 ご協力と暖かいご声援、重ね重ね、有難うございました。

 自分の中で店がどんどん過去のものとなり、解体作業に追われる中で名残惜しささえ感じる余裕がなく、逆に自分の浅はかさばかりが目立ち、そもそも自分は店を経営す

るような能力も資格のない人間が愚かしい背伸びでやっていたのではないかという思いにばかりに苛まれておりました。それが閉店を決めさせて頂いた理由の一つでもあり

ましたが(修正しました。)、過去を自分で全否定するような思いがぬぐえず、名残惜しいという、愛着あるものを手放す愛おしさののような感情さえもつこともできなかったと

いうのが正直な気持ちでした。

 しかし、お客様の有難いご声援のおかげでどれだけ救われたかわかりません。自分の思い方がなかなか変えられなかで、本当に有難い、まさに天の慈愛の声と思わせて

頂きました。 おかげ様で少しは自分でも見直せるようになりました。あらためまして心から、お礼とお詫びを申し上げます。 

 9月14日に最後の通販営業日を迎えさせて頂いて以降、9月21日の朝に決まった最初の産廃処分の出荷までに、50本以上ある水槽機材・砂・水槽台をすべて出してし

まわないと10月末の撤退までのスケジュールに焦りを覚え、毎日、いまいち動かない体をなんとか押して、水槽解体・荷造りの作業に追われておりました。

 
(左)9/18解体作業中    (右)9/20 解体がおわり、産廃引き取りを待つ お世話になった養殖サンゴ用水槽です。

 (こちらは主にフェイスブックページの方に掲載させて頂いておりました。)

 なんとかそれができて21日午後だけは半ば脱力してお休みを頂きましたが、9月の残った日数を大切にし、のこりの店内のロフトや内装、電気配線などの撤去、片付けに

費すことができ、昨日10月1日には店舗部分の片付け・整理をほぼ完了することができました。

 まとまった残りの産廃を10月5日予定の引き取りが終われば処分は完了です。一応10月25日を移転予定日とさせて頂きました。

 今日は、朝に引っ越し見積もりの手配と、古物扱いのことで天理警察と買い物に出て家に戻り、昼食を頂くと、さすがに連日の疲れか、体はそうでもないのですが、片付け

をすることがどうにも気分的にできず、今日午後だけは寝かせて休ませてもらうことにしました。(それでこんな記事も書かせて頂きました。)

 お陰様で、残りの10月は自分の居住部分の荷造りと引っ越しで少し余裕を得ながら行動できそうです。

 →  
(左)9月26日の解体途中です。                         (右)10月1日 ほぼ解体・片付けが済みました。

 この間、複数のお客様に色々なものの引き取りや、心配で現地に見に来てくださった方、お気遣いのお品を送って下さった方もあり、お心遣いに心から感謝申し上げます。

 まだ使えるものを廃棄してしまうことへの抵抗感、しかし販売・お渡しすることには不安感が出てしまう という 神経症の影響と思われる二つに悩まされておりましたが、こ

れについても本当に有難いご縁に恵まれ続け、この方ならお渡ししても安心できるという方が次々と引き取りを申し出て下さり、しかも日数が無い中でとても迅速に来ていた

だけたので、本当に助かりました。自分が人にものを渡しづらい状態の中で、こんなにうまく決まってくれるものかと不思議なご加護を感じたくらいです。

 解体した木材も大量にありましたが、ほとんどお譲りすることができ、また短い断片も未塗装のものは、お風呂屋さんの炊きつけに役立てていただけ、結局産廃

としてゴミにしたものは、最初の水槽台のものと、残りはわずかだけとなりました。

 行先や今後の目標も少し前まで決めかねていたのですが、大阪の実家の家の各片付け等をすることとなり、すこし休暇を頂きながら数か月滞在し、それが済んでから長崎

に向かう予定です。さしあたりの次の道筋、目標を得ることができました。雑事とは言え、生きる目標を頂けるのは誠にありがたいことです。


店内解体でた木材です。多くが有効に再利用で引き取っていただけました。

頂いた転機と心の変化

 7/23の記事、フェイスブックでも申しておりましたが、多くの方からのお気遣い、本当に有難うございます。

 神経症に最初にかかった2月頃はまさに自分の妄想の不安の中で悪夢のような日々でしたが、そこから救われたいがために自分の心を見つめ、内観療法で反省をし、得

られたものもまた大変大きかったのではないか、まさに天があたえてくださった人生と心の転機であったとおもえてならないのであります。

 私は数少ない気分転換として、特に夕方〜夜に自転車で片道30分〜1時間程度の距離を買い物や銭湯にいかせてもらうことを頻繁にさせて頂いております。

 昨年頃までは夜、綺麗なお家にあたたかな明かりがともり、ガレージにはいい車がとまっていたりするお家のそばを通らせて頂くと、決して妬みなどはありませんが 

 「ああ、こんな素晴らしいお家や家庭は自分には雲の上のことだなあ、自分は悲しい失敗者だなあ・・・」という思いがよく心によぎりました。

 しかし今年の神経症以降、すくわれたいために内観療法で人生の反省をし、また自分が心の師とさせて頂いている故 高橋信次、長尾弘 両先生の教えを特に意識的に

実践しあきらかに自分の心が変わりました。(逆にいえばこれまで、学びながら、あまり実践していなかったと言え、大いに反省すべき点です。※一部、加筆訂正しました)

 ※9月21日は、故 高橋信次先生のお誕生日でした。産廃処理を間に合わせることしか頭になく、あとから気づき誠にうかつございました。師にお詫び申し上げます。

 「ああ、素晴らしいお家だなあ、どうか、この家の中の皆さんの幸せがいつまでも続きますように・・・・」と自然にそう思え、また 高速の下などで信号待ちをするとき、目の前

の通り過ぎてく車に「どうか、皆さん安全運転をされ、生涯、事故などおこされませんようにお守り下さい・・。」と目をつむって祈るようになりました。

 よい思いを持てば、それだけ自分の心が浄化され、また肉体的にもいい影響があり逆もまたしかりです。(私は少し腹を立てただけで、半日頭痛がなおらないというような

症状がありました。) そしてどんな言葉を人にかければ、相手が幸せになってくれるか、それをまた喜びとできるようになりました。

 ひとことで相手を地獄に突き落とすような罪深い言葉もあります。 私は人に悪い言葉を言ってしまった気づいたときは、すぐに謝るようにしています。相手が許してくれるか

どうかはその人次第です。 ただ、私たちは数えきれないほどの罪過ちをおかしてきたことを思えば、たいていのことはゆるさなくてはならないと思います。

 こういった心境の変化は自分の心が、人生の反省でいつのかにか、部分的に浄化されたのかもしれません。

 決して捨てばちな意味でなく、自分は人に迷惑をかけさえしなければどうなってもいい、他の人が幸せになってくれればいい、そう思うようになり、最近は腹が立つことなど

なくなりました。人に笑われようが誹謗されようが、あまり気になりません。 あるいはそういう感情がでかけたときに、すぐ抑えようとする力が働くようになりました。

 またそういう心は、実は、例えば気の毒な家なき人を見たときに、それをさげすむ心と表裏一体だったのではと思います。 

 人は、環境の中に生きるにあらず、(自分の)想いの中にいきている、というのは心の師の故 長尾弘先生という方のお言葉ですが、まさに真理そのものだと思いました。

 同じ環境の中にいきていても、自分の心次第で、天国にも地獄にもなるということで、上を見ても下も見ても限りなく、すくなくとも毎日食べさせて頂くことができ、暖かい

布団で休める日々であれば感謝して当然、感謝は行動にあらわして奉仕をしなけれならないと思います。

 皆さまが幸せな想いの中でいきられることを、心から願っております。 本日もダラダラと駄文で大変失礼いたしました。   

 
毎朝のゴミ拾いはずっと続けています。これを始めてから本当に楽になりました。感謝です。

★ご縁のあるお風呂屋さん ・・・・・ 奈良県 郡山市 の露天風呂付銭湯 大門湯 様のおすすめ ・・・・

 

(予め、撮影・掲載のご許可を頂いています。)

 先の記事でも少し申させて頂きましたが、奈良に住んで3年、奈良〜明日香方面の銭湯・温泉などはほぼすべて訪問し、最近は郡山市にある大門湯さんというお風呂や

さんに頻繁にお世話になっています。自転車で片道40-50分くらいかかりますが、店(家)の中に閉じこもっている自分には有難い気分転換で、数少ない贅沢です。

 昨年頃からしばしばお世話になっていたのですが、番台の奥様は本当に気さくで優しい方で、特に閉店を決めてからまだ症状もあり、不安と焦燥の中にあった7月頃以

降、訪問のたびに自分の心境を聞いて下さって、特に私のように話し相手が少ない人間には、誠にありがたい方でした。

 「よし!今日もなんとか納得できるところまで作業して、夜に大門湯さんに行こう!」 これを励みに頑張れた日が多々あり、生涯この時期を忘れないだろうという気がして

おります。

 すみません。私の勝手な思いはとにかく、こちらは民間の個人の昭和レトロなお風呂屋さんですが、作りが旅館のようなたたずまいで、また非常に珍しく¥440のお風呂

ながらとてもすてきな露天風呂があります。また、昔からこちらは主に木材・おがくずでお湯を沸かされており、個人的感想ですが、不思議と湯が柔らかい感じがあります。

 料金 大人 ¥440 小学生¥160 小人¥80

 月曜日と第2・4火曜日がお休み、営業時間は 昼3:30-夜9:30ですが、最終入場・および露天風呂は夜 8:30 までですので、ご注意ください。 

 ★追記 寒い時期(主に11〜4月)は露天風呂はお休みですのでご注意ください。

 駐車場も4台分あり、JR・近鉄の郡山駅も付近ですので、買い物や飲食店も多数あります。 

 どうか、宜しければ一度、私が人生の試練の時期に、心の拠り所にさせて頂いた(てる)銭湯にお立ち寄りいただけますと幸いです。

 ※ちなみに、奈良の銭湯ではほぼどこでも刺青のお方が居られますが、みなさん地元の方で和やかな雰囲気ですので、心配はないと思います。  

    
名物の露天風呂です。                                 こちらは内部のお風呂です。

 

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令和3年8月3日 閉店後のサイト・ご質問などについて

 誠にお暑い中、何卒ご自愛いただけますと幸いでございます。オリンピックのメダルの連続には、心からお祝い申し上げます。

 恐れ入ります。本館サイトの閉店後につきまして、海水館のサイトはできれば閉店と同時に跡形もなく消してしまいたいという気持ちだったのですが、お客様の誠に

有難い保存を希望してくださるご要望と、活性底面BOXの詳細ペー ジ等ももう少し残した方が良いかとおもわれますので、本館ページは当面の間、残させて頂きます。

 しかし、いずれは削除させていただきたいと思っておりますので、今のうちに必要な部分は保存等していただけますと幸いです。  

 また、閉店後も飼育相談に応じて欲しいというご要望をすでに複数いただいているのですが、この点、申し訳ないのですが、閉店後にパソコン・ 通信ができるかさえまだわ

かりかねますので即答する事ができません。仮に通信ができたとしてご愛顧いただいた方への感謝からご連絡を無視するということはおそらく私にはできません。しかし、

 あくまで当店はもうなくなり、かつての店主は余裕なき、私生活で海水魚を飼う余裕も到底ない、侘しい一労働者(それも職にありつければですが^^;)になるということを、

何卒お察しいただけますと幸いです。

お店とお客様の個人的な相談についてのお願い (8/6訂正しました。)

 (※申し訳ありません。この項目で当初、長々と書かせて頂いておりましたが、見苦しいので8/6に短くして訂正させて頂きました。重ねて、お詫びを申し上げます。)

 当店では、飼育ご相談について、半分はそのために営業させて頂いているようなものですので、お寄せいただいて全くかまいません。まして期間も残りわずかです。

 ただこれを、閉店後を意識して申し上げるのですが、他のお店様などでも当たり前のように考えられることだけは無いようにお願いいたします。うちは特別というより、”異常”

だと考えて下さい。お客様が、買い物をするための相談やご案内について、また飼育上のポイントなど、ある程度、短時間で質問に答えるくらいは常識的なことであり、その

範囲なら店の義務でもあるともいえるでしょう。しかし、どこまでが節度かははっきりしませんが、やはり節度は必要です。

 どうか、当店なきあと、他店様と比較して「海水館は親切にしてくれた、そちらはしてくれないのか」みたいな要求や考えはもたれませんように、切にお願いいたします。

 してくれなくて当然で、当店のほうが”異常”です。 無償の対応をどこまでも義務にされたら、お店は営業できなくなってしまいます。お店はどこまでも何かを無料で聞くところ

でなく、あくまで売り買いするところで、勉強は基本的に自分でするものという、原則と節度をお互いに忘れてはいけないと思います。今は無料の情報はいくらでもあります。

 現に当店はその営業方法でうまくいかなかった愚かな店で、まもなく終焉を迎えます。ということは、一見お客様からのご評価はよくても、結局 経営としては間違っていた

といわざるをえないと思います。 良識あるお客様にはお耳汚しの極みであり、深く、お詫び申し上げます。

 当店が無くなったあと、皆さまが今も健在のお店様とお付き合いをしていただくとき、どうか、うまくいっていただきたいという願いから筆をとらせていただいたと、暖かく見て

頂けますと幸いです。大変、失礼いたしました。

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 令和3年7月23日     閉店以後につきまして

 誠に恐れ入ります。ここで改めて書かせて頂くのもやらしいかもしれませんが、お客様から日々、閉店と私へのお気遣いのお言葉を頂戴し、重ねて御礼を申し上げます。

 今日は本当にただの内容の無い後悔日誌でございますが、一部、ご連絡とお礼を申し上げさせて頂きます。

 また、回復したらまた店を再開して欲しいという本当に有難いお声を多数いただき、恐縮の極みでございます。

 このことについて、はっきりと申し上げておりませんでしたので、一応誤解を招かないようにお伝えしておきたいと思いました。

 人の心は時間とともにどう変わるか全くわかりませんので、先の思いは自分でもわかりませんが、少なくとも今は海水魚店をもう一度させていただく気持ちは全くありません。

 また自分の無能と不見識は嫌と言うほど思い知りましたので、自営業そのものも生涯、控えたいと思っております。 誠に、申し訳ありません。

・・・・

 以前の状態でしたら、たとえどんなにも利益が少なくても、さしあたりの責任感だけでも仕事は続けており、逆に止めたくてもやめられなかったと思います。

今回、神経症でもっとも閉店の決断せざるをえなかった理由は、”ものを売ること自体”に不安と抵抗を覚えてしまうという症状にかかり、特に自分でつくったものには大きな

抵抗を覚え、これではさすがに今の仕事は続けられないと思いました。今、自社製品をほぼ終了させていただき、落ち着かせて頂いたので閉店まではがんばれそうです。

 閉店後の仕事も生活も何もきまっておりませんが、今は少しでもお客様や周囲にご迷惑をおかけすること少なく、とりあえず店を無事にたためれば、私自身はその次の日に

倒れても別にかまわないという心境です。

 ただ、これまでのことでささやかに勉強させて頂いた海水魚関連の知識や付け焼刃の工作等の経験をもし地域おこしなど地域社会に役立てる機会に恵まれたなら、生業と

してでなく寄付やボランティアの形で貢献させて頂きたいと思っております。

 一応、閉店が幸いにも無事済みましたら心の故郷の長崎へ帰り、町のゴミ拾いでも単純な労働でも、暮らせる最低限のお仕事を頂き、己の器量に見合った慎ましい暮らし

を頂けたら幸いと考えております。その上で、少しでも苦労して子育てをされている方や家庭や過疎地域に貢献させてもらうことがわずかでもできればと思っております。

 私は歳をとるごとに、世間に申し訳ないという気持ちがありました。交友店の仲間、特に店舗で出会うお客さんをどの方を見、話を伺っても、重要なお仕事をされ、また次世

代を育てられ、いつも自分より立派だなあとおもっておりました。もちろん、すべての仕事には意味があると思いますのでたとえ趣味や遊興でも重要で必要なものと思います。

 ただ、この世界は 自然界の貴重な生体を取ってきて、どんどん死なせてしまっている面、またそういう飼い方・買い方をされる方にも売らざるを得ず、色々な情報も販売

サイドに都合がいいような歪んだ面が否定できず、趣味の世界でありながら、罪作りな面もあきらかにあると自覚しておりました。

 だからこそ、少しでも自家養殖の生体に切替えていき、飼育方法も研究し、できるだけ知っていただくための努力と改善を随所でしなければならないと思っておりました。

 ただそれは、問題が多々ある世界の中にいて、そこでできる範囲の誠意を今は尽くすしかない という気持ちでした。

 もしこのまま、自分は育ててもらったのに次世代を育てることもできず、それにかわるようななんらの社会貢献もできず、ただ自分ひとりが食べるためだけにこの仕事で一生

を終えたら、きっと死の床で後悔するだろうとは思っていました。 

 それゆえ、今回はいわば病気が始まりで、強制的にやめさせられた感もしましたが、それならなおのこと天が与えて下さった転機とさせて頂きたいと思いました次第です。

 再開を期待してくださっていた方々、誠に勝手な言い分で、本当に申し訳ありません。

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朝のゴミ拾いで 神経症が改善しました。

 今日筆を執らせて頂いたことには、もうひとつ、報告をさせていただきたいことがありました。

3月以降、同じ神経症や精神疾患でかつて悩まれた方、現在も患っておられる方から、ご声援や共感のご連絡をいただいたことと、この7月以降、劇的に改善できたことが

あったので、フェイスブックではすでに個人・店のアカウントで書かせ て頂いたのですが、ここでも少し報告させていただこうと思いました。

 それは、早朝の町のゴミ拾いです。

 私はしばしば、お陰様でだいぶよくなりましたと報告させていただいておりましたが、その中でもまだ過去のことに起因する不安や自分の過ち、閉店に関連すること、

今後などで不安と悩む中で波もあって、ある心配事などが突然湧き上がって苦しいときが何度もありました。 カートショップを休みにさせて頂いたときはそういう時でした。

 症状改善のため、6月20日頃から日光にあたって不安症に重要な脳内セロトニンを増やそうと、朝のウォーキング・サイクリング等はさせて頂いていたのですが、正直、

7/1頃まで、改善した実感はありませんでした。

 (あと、献血はしばらく休むことにしました。極度の不安に襲われた朝も献血の 翌日だったので、心療内科の先生のご意見もあり、今は控えたほうがいいと思いました。)

 しかし、7月1-2日頃から町のゴミ拾いを始め、一週間くらいで朝がだんだん早く起きられるようになり、前は8時でも結構辛かったのが、今では毎朝一旦5 時くらいに

目が覚め、6時〜過ぎくらいにさっと起きることができ、6:30過ぎには出発します。

 また、3月以降、朝起きたときからの不安感と頭の重さが、午後以降〜夜にかけて楽になっていくという状態で、毎朝、「なんとか今日も仕事をこなしていかねば・・できる

 かな・・」という状態で、一時1日にドリンク剤を2本づつ飲んでいた時期もありましたが、それも朝からほとんど感じなくなるくらいになりました。本当に有難く、感謝感激です。

 ウォーキングのときから含めた単なる日数的な改善の結果かもしれませんが、 ただここしばらくの改善は自分でもはっきりわかるくらいの劇的なものがありました。

 今は至近にはあまりゴミがなくなりましたので、自転車で現地で開始点まででかけ、そこからタイマーをかけて20分間ゴミ拾いし、帰ってきて、家のまえで燃えるゴミとカン・

ペットボトルを水であらって分類し、全体で概ね1時間くらいです。朝食を頂きつつ、もう8時〜半頃から仕事にかかっています。

 ゴミも色々です。空き缶・ペットボトルが多いですが、マスクもよく落ちています。泥の中にまるごと捨ててあった新品?の炭酸水をあけたら、すごい臭いとともに、ブシューと

吹き出しました。またこの近所は田んぼや池が多く、最近ではそこに住んでいるカメが道を歩き、車に引かれた死骸がよくあります。(>_<)

   
(左)ある日の一回分です。  (右)7/19道路わきで拾ったあかちゃんの人形です。もちあげたらヤスデがいっぱい
出てきました。どんな事情ですてられたのか、可哀そうなので、顔を拭いてこれだけ新聞にくるんで出しました。

  
 (左)7/23収穫分です。 (中)ペットボトルの皮をむき、カンと水で洗います。タバコを中にいれたまま捨ててるのが時々あって、出すのがやっかいです。^^;
 (右)このまま袋にいれると水気で蒸れてしまうので、午後まで乾燥させ、分類して収集の日までビニールにいれます。 


ゴミ拾いをした場所を簡単に記録しているマップの一部です。^^

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人生の反省と実践

 ゴミ拾いをさせて頂くに至った補足で、これも同じ悩みを持たれた方の手掛かりに万一なればと、以下、誠にざれごとながら、ご容赦願えますと幸いです。

 3月以降、神経症から救われたいことから、私の心の師とさせていただいている故人 高橋信次先生、また氏に学ばれたこちらも故人 長尾弘先生という方の教えに

学び、人生の反省(内観療法)を行いました。自分の過去、犯してきた数々の過ち、人に対してとってきた態度、発言、記述、行為、傲慢、増長、それを自覚し反省し、

またアルバムや通信簿を引きずり出し、すこしでも過去の手掛かりをもとめました。

 反省を通して、自分があらためて、愚かでどうしようもない人間と思いました。仕事や店のことでも、過ちの連続であったと痛感しました。

 人から見れば、取りこし苦労だと言ってくれる方もあり、そういう面も確かにあると思います。しかし、今の自分が間違っていないと思っていること自体が大きな誤りでした。

 常に自分が間違っているのではないか、と思いながら歩む姿勢があきらかに足らなかった、そのことを痛感し、とりかえせない過去に苦しみ、懺悔しました。

 (これは、反省したから神経症になったのではなく、最初に過去のことで不安と苦しみで神経症となり、それから自分の反省を始めたというものです。)

 しかし、反省に取り組む中で、人格がいくらか変わったのが自分でもわかります。人を恨む、妬む、愚痴る、悪意、過去のことを思い出して腹を立てる、慢心、そういうこと

は極力、一切してはいけない、すべて苦しみの元であったと思うようになりました。

 まして自分の利益のために人をだましたり、悪意もってせまるなどもってのほかと思い、これは仕事で特に気を付けなければなりません。

 誇張や、良い所だけをみせてものを高く売ろうなどと言う行為は、まさにこれの一種と思います。

 あるいはこれは特に私にあったのですが、過去、人につくしてそれが裏切られたり、無駄にされたりしたことで自分が腹を立てることは、してあげた以上のマイナス、苦しみ

になるということでした。おじぎすら求めず、仮にしてあげたことを瞬間的に無駄にされても、無償の行為でしてあげたことだけで満足し、してあげられた環境にあることに逆に

感謝しなければならないということに、教えとともに実感として気づかせて頂きました。

 これは主に前述の長尾弘先生という方の教えでしたが、自分の過去の苦しみの一つにぴったり言い当てられた教えだっただけに、聞いたとたんに開眼する思いでした。

 あるいは、過ちは悔いて反省し、直接の償いができない部分は、良い行いをすることで、代わりに埋めることができる。という教えがありましたので、 そこでなにか今日から

 でもできることはないか、とりあえず思いついたのが、前述のゴミ拾いでした。ただ歩くだけよりあきらかに町のお役にたてます。

 確かに、ゴミを一つひろうたびに、忘れている自分の心のゴミも拾うことができているような気がしました。 

 実際に、自分があきらかに楽にさせて頂いたので、本当に感謝で、気分的にも道が綺麗になるだけでうれしくなり、自分が掃除した道をあらためて通るのは楽しいです。

 行為は人を作る というのはその通りですので、ゴミを捨てる行為、人の悪口を言う行為、人の不幸を願う行為、すべてその人そのものになっていき、自ら自分の心を劣化

させていくことと思います。これは霊的以前に物理的な真理でもあると思います。また逆もしかりで、ゴミを道に捨てる行為など、私などからすればありえない蛮行で人生の

大きな汚点ですが、その逆をできる機会を一回のゴミ拾いで毎朝何十個分も頂いているのだとしたら、私は拾わせてもらっているゴミが、だんだん宝物に思えてきました。

 それゆえ、最初は続かないかとおもっていたですが、今で3週間以上で雨の日でも休まず行っております。

 また、悪い思いを持つことはあきらかに苦しみの元になり、逆の思いは安らぎのになるということでしたので、近しい人の健康と幸福を朝晩いのること、今は町ですれ違う

 車に「どうか、ご安全に、ご幸福に」と無理のない範囲で、できるだけ心で思い、祈ることにしています。

 またこれは、上記両先生の教えによる信仰ですので、信じない方、興味の無い方には無意味ですが、自分を護って下さっている守護・指導霊の存在に感謝し、自分がどう

か正しい人生を今日も歩めるように、よいお導きを願っています。

 過去一度だけ、胸の内側から響いた守護霊(と思われる)言葉を直接聞いたことがあり、存在を信じさせて頂いております。

 長崎のとき、ド貧乏の一人暮らしに追い打ちをかけるようなひどい税務調査でなけなしのお金をほとんどとられてしまったとき、こんな惨めで悲しいだけの人生が続くだけ

なら本当にもう死にたいと本気で思った時でした。

  その時、泣きそうな声で「そんなこと思ったらあかん!死にたいなんて思ったらあかん!」という本当に親のように心配してくれる叫びのような言葉でした。驚きました。

 (ちなみに、この時、複数の方が大変協力して下さって、とられたお金は7割以上が不当な課税であったことがわかり、後に返還されました。) 

 守護・指導霊に近しい心をもっていなければ、指導をうけることができませんので、自分の心を正すことがまずもっとも重要です。

 あるいは商売では、真心で人に「出せば、それ以上に入ってくる」 それも教えでした。それも大いにその通りであることを今、実感しています。

 これまで長年お世話になったお客様に、お礼とお詫びなどで今、添加剤や活性底面BOXのメディア、サンゴプレゼントなど、些少ながらお配りさせていただいていますが、

そのせいかどうか、この2ヶ月は特段セールなどしているわけではないのに過去10年来最高の売上をいただいています。決して過分に儲けるためにしているのではありません

が、願わくばこの僅かなお金を使って、心の故郷 長崎・野母崎の過疎に奉仕し、何か役立てられないものかと思っております。今度こそ、真の無償の心で臨みたいです。

 少し教えに沿うように実践させていただいたら、早くもご利益をいただけたのではと思っており感謝感激です。

 本気で人生を反省でき、上記のように思えるようになったのも、神経症になったからと思えば、やはりこの点でも天の配剤を頂いたのではないか、そんなふうに思えて仕

方がありません。人によれば、惨めな人間のたわごとでしかないかもしれません。笑われてもまったく仕方がないと思っております。

 今日は誠に、戯言のようなことばかり申し訳ありませんでしたが、ゴミ拾い含め、私の症状の改善の体験です。

 最後に、余計かもしれませんが、私が3月以降、何度も拝聴し実際に活用させてもらった 故 長尾弘先生の過去の反省研修会の動画(ユーチューブ)をご紹介します。

 長尾先生には何の会もなく、これは未確認ですが当時の無償のご活動からして以下の反省研修会も、交通費・宿泊費以外では一切無償でされたのではないかと思

 います。もし宜しければ人畜無害と思いますので、自分の人生を振り返ってみようと思われた方は、ご覧になって頂けますと幸いです。

  https://www.youtube.com/watch?v=rGiSbsPBOYc&t=4119s 

  皆さまの幸せを心から祈ってやみません。 長々と失礼しました。

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 令和3年6月26日 活性底面BOX、当店の添加剤の代替製品・方法のご案内

 (※5月26日に代替製品としてAZ-NO3を取り上げさせて頂いておりましたが、他の製品も追記・補強させて頂く形でここにあらたな記事とさせて頂きました。)

 あらためまして、今年2月中頃から店主の私(政田信彦)の心身の不調による神経症によって、急な活性底面BOXおよび補充メディアの販売を休止させて頂き、誠に申し訳

ございませんでした。深くお詫び申し上げます。 また、還元ろ過BOX、カルシウムリアクターBOXをこれまでご愛顧をいただき、本当に有難うございました。

 すでに説明書等に以前から記載させて頂いておりますように、本品は還元ろ過の性質上、内部に少量の悪臭のある硫化水素を発生させます。ただこれは説明書に従った使

用法・メンテナンスをしていただけましたら販売開始から約16年間これまで内外で特に問題は発生しておらず、当店でも常時使用しております。3月に行いました測定実験でも

普通の使用法であれば人体に悪影響を及ぼすことは考えられない(硫化水素)濃度であることがわかりました。

 ただ、過去は他社でも同様の生分解ポリマーを用いた還元ろ過製品がありましたがすでに多くが廃盤となり、時代の流れの中で僅かとはいえ少量でも硫化水素を内部に発

生させるものを販売することは控えるべきかという判断を覆すことはできないまま、今秋には当店は閉店を迎えることとなってしまいました。 

 誠に、申し訳ございません。

(すでに令和3年6月13日 今秋 閉店予定のお知らせとご挨拶で御知らせさせていただきましたが、最後のお礼とお詫びとしまして、現在、活性底面BOXをお使いいただいて

いる方(2015年以降に、メディア・本体をご購入いただいた方のみを対象とさせていただいております。)に、今後別の方法を代替としてくださるまでの”つなぎ”としまして、最

後の補充用メディアをお届けさせていただいております。ただし、こちらは在庫限りとなります。) 

 本記事では、活性底面BOXおよび当店の添加剤の代替としてお勧めさせて頂く製品や、手法をお知らせさせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

<硝酸塩の除去製品のご紹介>

(左)AZ-NO3(アクアギーク)、(右)テトラナイトレイトマイナス

 双方、液体の硝酸塩除去を目的とした還元ろ過製品です。ライブロックや底砂のある水槽など、嫌気的な部分がある環境で有効に働くと思われます。(AZ-NO3は好気的環

境でも作用するという情報もあります。) 条件があうと効果が高いですが、添加量・使用法をあやまると急激な還元作用が起き亜硝酸の発生・酸欠を引き起こす可能性もあり、

危険でもありますので入れすぎに充分注意し、説明書の使用方法の遵守はもちろん、好気濾過・エアーレーションが十分にある状態でご使用頂き、特に亜硝酸の値を確認し

ながらご使用下さい。硝酸塩が多いときほど、還元で発生する亜硝酸も多くなることが予想されます。(これは活性底面BOXも同様でございました。) 

<カルシウムリアクターBOXの代替方法>

 カルシウムリアクターBOXは、硝酸塩の還元ろ過の副産物で発生する二酸化酸素でカルシウムイオン、炭酸水素イオンの双方を維持しようとすることが主な作用でした。

代替方法としまして、硝酸塩は上記の製品等で解消し、カルシウム等の維持は一般的なカルシウムリアクターの設置も有効ですが一般に高価でもありますので、特に水槽が

大きくない場合は月に一回程度カルシウム、KH値を測定し、添加剤の使用で補給する方法が妥当かと思います。(ソフトコーラルやイソギンチャク等の場合、1〜2週間に一度

1/3〜半分程度の水換えで飼育する方法も有効です。)もともとカルシウムリアクターBOXを使用していてもこの測定・調整としての添加はすべきで当店でもそのようにしており

ました。そういう意味では入れる分量に違いが生じても、作業的にはあまり変わりがないともいえるのではと思います。            

<添加剤の御案内>

 以下に、上記でご説明しましたカルシウム、KH上昇剤を含めまして、当店がお勧めします添加剤製品を紹介させて頂きます。以下、販売元(株式会社ハートトレード様)の

許可をいただいて転載しております。 大雑把にもうしますと、ソフトトレースが、以下の微量元素、ハードトレースは微量元素+ストロンチウムの組み合わせが近いものといえ

るのではと思われます。 販売元のページはこちらです。

 

 

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令和3年6月13日  

今秋 閉店予定のお知らせとご挨拶

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 このたび、誠に申し訳ございません。 当店は、本年の秋頃(9月頃)をもちまして、閉店とさせて頂くことを予定させ て頂きました。

 閉店の理由につきましては、きっかけは今年2月に店長の私がかかりました不安神経症でありましたが、お陰様でかなり回復させて頂きましたうえで、この機会に今後の

店の運営を悩み考えさせて頂いた上での判断とさせていただきました。 当店の各 自社製品も、閉店をもって終売とさせて頂きます。

 今年はお陰様でちょうど開店20周年となりますが、特に、ここ7年間(2013年以降)はほぼ一人での製造、販売、生活をさせて頂き、お客様の誠にありがたいご支援とご協

力でなんとか維持をさせて頂いておりました。 しかし、常に一人という状況を変えられないことには常々、無理を感じておりました次第です。

 今回自分が調子を崩したことで3月以降、熟考を重ね、人様にも相談させていただき、これを有難い警告とうけとめ、まだ十分に仕事ができるうちに店を 丁寧に、終了をさせ

ていただくべきという判断をさせていただいた次第です。

-

 活性底面BOXなど製品休止のことは、私が自分の神経症の影響で必要以上の懸念を感じてしまい、販売ができなくなったという一面もあったと思いましたが、それ以外

でも、以前からの色々な面で不安と懸念がありました。

 特に2011年頃から使用している養殖サンゴシステムの老朽化の問題も大きくありました。水槽も台も電気関係も、修理と改造でかなり傷んでおり、仮に今後継続する

ならほぼ新造する予定ですでに設計もしておりました。今は長時間外出するときは水槽の照明を消して留守中に万一のことがないようにしているくらいです。

 あと、当方はもともと一介の小売店でしたが、時代が徐々に悪くなる中、小売り販売だけではとても食べていくこともできず、結果的に自分でモノづくりをして販売しないと

いけなくなり、今に至っています。しかし、これも色々な難しい要素があり、お客様に対する責任は当然のこと、例えば、添加剤や人工海水にしても、試薬を使った製造

を行う必然性があり、これについても一応各段階で自分のできる範囲で法令なども確認し、過去には経産省農林水産課に指導をいただいたりして、問題点・違法性がない

かできるだけの確認・対応はしてまいりましたが、自分の知らないところでうっかり法をおかしている可能性を危惧したり、知らない間に法律がかわっていたりすることもありま

す。 今自分がやっていることは、はたしていいのか悪いのか、これも以前から悩むところでした。 

 またそういうことに、いつまでも一人で悩み、対応し続けることにも、無理があると感じておりました。

-

 このように、自分一人になにかあれば、大勢の方にご迷惑がかかってしまう可能性があるという今の脆弱極まりない状態を以前から恐れておりまして、今回を機会にさせて

頂いた次第です。

 この原因は私の無能による店の経営の失敗で、この約19年間、力及ばず、店を成長させることも、一部製造でパートをお願いした以外では従業員一人、あるいは魅力も

財も無き故、家族を持つことも叶いませんでした。よく、借金が無いだけで倒れたまま息をしているだけの店、などと笑い話にしておりましたが妥当な表現でもあると思います。

 ただ、自分でも少し前まで、まさか閉店の判断をさせて頂くに至るとは考えてもおりませんでした。自分の判断が正しいなどという自信は決してありませんが、過去も色々

なこともあり、常に余裕はありませんでしたが、店をやめさせて頂くということは考えたこともありませんでした。

 決して比喩ではなく今回は、「もうここで自分の器を自覚し 海水館の仕事はここまでにしておきなさい」 という、天の配剤を感じた面がありました。

 自分で判断したというより、何か天の自然なお導きに従った、というのが近い表現かもしれません。

 昨今、自分の精神の療養のためにも”内観療法”と呼ばれる禅定しながら人生の反省を行う中で、過去の自分自身がどれだけ浅はかで、未熟あったか思い知らされ、こ

れまで本当に、背伸びと独り相撲の愚かな日々、間違いだらけの人生を送ってしまったと、反省の毎日です。

 お客様にも、ご迷惑をおかけしていた部分も多々あり、心からお詫び申し上げます。本当に、申し訳ありませんでした。

-

 せめてもの救いは、この狭い趣味の世界で、少しでも人様のお役に立てたなら無上の喜びであり、また私自身は大きな勉強をさせて頂いたと心から感謝しております。

 ここ最近になってやっと、そもそも人が働く理由は人の幸せのためであり、 販売という行為も本来、お客様の立場に立って”必要最低限”にすべきであって、 そのためにも

工夫と勉強、改善の努力をし、その行為と心掛けによって信用を頂き、儲けはそれに付随してくるものと実感として考えられるようになりました。自分の中でもこれは大きな

悟りでした。

 そのためもあってか、3年前の奈良へ移転後は費用も無くインドネシアからのサンゴの禁輸で再開が絶望的な状態となりましたがお客様からの有難い持ち寄りのサンゴを

買い取らせていただくなどして、養殖サンゴがおかげ様で奇跡的に復旧・ 改善し、昨年はコロナの影響の副作用もあって、観賞魚業界全体が近年異例の好 景気に恵まれ

、とても忙しくさせて頂きました。しかしその有難い状態でも、人一人を雇うことはとてもできない状態で、ある意味かえって限界も痛感したということもありました。

 今はとにかく残りの期間を、最大限丁寧に最後の仕事をさせて頂くこと、特に活性底面BOXはじめ当店の製品を これまでご愛顧くださっていた方に、お礼とアフターケア

をさせていただくこと に努めさせて頂きたいと思っております。(以下でお伝えさせて頂きます。)

 まだ、残り4か月弱もございますので、最後のご挨拶には早すぎますが、この19年間、本当に至らぬ点ばかりの当店、私自身に応援、ご愛顧いただき、本当に有難うござ

いました。心からお礼申し上げさせて頂き、いくら感謝させていただいても足らないと自覚しております。

 終わりが近くなりましたら、またあらためてご挨拶をさせていただきますが、まだまだ残りの期間がありますので、その間、何卒、宜しくお願いできますと幸いです。

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●閉店までの今後の予定の概要 8/17修正させて頂きました。ピンクの字が修正箇所になります。

  以下あくまで概要の予定で、10月末には完全撤収となりまして、それまでの予定となります。

 6月 通常営業 (随時処分販売開始)

 7月 ほぼ入荷は停止、他は通常営業予定。

 8月 (用品・生体入荷終了)処分販売のみ、 (店舗は8月29日で営業終了)

 9月14日 通販(カートショップ)終了予定 (閉店) ※以後、フェイスブックで機材処分などのご連絡・店舗引き渡しなどでの開店は随時予定しています。

 (10月 末日に現在の場所より完全撤収)

 (以上)

 ★今後の各段階での詳細のご連絡は、随時、フェイスブックでお知らせさせて頂きます。

 今後、店の終了にむけましての各ご連絡、また在庫処分販売などは、フェイスブックページで随時、お知らせをさせて頂きますので、ご覧いただけますと幸いです。

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●活性底面BOX(還元ろ過BOX・カルシウムリアクターBOX)を使ってくださっている方のお詫びと 最後のお礼

  デニトロゲン、カルシウムリアクターBOXメディア を無償送付させていただきます。(在庫限りとさせて頂きますので、ご容赦下さい。)

 このたび、3月初頭から諸般の事情で販売を休止させていただいており、誠に申し訳ございません。3月以降、再販を目指して実験も行って安全確認を行い、PL保険にも今

さら加入したりして、なんとか安心をえて再販できないかと努力したのですが、ついに叶わないこととなってしまいました。

 当店がもうすこし安定した会社や大きな店であれば継続できたかもしれないとも思いますが、結局当方の体制があまりに脆弱過ぎて、これ以上の販売を続けるのは控える

べきという判断を脱することはできませんでした。ただ、硫化水素の点を考慮すれば、かつて同様の還元素材を販売されていた各社様が皆停止をされたことを思えば、当店も

それにならうべきではないかと思いました次第です。

 これまで再販を期待くださる数々のご声援と励ましをいただいて、感謝感激でございましたが、ご期待に添えず、本当に、申し訳ありません。 

 そして最後のお礼 および、今後に別の方法につなげていただきますまでの”つなぎ”としまして、現在、本品をお使いいただいている方を対象に、それぞれの補充メディ

アを一定数を無償で添付させて頂きます。現在、お使いの状態にあわせまして、以下のようにさせて頂きます。

 ・現在、(通常サイズの)還元ろ過BOX または カルシウムリアクターBOXをお使いの方へ ※

        1個のみお使いの方へ →デニトロゲン160g、カルシウムリアクターBOXメディア250g(1個分) いずれか1個 を送付させて頂きます。 
        2個以上お使いの方へ → 上記を2個まで 送付させて頂きます。
                             ※デニトロゲン160g、2個送付の方は、320g一袋になる場合がありますので、ご容赦下さい。     
      

 ・現在、還元ろ過BOXミニ、カルシウムリアクターBOXミニ をお使いのお客様へ ※

        1個のみお使いの方 → デニトロゲン 80g カルシウムリアクターBOXメディア125g いずれか 1個 を送付させていただきます。
        2個以上お使いの方 → 上記を2個まで、送付させて頂きます。

 ※現在、どのお品・数量をお使いになられているかは、特に確認行為をさせて頂くものではなく、お客様の申請をそのまま信用させて頂きます。

申し訳ありません。あきらかな”お間違い”が続発しておりますので、心苦しいですが確認をさせて頂くことにいたしました。 

本送付は、現在お使いの方(2015年以降にメディアまたは本体をご購入いただいた方)のみを対象とさせて頂きます。
当店は、カートショップ゚のクラウドデータに過去10年分の記録がある上、2015年以降は「やよいの青色申告オンライン」を使用しており、データがすぐに検索可能です。
このようなことはしたくなかったのですが、先日から、おひとり様づつ過去の記録を調べた上で対応しております。

不明な場合は、現在使用中のお写真と過去のご購入日を確認させて頂きます。
記録に無い上、確認に対応頂けない場合は、申請されましても送付いたしませんので、ご容赦下さい。

、少しでも多くのかたに公平にお配りしたいと思いますので、何卒、宜しくお願いできますと幸いです。

 <6/16 こちら カートショップに専用の送付お申込みの受付窓口をご用意させていただきました。>

 ※また、大変恐れ入ります。デニトロゲンの原料の仕入れ元を教えて欲しいという要望をしばしば頂くのですが、当方としましては、過ぎた懸念とはいえ、この方法に百万に
一の危険性を覚えるからこそ、断腸ながら店もろとも終了させていただいた立場と心情でありますので、これを自分の手を離れるからといって、無責任に推奨するようなこと
は出来かねます。
 どうかご理解を賜れますことを切にお願い致します。また当方は化学・プラスチックのメーカーから製造業者として原料の仕入れをしており、一度の仕入れにはかなり高額
な費用が必要で、普通は一般の個人の方は直接取引は難しいのではと思います。

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令和3年5月8日 続 活性底面BOXの見合わせのお詫び (5月12日追記させて頂きました。)

 ご迷惑をおかけしており、誠に申し訳ございません。深く、お詫び申し上げます。

 前の記述から何かいい進展したわけではいのですが、すでにはや2か月も経ってしまいましたので、現状を報告させて頂きます。

 活性底面BOX、および関連品の販売につきましては、まだ見通しがたっておりません。 申し訳ありません。

 ただ、単に私の病状と心の問題だけでなく、あらためて硫化水素の件を考慮すれば、やはりこういったものを今後は販売を自粛するべきなのではないか、それとも使い方

の問題で考えるべきなのか、容易に判断できかねます次第です。

 また、私自身も2月当時の精神的に参って店などとても続けられない状態からすれば、4月以降、心療内科様のお世話になり、自分でも内観療法はじめできるだけの改善

を試みて、ずいぶんと回復をさせていただきましたが、今までの仕事の6〜7割程度をゆっくり、ミスを多発させてご迷惑をおかけしつつ、やっとこなしております日々です。

 大幅に回復できましたが、それでも前と同じにはまだまだ戻れません。 自分の仕事全体にも薄い抵抗があり、頭と体がまだ重くて、動きにくい状態です。

 今はなんとか日々の維持をさせて頂いておりますが、自分の状態がこのままでは、店自体も今後いつまでも継続できるかどうかも、自信をもって申し上げにくい状態です。

 活性底面BOXの件も、自分の心に抜けない刀がささっていて、いま販売を再開することはこの刀をもっと押し込むような状態で、抵抗があってできない状態です。

 これまでともに歩んできた活性底面BOXが 自分にとって突然の脅威になってしまい、販売できなくなってしまったことは、あきらかに店としては片輪が外れた状態です。

 経営としましても、活性底面BOXの販売ができない以上、当然厳しくなり、長い低迷の末、移転以来やっと安定しかけていた経営もまた先行きがみえなくなってしまいまし

た。いまはなんとか、維持だけさせていただいている状態です。

  一般の海水魚店が数年前から全体的にどうなっていっているかご存じのとおりで、自分の番がいつきてもおかしくはないと思っております。

 明確なお答ができずに、申し訳ありません。確実はことは何も申せませんが、活性底面BOXの復旧は現状ではまだ難しいと申し上げるしかない次第です。 

 お気遣いやご声援、ご心配をいただいたお客様には、個人的なお礼として一部、無償でお送りさせて頂きました。

 心身にまだ力が入らない中、一人でできるだけの努力はこれでもしているつもりなのですが、本当に、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

 何か好転できることがありましたら、今後も必ずご報告させて頂きます。 何卒、ご容赦いただけますと幸いです。

(以下、5月13日追記をさせていただきます。)

 硫化水素 測定結果の掲載のお知らせ

 申し訳ありません。上記、8日に申し遅れておりましたことがあり、お客様からいただいたお見舞いのメールで気づかさせて頂きました。すでに本館トップページの左下の活

性底面BOXの部分、またフェイスブックでのお知らせをさせていただきましたが、こちらに追記しわすれておりました。

 活性底面BOXについての硫化水素の測定試験を3月9〜12日行い、その内容を3月25日に以下に公開をさせていただいております。

 http://kaisuikan.o.oo7.jp/reefpower/kasseiteimenbox/ryukasuiso/ryukasuiso-siken.htm

 結果は上記ページの通りで、特に一番下の部分に結果から見解を述べさせて頂いておりますが、さしあたり普通の使い方で、たとえ説明書に従わず、室内でメンテナンス

作業を行ったとしましても、数個までの使用・作業で健康被害がでることはありえない濃度であることはよくわかりました。 また、お客様で測定器をお持ちの方があり、有難

くも実際に測定・報告をして下さった方がいらっしゃって、同様のご意見を頂きました。また通販のお客様からも、3月以降、引き続いてお見舞い、同様の有難いお気遣いの

報告、ご意見をいただいております。重ねて、感謝申し上げます。

 実際、私もこれらの結果や濃度の低さから、間違っても使用上で大きな問題が起きることは普通に考えてありえないとは思います。これは大変有難い結果でございました。

 また、私自身も学生時代から各還元ろ過の実験や使用をしつづけ、当然硫化水素ともつきあってはや20年程度になります。特に私はもともと体があまり強くなく、特に消化

不良の際などに心臓発作のような症状で倒れてしまうことも子供の頃から時々あり、22〜24歳くらいまでまともに食事がとれないほど体調を崩し今より20kgも痩せていたこ

ともあり、また毎年風邪をひいていたくらいですが、むしろそれ以降、特に34歳以降の長崎への移住以降ははるかに健康で、近年は風邪もほとんどひきません。

 また概ね1か月〜2週間に一度の血液検査を献血で行っております。 その意味で、この2月からの不安神経症を除けば、私自身は肉体の点では昔よりずっと健康になっ

たと思います。すくなくとも、活性底面BOX等を含めたものを長年使用していて、特に私は実験で意図的に硫化水素の匂いを嗅ぐために吸い込むことも多いですが、それに

よって何かあったということは一切ありません。

 ただそれと、現状の社会の常識と通年を考慮したとき、やはり硫化水素をいくらかでも発生させるものを販売していいものか、ということが最後のネックになっております。

 正直、私の心の中でも当初ほどの恐ろしい懸念と不安は和らいでおります。現に、お世話になった方のお礼の送りものとして一部、お送りさせてもらえるようになったこと

自体がそうですが、一度はそれを心の中ですさまじい恐怖と問題として硫化水素の懸念と不安を覚えた以上、それをなかったことにして再開ができないということがあります。

ご心配頂いた方への心からお礼とご報告

 追記の場をお借りしまして、長々と恐縮ですが、誠にご心配とお気遣い、ご迷惑をお掛けしておりますこと、重ねて、心からおわびとお礼を申し上げます。

上記8日の記事で、やや悲観的にお見苦しいことを書いておりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

 はたから見て頂くと、普通に元気そうに見えますし、実際一時のことを思えば本当に有難い状態にさせて頂きました。「神経症はきみだけじゃない」というポスターをよく

見ましたが、こういう意味だったのかと思います。

  食生活にも原因があったようで、なまじこの2年くらいほぼ二週間に一回献血で血液検査をずっとしていたため、コレステロール値を気にするあまり、肉類や卵などを長期に

控えすぎ、また献血自体も原因でビタミンB6が欠乏していた可能性があり、これが脳内物質の重要なセロトニンを欠乏させ、不安神経症を引き起こした可能性もあったよう

です。心療内科のお薬は漢方の一番軽いものでお願いし、さっそく、食生活の改善とサプリメントなどで徹底改善を心掛けかました。

 今、多くの方がコロナ禍で苦労されておられるのに、自分だけ半ば毎日半ドンのような状態にさせて頂いているのは心苦しい次第ですが、仕事を減らして療養をさせて頂

いております。

 また、人様からみればおかしいと思われるかもしれませんが、不思議なことに、今回の神経症にかかってから、心のなかで「これを機会に人生を振り返れ」 という響きが

ずっとあるように感じておりました。そして、仕事の合間の時間に人生の反省(内観)をさせて頂いておりましたところ、

 お客様のお医者様で実際に医学の世界でも精神の”内観療法”というものがあるということを教えていただき、驚いておりました。

 私は内観(反省)はしっていましたが、”内観療法”という言葉があるとは知りませんでした。例えば自分の母について、その母が自分にどれだけのことをしてくれ、それにど

のように恩を返したか、自分が悪い事をしたとき、母の立場にたってどんな気持ちであったかを想像し、反省するといったことが、心に療養法として医学の面からもあるという

ことだそうです。私は自分が尊敬する 高橋信次先生、また長尾弘先生という方のいわば宗教的な教えでそれを知っておりました。

 また今回、自分の錯覚かもしれませんが、なぜかそれしか自分が最終的に治れる道がないという気が正直しております。天の配剤なのかもしれないとも思えます。 

 どちらにしても今回は本当に、自分がそう思えた生涯で初の機会であるため、できる限りの反省をしたいと考えております。 自分が過去からとってきた行動と想念、近しい

人への感謝と報恩をどれくらいしたか、自分の過去の行動を善意の第三者の立場、あるいは相手の立場にたってみ、相手にどんな思いを与えたかを想像し、また自分の行

動や日々の仕事の中の間違った思いや行動をどれくらいしたか、あるいは自分の今の浅はかな人間性はどのように形成されたのか、そしてどのように軌道修正すべき

か・・・、あるいは日々の仕事も、自分は誠実にやっていると思っていたが、自分がただそう思いこんでいるだけではなかったか、あるいはある程度できていたとしても、それ

に慢心していなかったか、だからこそトラブルも時におきたのではないか、・・

 反省し、悔い改めるべきことは、本当に山のようにあります。 

 天からいただいた機会と思い、療養とともに、人生の軌道修正を図りたいとおもっております。

 普段は部屋でするのですが、ずっと一人で家でいるのも精神によくないと思い、5/11は天気もよかったので、仕事を4時過ぎで終わりにさせてもらい、

 自転車で約一時間の南部の国営飛鳥歴史公園まででかけて、小高い山の人のほとんど通らない公園の林の道脇の石の上ですわって、わずか1時間ほどですが座禅で反

省しておりました。このときは、子供の頃、学校であったいろいろなトラブルの原因、自分の行いや発言で自分の問題や欠点を顧みており、如何に当時の自分が相手の気持

ちも考えず、心にうかんだことをなんでも口に出し、それによって反感をかったり暴力をうける元を作っていたか、その心の根を考え、痛感しておりました。

 なんとか、良い結果を出せることを自分でも心から祈ってやみません。 最後に、ご迷惑をおかけし、重ねて、重ねてお詫び申し上げます。

 近しい方やお客様でも、私などよりはるかにご苦労を抱えている方も多く、その方々の救済と幸せこそ心からお祈りしております。

       
    国営飛鳥歴史公園です。写真のような石の腰掛で座禅させてもらいました。      帰る前にもう少し南のお風呂 「大使の湯」まで足を延ばし、
                                                    お年寄りに混ざって2日ぶりに風呂に入らせてもらいました。^^;大変いい湯でした。 

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令和3年3月5日 業務再開および、活性底面BOX(還元ろ過BOX、カルシウムリアクターBOX)の販売等、一時見合わせのお詫びとおしらせ 

 (本記事は、>店のフェイスブックページ< で2/27、3/4 に掲載させていただいた内容を一部、加筆・修正したものです。)

 このたび、長崎での旧営業地での最終片付け作業で、2/20-26までお休みをいただいたうえ、さらに休業を延長させていただき、誠に申し訳ありませんでした。

以下フェイスブックページ2/27と3/4で記載しましたことのほぼ転載・加筆となりますが、 店主の私(政田)自身が、長崎での解体作業での疲労に加え、2月初旬頃からいわゆ

る不安神経症に似た症状となってしまい、加えて身辺で(決して悪いことではなく、むしろ良いことなのですが)非常に大きな変化が起きるなど、心身特に精神の疲労で余裕が

なく、これでは通販でミスをさらに増やしてしまうことだけでなく仕事が手につかず、しばらくの間、お休みをさせていただき、3/4から一部商品を削る形での一応の再開をさせて

いただきました。普段、休日が無いことのしわ寄せも来たのかもしれません。一時、自ら精神科に行くまで考えたのは生涯で初めてでした。  

 多数のお客様からご心配やお見舞いのおたよりをいただき、誠に申し訳ありません。

 3/5現在、おかげ様でだいぶ回復をして落ち着いており、早速いただいたご注文をミスしないように注意しております。

 また、これにも関連しまして、以下の理由で活性底面BOXの販売、また添加剤類も一時休止させていただいております。

 重ね重ね、ご迷惑をおかけし、本当に申し訳ありません。心から、お詫びを申し上げます。

 ●活性底面BOX・関連品・添加剤類の販売の自粛のお詫び

 こちらも、急なことで誠に申し訳ございません。この度、活性底面BOXおよび関連品の販売を、一旦自粛させていただくことにいたしました。 この理由につきましては、

先の私自身の不安神経症の結果とも言えるかもしれませんが、特に使用上のなんらかの事故や事象が発見・報告がされたことではなく、当方が昨今の硫化水素への社会的

懸念を考慮した判断です。 私たち、海水魚・サンゴ飼育をしているものでは、底砂の中やライブロックの内部など低濃度の硫化水素やその匂いはある程度身近なものです。 

 硫化水素は空気中にわずか0.3ppmでもはっきりとした匂いを感じ、嗅覚が鋭敏な人ではさらに低濃度でもわかるそうです。約3〜5ppmであきらかな不快臭を感じ、労働

作業現場や温泉では安全のため主に10ppm以下であることが規定されています。 

 活性底面BOXは通常使用中はそもそも水が通わないために硫化水素の溶出は皆無で、メンテナンスなどして開封して出る硫化水素はあきらかな臭みを感じることが多いで

すが、メディアの分量(還元ろ過BOXの乾燥重量で160g、CaBOXで250g)と、もともと硫黄分など入っておらず生分解プラスチックとサンゴ砂のみであることからしても極めて

わずかであり、健康被害を与えるようなものではなく、まして使用法として、あくまで屋外・風通しのよいところで作業をしていただくことで問題になることはまずありえません。

  ただ近年、硫化水素温泉地や工場、ビルなどの汚水層の処理作業、意図的な自殺などで数100ppmなどの高濃度の硫化水素の死亡事故が頻発しており、社会的懸念

も高まっております。生命に危険が及ぶほどの濃度になると嗅覚が麻痺して臭わなくなりそれが事故につながることも多いようです。

 これまでは活性底面BOXの内部の硫化水素の発生や他の危険性を十分にお知らせ・公知し、その前提でろ過やエアーレーション等を整え、生体、人体に対して安全に使っ

ていただくという販売方法を取らせていただいておりました。 しかし時代の変化を鑑み、商品としてたとえ少量とはいえ硫化水素が内部に発生し、メンテナンス時には悪臭が

出ることが前提となっているものを今後も販売し続けるということはどうなのかと悩み、まだとても結論はだせず、迷いを抱えながらも販売を続けることに大きな抵抗感をもって

しまいました次第です。(実は、本体ケースも約一年分 320個を仕入れた直後なのですが、そんなことは関係なく止めました次第です。)

 これにつきましての皆様のご意見がございましたら、遠慮なくお寄せくださいますと幸いです。

●判断のきっかけにつきまして 

 今回の自粛のきっかけは、ひとえに私の心の中に起きたことです。

 冒頭にも申しましたがこの2月に入り、不安神経症に類似した症状が出、そして過去から自分の仕事や人生についての反省や不安の思いに苛まれ、先にさせていただき

ました機関紙BLの配布終了も、その一つでございました。 2月18日、その懸念と反省が活性底面BOXにもおよび、硫化水素の社会的懸念などを含めた視点に突然私の

見方がかわり、今後、販売することに大きな心の抵抗が生じてしまいました。 

 近年、販売は落ちてきているというものの、当店は還元ろ過の研究と、活性底面BOXとともに歩んできたような店ですので、これを自粛しなければならないとすれば半身を

そがれたようなものと感じ、食事もまともにできない日々がつづき、長崎の作業中もそのことが頭から離れない数日となりましたが、今はだいぶ落ち着いて考えられるように

なりました。 そのため、まだ判断を変えさせていただく可能性、たとえばミニタイプのBOXはさらに懸念がすくないのでこれだけは継続させて頂くなど、まだ結論がとても出

し切れておりませんので、変節の節は何卒ご容赦いただけますと幸いです。

●測定機械による室内 硫化水素濃度測定予定 

 当店にもやっておくべきことを発見しました。それは、本来屋外でやるべきメンテナンス作業を、仮に締め切った室内でメンテナンスした場合の空気中の硫化水素の機械に

よる濃度測定です。 これまで、これも含めて実際に私自身、あらゆる使用、メンテナンス方法で人体への各刺激性や匂いの点を確認してまいりました。しかし、ぜひ機械に

よる測定もおこなうべきであったと反省しております。 結果が悪かった場合はもちろん、良い場合でも慎重に変わりはありませんが、

いずれにしても測定が出来次第、公開させていただきます。以上、何かとご迷惑をお掛けして申し訳ありません。何卒、ご理解・ご容赦いただけますと幸いです。

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令和2年11月27日 海水魚店をとりまく現状と予想される運命

 いつも有難うございます。急に思うところがありまして、昨今には珍しく本館の後悔日誌で、それも久々に海水魚の世界の念仏のような記事を書かせて頂きました。

思うところともうしますのは、いうまでもなく厳しい現状でありますこの当海水魚関連の商売・仕事の世界にあらたに入ってこられる方が私の知る範囲でもいまだにおら

れます。そういった方々に、こういうことを申したほうがいいのか、あるいは余計な差し出口かとも思うのですが、せめて失敗者としての私の経験談をいかしていただければと

思い、その方々に個別に申し上げようかと思ったのですが、こんな文章量をメールで送ったら残念で変な人と正体が見抜かれてしまいますし、今さらな部分も多いながら恥を

忍んでここにしたためさせていただきます。

 表題にありますように、私達とくに個人の小さな海水魚店をとりまく現状と今後どうなっていくだろうかという現状と僭越な推測ですが、私のせまい了見と関連している人々

から伺った狭い範囲からのことでありますので不正確な面も多いかと思いますが、何卒、ご容赦いただけますと幸いです。

 生体輸入価格の高騰と直輸入店との板挟み

 あらためまして、特にいわゆる個人の、それも小売りに特化した一般的な店にとってはもはや厳しいというより、価格的な面で物理的に経営・生存が不可能という状態にな

ってもう何年もたつのではないかと思います。私の店は、2002年に普通の小売りの海水魚店として開業させて頂きましたが、2007年頃に販売のささやかなピークを迎え、当

時、自分が起こしました室内水族館「マリンスクエア」の失敗と同時に、経営は以降、延々なだらかな下り坂となりました。

 そのころから、生体の卸価格は徐々に高騰し、ほか送料や各製品なども、また当店では自社製品の原料なども安くなるものはほぼ一切なく、すべてが僅かづつ値上がりし

ていく状態がありました。世の中は民主党政権になった2009年頃からあきらかに年々不景気が深刻化していきました。2013年頃、安倍政権以降、やっと景気は底打ちした感

はあります。

 まずこの業界が不幸だったのは、デフレで円高でありながら、普通は下がるべき輸入価格がむしろ上がったことでした。この理由を生体業者さんに伺ったところ、現地の単価

があがったこと、その理由はかつて旧ソ連が崩壊したときにできた貧国が昨今裕福になって、それらからの引き合いの増加、最近では中国の買い占めということも聞きました。

 そこに、この中共ウイルス(コロナ)の影響でさらに一段、あがってしまいました。

 では、どれくらい上がったのかといますと、まず魚類については種類によって2020年現在では、2007年頃の概ね、1.5〜2倍になりました。

 サンゴについては種類によって違いますが、大雑把にもうしますと、ソフトコーラルがかつての1.5〜2倍、ハードコーラルでは2〜3倍くらいです。

 コエダナガレ、ナガレハナサンゴのブランチものなどでは、エダの数が半分くらいになったうえでさらに2〜3倍の価格ですから、実質5〜6倍程度です。

 そういう現状が、増殖や分け売りとしての小さなフラグサンゴ(かつてはミニサンゴと自分は読んでいました)などをやむを得ず盛んにした原因でもあると思います。

 普通、これだけでも販売は極めて難しくなりますが、この世界で小さなお店にとってのもう一つ脅威、というより時代の当然の流れで現れたといえる直輸入店の台頭があり

ました。直輸入(主に通販)店は、いわば卸業者の段階にいる会社が一般に直に売るわけですから、非常に安価に販売ができます。 

 しかし、実際にはこういった安価な直輸入通販店は私が商売をはじめます2002年以前からすでに存在はしていました。ただ、この直輸入というのは簡単なことではなく、その

手続きの手間などもさることながら、大量の生体を一度に輸入し、しかも当然それをきちんと管理しなければならず、また海外の仕入れ元の品質が悪ければ大きな損害を生

むことなります。また、現地シッパーは在庫にあまっているものなどを半分程度頼んでもいないものを入れておくってくるのが当たり前で、その運営はとても簡単とはいえない

面があると思います。実際、当店も直輸入と卸販売の間のような”輸入代行”という輸入手続きだけをしてもらって現地のシッパーからそのままの状態での生体を

入荷したことが何度かあり、同様の状態がありました。私がとったのは毎回1〜2箱だけでしたが、これがその何倍も来たらどうなるのだろうと思いました。

 そういうことから、直輸入とはいえ運営に余裕がなかった面も考えられ、お店の個々のお客さんへの対応もあまりよくなかった面なども散見され、また当時は時代が良かっ

たころから、一般の卸業者さんの方がさらに大量に輸入できたりして、大量に仕入れれば特にサンゴでは卸業者さんから仕入れた方が有利なことも多く、まだ対抗できる

状態が当時はありました。 一時、そういう直輸入通販店が現れては消える時代が続きました。

 しかし、私は当時から懸念があり、いずれ、ある程度の資本をもって、生体の管理や状態をきちんと整え、体制をととのえた直輸入通販店が出てくる、あるいは大型のペット

ショップでもそういう試みを実現させていくだろう、そうなったら当店のような卸業者から仕入れる小さな店も、生体卸業者もそろって窮地に立たされるだろうということでした。

 そして現状、不況とともに実際にそうなったわけです。

 そこに、二年前の2018年5月以降のインドネシアからのサンゴ全面禁輸が全体に追い打ちをかけました。当店の場合はその事実しら事前に知らず、当時長崎からこちら奈

良に移転したところで知り、目の前が暗くなったことを覚えております。ただ辛うじてベトナムからの輸入は細々ながら続いており、またインドネシアからも今年2020年から徐

々に再開され、幸いソフトコーラルの価格は禁輸前とあまり変わっいていませんでしたがハードコーラルはさらに高騰して、今や一般的な経済状態の方を対象とした販売とし

てはほとんど手が出せないものになりました。

 しかし魚類では今でも直輸入店では一般種のチョウチョウウオやヤッコなどが安いものでは依然¥1000前後で販売されており、ここ近辺のホームセンターの海水魚コーナ

ーを見ますと今や¥2500〜¥3000程度です。ここまで価格差がついてしまうと、どうにもならない面があると思います。

 お客様の価格への認識の変化

 特にサンゴの販売価格については、直輸入でも個人の店でも双方で上がらざるをえない状態がつづいていると思いますが、一方でお客様の価格への認識はどうなのでし

ょう。これは一概には言えないと思いつつ、ある程度の参考になりえるものはあると思います。

 例えば、ヤフオクの落札価格や過去の相場等を見ると、一般のお客様の価格への評価がわかります。過去20年以前からの価格を知っている自分の目からみますと、多く

の人が昔の価格を忘れていないのだなあと思う値段で落札されている場合も多いです。昔、ハナガササンゴ、オオバナサンゴ、コハナガタサンゴなど一般的でグレードが

そう高くないハードコーラルは、安い小売店では¥2000〜3000台が当たり前、¥1980などということもありました。少し前、店で売れ残ったレッド〜レッド&グリーンのオオ

バナサンゴを、送料無料で3個、それぞれ一個づつ出品したところ、写真もあまりよくなかったかもしれませんが、落札価格はなんと約¥2400〜¥4200程度でした。

 (ちなみに、現状、卸価格はこれよりずっと高価です。)

 ただ、近年価格が高騰してから海水魚を新たに始められたお客様も多いので、過去の値段を知らない方が高騰した今の価格を普通と認識して、予算がゆるすなら購入

の検討をして下さるという場合もあるのかもしれません。そういう価格で落札されている場合もある感がしないではありません。

 もちろん、裕福な方で高額なものを買ってくださる方、買える方、珍しいものなら高額でも買ってくださる方も居られますので一部の例外はありますがあくまで一部であって、

一般的には10年ほど前の数倍という値段になった現状で商売がなりたつということは普通は少ないと思います。そういう、わずかな裕福なお客様の需要だけで、この業界が

なりたつのか、これは貧しい私には一層遠い世界ですのでわかりかねます。すみません。

 当店で今、生体で収益をあげていますのは、自社の養殖サンゴがほとんどです。それ以外では、

 今、卸業者さんからの卸価格が、まず魚類・エビ類では直輸入店の一般小売価格とほとんど変わらない場合も多く、サンゴなど上記のようにむしろ大きさで見ると実質

で安かったりします。写真があるだけ品質や色合いが確実で、実際に私も養殖サンゴのための種になるサンゴはネットやヤフオクでしばしば他店さんから買っています。

 そういう意味で、現状、市場で認められる小売価格より高い卸価格では、販売は難しいというより、物理的に無理と言わざるをえません。

 ごく一部、まだ商売として成り立つ商材をあげますと、一部のソフトコーラルや枝状のサンゴの場合は種類によっては店で割って小さくして販売することで利幅を稼ぐことが

できるので、当店のような店でも販売として成り立たせることができる場合もあります。また卸業者さんの独自ルートで入荷できる高品質なイソギンチャクも有効です。

 また、当店独自ですが、自社の養殖サンゴの種としては増やす前提での仕入れをする場合は多少高価でも仕入れることはできます。

 ただその他の生体は、そのまま販売する商材としてはもうほぼ扱いは無理で、仮に仕入れていてもそれは赤字を出さないことだけを目的にした”販促物”扱いです。

さらに厳しくなった?お客様の価格認識(ただし、当店の場合です。)

 冒頭で「昔の価格を忘れていないのだなあと思う値段で落札されている場合も多い」と申しましたが、当店に限っていいますと、むしろ昔より皆さんの財布のひもは一層

固くなっている印象です。というのは、私は長崎営業時の2013-2017年の間、養殖サンゴのミドリイシをコンクリートの土台石で高さ5-6cmのものを¥1800-2400程度で

販売していましたが、これが毎月3000人程度の方が店のホームページ(カートショップ)を訪問してくださる中で、各種、月に1〜2個くらい、ミドリイシ全体でも5〜6個売れて

いるかどうかというところでした。一般のもう少し大きいインドネシアのミドリイシの養殖物がこれよりもっと高いので、この販売値段でも十分安いと思っていましたので、あま

りに売れないので、がっかりしておりました。

 2018年の移転後、資金・経営難で悩む中「もしかしたらもっと小さくて安いものがいいのか」と思いつき、土台石をホームセンターの玉石にして、2〜3cmで¥980〜のミドリ

イシを作ってみましたら、その何倍も売れるようになり「ああ、そういうことだったのか」と、自分の現状認識の間違いと、思い込みの危うさに気づかされました。

 ただこれは、あくまで、当店のようなしょぼい店の認識ですので、一般のもっと高級なお店様はまた違うかもしれません。


2017年に1個¥1800-2400で販売していた養殖ミドリイシの一部です。丸い土台の直径は約4cmです。

(余談 中共ウイルス(コロナ)のもうひとつの影響)

 この2020年、中共ウイルス(コロナ)の影響で一時輸入の障害にはなりましたが、卸業者さんなどはがんばって再開してくれ、おかげでほぼほぼ品種的には現状元通りに

なりつつあります。ただ一方、思わぬいい影響があり、淡水を含めた鑑賞業界全体と特に通販が好景気になったということがありました。外出自粛の影響とおもわれます。

当店も同様の結果がありました。海水魚の一般生体はどのみち価格の問題であまりかわりなかったかもしれませんが、淡水魚の方はだいぶ良かったようで、淡水を扱って

いるところは久々の好景気に恵まれたそうです。

それぞれが生き残る道

 余談で失礼しました。中共ウイルスの影響はともかく、海水の世界の現状の根本的な厳しさは揺らぎません。

 今や、10〜15年くらい前に一般小売店としてとても元気で、雑誌などにもよく出ていたようなお店でも閉店があいついでいます。

しかし一方、稀かもしれませんが、小さな個人の店でもお客様の信用を勝ち得て、私達の基準からすれば割高でもその信用にお金を払ってくださる信頼関係の構築に成功

したお店あります。2017年9月に閉店され、今でも親交があります福岡のアクア・ステイ・ドイタさん(以下ドイタさん)が私が知る、そういう「奇跡のお店」でした。

(※ちなみに同店の閉店はご店主様のお母さまのお世話と介護が理由で、今でも当時から常連様の水槽メンテナンスのお仕事は変わらず続けられていて、当店もまだリー

フパワー製品を納入させていただいています。)

 それはひとえに、生体をトリートメントして丁寧に販売され、お客さんの立場に立って誠実に仕事をしてこられたからで、積極的な宣伝行為など特にされていません。

 私自身もドイタさんと約10年お付き合いして実感したことです。普通、同業者同志は、浅く付き合っている分にはいいのですが、密接な付き合いをするとそのうち何かトラブル

がおきて、喧嘩別れまでいかなくても、距離があくことが多いです。知り合った相手をただ自分の利益のために利用する人もいます。そういう人は、目的があるときと無いとき

の態度がはっきり違うことが、こちら側からみるとわかります。

 今まで多数の店と知り合いましたが、私が自分の価値観、誠実さの基準で対等に腹を割って話せる人は少ないです。

 世の中には、信用にお金を払ってくださる、そういう経営をなし得た海水魚店もあるのだなあといつも仰ぎ見る印象でした。本来はこれが王道かと思います。 

 ほか、私の知っているお店や交友店でなんとかお店をつづけているところは、いずれにしても海水魚関連の販売というより、外の分野の開拓に成功した人です。

 水槽のメンテナンスを格安で請け負ってなんとかつないでいる人、淡水や他の生物の分野でがんばっている人、もともとの地の利を生かして、海の近くで現地採取を有効に

活用しているお店、あるいはなかば休業しても新たな仕事が見つかって、むしろ収入が安定してホッとしたという話も聞きました。

 淡水と海水を両方あつかっているお店の「海水はもうやめてもいいんだけどなあ・・」という声が時々、お客さんを介して届きます。

 いずれにしても、個人のお店で、かつてのような形態での海水魚販売でお店をなりたたせるのは、よほどの工夫がないかぎり、厳しいと思います。

一時、高価な生体や何かのブームで「うまく高価に」売れても、ブームは基本的に去り、熱は高熱ほど早く冷めるものです。

 フラワーロックアネモネのブームも少し前にあり、当店も扱いましたが一部のファンを除いて、いわゆるブームは去ったとはいいませんが、もう落ち着いたと思います。

(なぜなら卸業者が新たに入荷せず、僅かな在庫がいつまでも残っているからです。)こういうものは安定収入源にはなかなかなりえないと思います。

 私はだいぶ前にこのことにだんだんと気がつきましたので、「誰にでも買ってもらえる生体と器具」を心掛けて、養殖サンゴや用品を開発してきました。

 決して、大儲けはできませんし、道は厳しいです。養殖サンゴは2013年から長崎で本格的に初めて、昨年くらいからやっと最低限安定し、その間6〜7年を要しました。

 その間、自分の店の収益だけでは、これだけの製品を作っていて、月収10〜15万円という時期がつい一昨年までありました。警備の仕事や地域で自給¥500〜程度

の御用聞き、便利屋みたいな仕事をしてなんとかしのぎ、6年かかって貯金をしてようやくためた僅かなお金は奈良への移転と店の再開でほぼすべて消えました。

 長崎は発送地の問題でどうしても注文がもらいにくかったのですが、長崎で結果が出せかった養殖サンゴの研究の継続とこちら奈良にきたことでの通販改善などでやっ

と、昨年くらいから徐々に最低限の安定を得ました。あと一息で”人並み”の収入です。今も自動車も使わない仕事と生活をしています。

 私の場合は、たまたま個人的に天涯孤独で家族も借金もなかったので店を続けられただけで、経営で生き残ったとは言いにくいです。

 いまの状態もいつまで続くかとても自信はないので、貯金をして今までの技術を生かした新しい仕事も今検討中です。

自分のことばかりで失礼しました。

 あと、私が心配するのも僭越かと思いますが、取引業者さんとして重要な卸業者さんの今後も心配です。前述しましたが、例えばホームセンター等に納入している卸業者

さんは、収益がでているのかどうかという状態を懸念すべきと思います。われわれ個人の店と違い、コーナーが現存している間は赤字でも生体を入れつづけるかもしれませ

んが、そのままではいずれコーナー自体が無くなることは予想に難くありません。現に、昔はホームセンターにはどこも普通にあった淡水の熱帯魚や金魚の

販売コーナーが、今や大きな特定の店舗にしかありません。今度は現存の海水魚コーナーがなくなる可能性も高いと思います。

 水族館や大きな安定した卸先があるなら安心かと思いますが、そもそも卸業者から仕入れている形態のお店自体の経営が安心できるものではありません。現に関東で

も数年前から大きなお店が続々と閉店し、衝撃でした。うちのような爪の垢程度の店の販売額や定番製品の個数と、それらの大きなお店の最大販売額と閉店時販売額が

ニュースででたところからみますと、減少の比率が概ね似ており、ピークのころのだいたい1/3くらいで近い割合になっています。

 卸業者さんにはぜひ存続してもらいたく、そのためには、一部小売店(要するに直輸入通販店)になる選択も必要ではないかと思います。というよりやがて選択肢は、

生体を扱う道では、それしか残っていないのではと思います。卸業者が小売りを行うのは基本的にモラル違反ではありますが、かつてのように隠れてさらに利益を得るため

ではなく、廃業を検討しなければならない状況になっては、取引先に丁寧に説明したうえでやむを得ない判断ではないかと思います。

 私個人の意見では、業者さんがつぶれるくらいなら一部小売りをしてでも存続してもらいたいです。今さら、直輸入店が台頭している現状で、それがもう一軒増えたとこ

ろで別に大差ありません。

 どちらにしても、選択をせまられる時期は来ると思います。いくら従来の販売方法で小売店に売り込んだところで、ネットの小売り価格より高い仕入れ価格では買いようが

ありません。ネットの時代が引き越した通販の発達と時代の変革で、弱小者にも機会が与えられるとともに、従来の販売ルートをもっている特権が失われる時代になって

いると思います。

 最後に 今後この世界に入られる方へ

 本文で書き忘れたことでありますが、この業界の価格の高騰、不景気につづく、不幸のトリプルパンチと私がよびます最後のひとつが「自分達が長年やってきたことの結果」

です。お客を大事にせず、目の前の客に売りつけることしか頭にない店も多く、広告主に媚びる雑誌が増え、高価な器具類をつかうことを絶対条件・善のようなイメージを作っ

て、高級な趣味にしようとしてすそ野は広がらず、不景気の中で自縄自縛になりました。また、生体販売でよくみかけます「状態は完璧ですので、保証はいたしません」とい

うほかの販売の世界ではほぼありえないこの態度にも集約されている気もします。  

 また、同様のことを申しましたが、私はあくまで失敗者です。かつての背伸びした水族館事業にも失敗し、何度も資金を失い、経営上は借金がないこと、自分の失敗を素直

に認め反省できることだけが取り柄です。いまは、「より良い失敗者」を目指しているさなかです。

 今も店はつづいていますが、実際には廃業して他の仕事をした方が、収入の面でいえばよほど堅実で妥当な判断だったのではないかと思います。

 ただ、自分には些少ながら研究とその成果の自社製品や養殖サンゴがあり、そのわずかな研究・製品と当店に愛着をくださっているわずかなお客さまへの感謝と義理だけ

が、店を続けている理由です。2020年現在、少しだけ経営状態が上向きになってきましたがそれでも、同年代の平均以下の収入だと思います。

 私はライフワークとして店を続ける気ですが、一方で今後のこの世界の懸念を思えば、安定させるため、あるいは国や地域に貢献するためにも、ここから派生した別の仕事

もしなければならないといつも考えています。

 逆にいえば、これだけの研究をしてきた人間でもこの状態ですから、海水魚がうまく飼える程度のことで店をはじめたりしたら、失敗する可能性はきわめて高いといわざるを

えません。 商売の点では、「自分が問屋から仕入れられるより安いか同じ値段で、すでにネットでは売っている」 という前提だけは知っておいた方がいいでしょう。

 その状況から何かを作り出せる能力があって、はじめて成り立つかどうか、だと思います。        

                                                                           長々と偉そうに、大変失礼いたしました。<(_ _)> 

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令和2年5月10日 中国ウイルスのお見舞いとお悔やみ

 中国武漢ウイルスで対応に当たられている医療従事者の皆様のご尽力、ご努力には心から、重ねて重ねて、賛辞とお礼を申し上げます。

 世界では目を覆うほどの被害がでてしまい、亡くなられた26万以上もの方々に心からお悔やみを申し上げます。結果として、中国共産党の体制が広げた中国ウイル

スは世界で今ですでに広島型原爆 数個分の殺戮をしたことになります。

 日本のテレビなどのメディアがこの期におよんで稚拙な政権批判にあけくれ、その意思にそぐわないためか、日本は国民の民度と衛生観念で世界に比べたら、政府の

防疫の無策からすれば、奇跡といえるほど感染や死者が抑えられている事実はほとんど報道せず、中共の非道や世界が中共に対して共通の悪と認識しつつあることには

あまり触れないようです。

 中国を大歓迎し、一帯一路も早々に受け入れたイタリアでは3万人近い死者が出ているにもかかわらず、現状で援助をしてくれるからと中国に感謝している始末です。

自らウイルスを広げ、その救助で恩を売るという非道極まるマッチポンプが成立してしまっており、悪魔の策略を笑顔でうけいれるイタリアの哀れさに私たちは学ぶべきで

しょう。その反対に、いつも中共に脅され、恫喝されている台湾がこのたびの見事な早期対策で世界ですでに、経済活動も学校も再開できており、ほぼ日常を取り戻してい

ます。

 日本の政府・官僚は世界の多くの国がとうにやっている緊急経済政策もなかなか打ち出せず、自ら自国を滅ぼそうとしているのではないかとさえ思えますが、まさにこれが

日本国憲法の精神そのまま、すなわち「日本だけが悪である」という前提で作られた戦後体制そのものなのだと思います。財務省やおぞましい親中政治家のどつぼの中で、

安倍総理はじめ僅かな心ある政治家が孤独に抗っておられる状態です。我々国民が立派な保守政治家を応援するしか道はありません。

 政治家は国民の鏡でありますが、どうも日本の場合は少し違うのではないかと思いました。

 しかし、あらためて今回の感染を本当にがんばって防いでいる人々、国民の民度は本当に希望であると思いました。本当に今回はもうだめかと思っていました。 

安部政権下ですら、中国に毅然とした態度がとれず、大量の中国人などの流入を許してしまいながら、それを国民の清潔さと衛生観念と努力で防いだことは、まさに民度

の高さを象徴しているといえるのではないかと思います。政治の世界にこれが及べば、きっと変わるのではと思えるほどです。

 日本維新の会の支持率が、立憲民主党をついにしのいだことは、ひとつ象徴的な一歩ではないかと思います。

 今回のことで注目すべき世界の対局や教訓は数えきれないほどあると思います。

 虎の門ニュース https://tora8.tv/ や私も会員のチャンネル桜 などを拝見していますと、非常に重要な真実がわかる気がします。皆様もどうか、いいメディアを見てみてく

ださい。

 どうか、あと一息、がんばってこの試練を乗り越え、そしてこれを機会に日本が戦後レジームからの覚醒をはたせるように愛国政治家を応援し、皆でがんばりましょう!

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令和1年12月30日 本年のお礼 、新年こそ日本覚醒の年になりますように

※店としてのご挨拶は、>店のフェイスブックページの12/28< でさせていただいております。この記事は、>12月30日の店長の個人のフェイスブックページ<

 に掲載したものの転載および、下記部分への一部追記 です。 

・・・・・・・・・・・・・・・

 本年も、誠に有難うございました。深く、お礼を申上げます。

 年の最後に、あまり暗いことを申すのは無粋ながら、あくまで少しでも希望に向かうためという前提で、危機をあらためて意識したいと思います。

 店のフェイスブックページでも申しておりましたが、日本の行く末を思いますと、本当に心配を通り越し、正直、絶望に近いことを痛感しております。

 志のない政治家はこの難事に愚かな桜を国会に咲かせ、財務省は経世済民の精神など遠く忘れ、省益最優先で増税することが善という誤った思想が蔓延し、政治家より強

い権力をもって政治家を支配し、国民を苦しめています。

 自国民の生活環境をないがしろにし、世界がすでに間違いと悟ったグローバリズムをまだ追いかけ、外国人労働者=移民を大幅にうけ、世界が中国から撤退しているのに

日本の企業だけがまだ愚かにも進出する、そして現代のホロコーストを行っている虐殺者 習近平を国賓として迎える・・これらすべて日本崩壊への道筋と思います。

 外国の文化・領土の間接侵略も着々と進み、北海道はすでに静岡県くらいの土地が中国人に買われているという恐るべき事実、反日左翼が跋扈した結果、アイヌ新法など

という国民を分断するための法律を菅官房長官までが中に入って可決してしまいました。次は沖縄が危険です。

 「日本人が外国人を悪く言えばヘイト、日本人を悪く言うのは表現の自由」そういう歪んだ思想のもとで、川崎市では外国人だけを保護して日本人だけを罰するあり得ない

ヘイト条例が成立し、例の愛知トリエンナーレでは恥知らずな日本人、皇室のヘイトに国税が使われました。

 一体、日本はいつ本気になって外国からの侵略、自国の崩壊をとどめるのか、そして自分自身を律するのか、それこそ一度直接的な攻撃を受けてパニックに陥るほどの大き

な犠牲を払わなければ目が覚めないかもしれません。 

 日本の思想が、悪と対峙できず、悪に迎合する弱々しき善人であり、まさに憲法9条の精神そのままと思います。

 電車のアナウンス等に、日本語と英語のほかに反日外国である中国語と韓国語だけが入っていることはある意味象徴的な状態とも思います。ほかの国の方も沢山おられる

ではありませんか。

 身近なところでは、スーパー等に買い物にいきますと、昔は少なかった買い物のあとにカートのおきっぱなしにする人がどんどん増えてきました。私は店に出入りするたびに

周囲にあるカートやカゴをまとめて直していますが、きりがありません。人の顔を見ても、不平不満、寂し気な表情、そういう顔の相がしみついてしまっている人が非常に多い

と感じます。 

 日本人のモラルや心が低下しているところに、外国人があたりまえのように入ってきたら一層乱れるのは当たり前です。

 もしかしたら、もうこの国は数十年で本当におしまいになる可能性もあると思います。悪意をもった反日外国に食い荒らされ、もともと外国人にだけ甘すぎるあらゆる制度を

悪用され、日本国民だけが苦しむ日本、まったく見るに堪えません。

 しかし、この危機こそ、回復と改革のチャンスでもあります。特に不幸中の幸いで、ネットメディアの台頭で、多くの人がオールドメディアの嘘を喝破し、少しづつでも目覚め

つつあります。

 どうか皆様も、政府などに声を届けたり、志のある保守または本当の意味での リベラル政治家を応援してください。それしか国を救う道がありません。

 私は早速、以下から官邸に習近平の国賓来日反対の意見を送りました。(一応、返事も帰ってきました。)

 https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html (官邸 意見送付ページ)

 まず危機を皆で認識し、自分のためだけではなく、人やみんなの家である国家のためにこそ、行動できる自分になりましょう!

 新年はもっと明るい話題からスタートさせていただきたいと思います。どうもすみません。<(_ _)>

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令和1年12月19日 習近平 主席 国賓来日に反対する署名のお願いする 当店初カレンダー配付のお知らせ

 ※この記事は、>令和元年12月1日の店長の個人のフェイスブックページ<に掲載したものの転載および、下記部分への一部追記 です。 

 いつも応援いただいて本当に有難うございます。<(_ _)>

 店の方のフェイスブックページでも明日、お知らせをさせて頂く予定ですが、このたび方法としてはいかがなものかと思いながら、習近平氏の国賓来日に反対する署名運動を

少しでもお手伝いし、皆さまにお願いさせて頂くために、開店17年目にして初のカレンダーを手製で作成させていただきました。(通販では、12/18 出荷分より添付させて頂い

ております。) カレンダーには、当方が以前から会員の日本文化チャンネル桜: http://www.ch-sakura.jp/

 の関連団体 ”頑張れ日本全国行動委員会”様 http://www.ganbare-nippon.net/ の署名用紙と私の方で切手付きの封筒をご用意させていた

だきました。今も横でおんぼろのレーザープリンターが頑張ってカレンダーを印刷しています。

 今や、人類の敵といっても過言ではないほどの目を覆うような人権弾圧をウイグル、チベット、香港等で行っている中共を世界が正面から批判している今、もし来年、日本が

本当に習近平を国賓で招いてしまい、血に染まった独裁者を天皇陛下に拝謁させ、引いては天皇訪中まで行うとしたら、日本は悪に手を貸す国に堕し、民主主義の敵になっ

てしまいます。そうなったら、もはや安倍政権を支持する自信がありません。

 ひとえに、そのような悪夢のようなことが起きる前に、微々たることでもなにかしなければと、居ても経ってもいられなかった、というのが正直な気持ちです。

 どうか、我が国が悪のダシに使われるようなことだけは避けてほしい、切実な願いです。

(下記はカレンダーの裏面に掲載させていただいた、署名のお願いです。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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令和1年12月1日 あらためまして、無脊椎系水槽での ヤッコ・ハギ・チョウチョウウオ等の飼育について     

 ※この記事は、>令和元年12月1日の店のフェイスブックページ<に掲載したものの転載(誤字脱字等修正)および、下記部分への一部追記 です。 

今更なことで飼育の有段者の方には誠にお耳汚しで、耳にタコだけでなくイカまで出てきそうなことで申し訳ありません。

 すでに本館の魚の飼育ガイド(http://kaisuikan.o.oo7.jp/…/sakana-siikugai…/sakana-2013.htm)など

に昔から散々、喚き散らしていることでありますが、無脊椎の水槽でヤッコ・チョウチョウウオ、ハギなどを飼育することについて、あらためてご留意頂けますと幸いです。

 飼育されておられる方がそれぞれに、もし白点病が出たときに、例えば特効薬やなんらかの効果的な対処方法をすでにお持ちなら何も申し上げることはありません。噂では

昔から聞きますが、そういうお薬もあるのかもしれません。また、ウーディニウム病については、殺菌灯がほぼ確実に効くことがわかっていますので、設置方法さえ正しければ

心配はほぼありません。

 ただそうでない場合、無脊椎水槽でこれらの魚を飼育することは、あまりよくない表現ですが 「爆弾をかかえながら飼育をしている」 と思う必要があると思います。

 ご相談数も昔ほどではないのですが、同様のお悩みや被害がやはり散見されること、また私自身でも、つい少し前にマルコ300の実験水槽でこれまでサンゴだけを飼育し

ていて、そこに「ハギの一匹くらい入れてもいいだろう」とおもって、アトランティックブルータンの3〜4cmのものを収容しましたら、ものの1週間ほどですぐに白点病になりま

した。

 もともと白点病に寄生されにくい魚類(スズメダイ、ハゼ、ベラ、ハナダイ等)や、淡水魚の白点病のように、水質やろ過がとりあえず安定していたらほぼ出ない、出ても自然

治癒する、というようなことがあまり望めないのがヤッコ、ハギ、チョウチョウウオなどで、しかも発生率は極めて高いものです。あくまで発生することを前提に考えなければな

りません。

 しかし一般の多くでは、あいかわらず無脊椎水槽でこれらの魚をなんら抵抗なく飼育されることが当たり前になったままです。あるときからいわゆるハウツーものの雑誌が

多く出てきて、雑誌などにもあまり警鐘もなく、あたかも問題なく飼育できるように、一見うまく行っている例ばかりが載っていたので、一般の方が誤解されるのも当然の結果

かとも思います。これは本来、重々警鐘を鳴らすべきものと思います。

 世の中で、特に利権が絡むメディアや雑誌が当たり前のように報道・掲載していることが必ずしも正しいわけではないということはぜひ、留意いただきたいと思います。朝日

新聞のように大手の新聞でさえ、日本と世界にむけていわゆる従軍慰安婦問題など、嘘を何十年にわたって発信してきました。まして「広告主様第一主義」のような業界で

は推して知るべしと思います。

 話を戻しまして、病気がでたらどうしようもない状態になり、他に治療できる水槽があれば急げば治療がまにあいますが、そうでなけれなければただ不幸な結果になるという

ことを、すでに経験された方にはぜひ思い出して頂きたいのです。

 あるいは即席で簡単なシステムの治療水槽を用意してもまともな飼育自体ができないことも多く、弱った魚がよりダメージをうけて不幸な結果になるということもよくあります。

 当方でも、これら無脊椎系水槽での白点病の対処法も、部分的な高温処理など、それなり研究してきましたが、決定打にはなかなかなりません。一応、オゾンを有効につか

ったときにやっと駆除できますが、水量が少ないと効果の前に副作用がでてしまったり、費用的にも一般の方に必ずしも現実的ではありません。

 ”魚だけ水槽”なら、昔からの銅イオンや硫酸銅の使用、また低比重(1.012-1.014程度)でのグリーンFゴールドを併用すれば、魚の体力さえもてばほぼ確実に大まかな病気

を全部あわせて治すことができます。

 ある魚が白点病にかかるということは、白点病の数を一気に増やし、周りの魚にもうつすということですので、水槽全体を危険にさらすことになってしまいます。(ウーディニウ

ム病の場合は、かかっていてもよほど目を凝らしてみないと見えていないだけの場合もあります。)

 一度そういう水槽になりますと、今後何をいれてもすぐ白点病になる水槽になってしまいます。(飼育対象の生物がいなければ、水温を40℃にして5分、または30℃以上で一

週間程度で一応、ほぼ殺すことができます。)

 当店でも、どんどん新たな生き物が白点病などともに入ってきますので、薬品かオゾンなどなんらかの方法で除去してやっと維持できる状態で、油断すればすぐ出ます。

 すでに無脊椎水槽で飼育をされている方がすでに大変多いので、私も今更一人一人のお客様に販売するとき、相談されない限りは警告などはしておりません。「わかって

やってらっしゃる」と解釈をしています。長年飼っておられる方にお耳汚しで、失礼とも思います。

 ただそもそも、このようなことを改めて申しましたのも、誠に勝手な私の主義・主観ながら、当店自身がそのような環境に生体をお送りし続けること自体、はたして良いかとい

うことをいつも感じながら仕事をしており、普段、生き物が死ぬことを大変悲しまれる割には、危険なことを挑戦のような意味で案外平気でやってしまう方が多い現状を、昔から

感じております。

 どうか、飼育者の方と生き物にとってできるだけ幸福で危険性の少ない、飼育をご考慮お願いいできますと幸いです。長々と失礼しました。

・・・・・・・・・

 以上が、フェイスブックに掲載していた内容です。以下、追記になりますが、おそらくこのような当方の考え方について、違和感を覚えられる方も多いと思うのです。

決して、当方だけが正しいなどと申しません。でも理論的にどの点がおかしいか、と言われたら反論も難しいのではないかと思います。反論もできないが違和感があるという

のは、それまでのご自身のイメージにある種の”情報だけの刷り込み”が働いていた可能性も、一度疑ってみて頂きたいのです。

 ある方向の情報ばかりを普段うけとっていて、体験なきままそういうものだと信じてしまっていると、逆の考えをいわれたら大きな違和感を覚えるのではないかと思うのです。

 もし、変な刷り込みやプロパガンダがなく、純粋に自分自身の経験や体験したことでの事象を正面から受け止めているだけなら、他者の情報を”それもひとつの情報”とし

て一歩引いても、公平にうけとれるのではと思います。

 私自身も、けっして公平で純粋にものが見られているとは思いません。やはり欲目や、”そう思いたい”という願望が無いとはもうせません。ただ、できるだけそういうことが

無いように自分を戒めているつもりです。ただ、養殖や生き物の相手や機能性を求めるモノづくりをしていますと、こちらの願望や憶測など簡単に裏切られますので、結局、

公平に現実を受け入れるものの見方ができないと真実にたどり着けないことは痛感しております。

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令和1年10月7日

  初めてのお客様が 有名店で購入された 約100万円の検証    <90×60×60cm ガラスのオーバーフローシステム>    

 この記事は、先の6月26日の記事の検証編になります。余裕がなく、また取材や記事の作成に時間を要し、当時から3か月も経過してしまい、遅くなって誠に申し訳ござい

ません。しかしこれだけは丁寧に記述し、お客様との調整もする必要があり、時間をいただいておりました。何卒ご容赦いただけますと幸いです。

1.はじめに 公開の趣旨  

 この記事は特定のお店を攻撃し、批判を行うためにすることではありません。

 また、この事例は、お客様が海水魚のことを知らないこととはいえご了承の上で購入されたものですから、違法等ではありません。

 しかし納得されてのご購入と、知らないので店を信じてやむなく了承したことはまったく違います。このような目にあわれたお客様を黙ってそのまま見て見ぬふりをしておけ

ず、せめて同じような目に合わされるを防ぎたいというのが、正直な気持ちです。

 本記事で掲載します内容は、程度の違いはあれど、諸所で行われてきたことであります。ただ、今回はあまりにひどいと思われる典型例であり、公共の利益と店としての

誠実な販売とは何かを問題提議とさせていただくため、ここに公開させていただきます。 

 上記の理由から、個人名や店名の名指しはさしあたり、控えます。  

 万一、名指しすら避けて公開しているにも関わらず、該当する店などが当店をいわゆるスラップ訴訟等をするのであれば徹底して受けて立ちます。もちろんその際は実名

で公開し、あらゆる手段でこの事実と店名・実名を広めます。※本来、公の場で特定の個人・団体に対する批判は、真実性、または真実相当性、そして公共の利益

にかなったものであれば、裁判で正当とみなされます。今回の公開は当店になんら利益はなく、真実とそれに対して公共への利益から、当店の見解を述べているにすぎ

ず、そのすべてに適っています。

2.事例の概要と、購入前後の経緯

 先日、令和1年6月26日のフェイスブックの記事でお伝えさせていただきました通り、あるお客様が同年6月15日に初めて当店にご来店されました。

このお客様は平成30年6月、新しいご自宅の新築とあわせて、当時はじめて主にサンゴを飼われたいため、何もわからないので教えてほしいということで関西でも有名か

つ、大きなお店のひとつにご購入の相談をされました。そして連絡なきまま見積が出たのが8月、さらに注文してから本来10月には納品の予定であったものが、水槽の納期

が遅れてもまた連絡がなく、店にかなり強く苦情を申し入れるなどの過程があり、(店側で、水槽が破損したため遅れたとのことでした。)

 最終的に設置されたのがなんと、翌年の平成31年5月ということでした。

 まず金額に比して、その過程と対応の問題、そして価格があまりに高いのではないかと周囲からの情報などで疑問を抱かれ、相談をされた複数の店のひとつとし

て、当店を訪問されました。  そのお店で最終的にかかった設備と費用は90*60*60cm水槽でのオーバーフローでいわゆるベルリン方式またはそれに類する設備で、後述の

見積書の合計金額¥938,641 に加え、ライブロックおよび数点の試験飼育サンゴ(タバネサンゴ等)やほかの備品含め、合計100万円を超えたということでした。   これは

当店の常識で考えれば、あまりにも常軌を逸した金額と思われ、以来、相談の上で実質的に不要または過剰と判断した機材のヤフオクなどでの売却をされることから、これら

の相談などで何度もご来店をいただいています。もちろん相談は無料で対応しており、売却はお客様自身がオークションでされることのサポートのみです。その過程の中で、

ほかに同様の事態に会われる方がありえることを懸念して、ご協力と同意をいただき、本検証記事の作成を行いました。    このお客様が実際にご購入された経緯、受けた

説明、そしてそれらの機材が、本当に必要または妥当だったといえるのか、一体、何にどれだけの費用が掛かったのか、検証をしていきたいと思います。

3.購入前の状態の概要

 ここでは、購入前の状況をお知らせするために、お客さまからの聞き取り調査での購入前の事実だけを簡単に記述させていただきます。

 (実際の購入時の対応の検証は、改めて、後述 5.考察 一般的な販売業として、適切な販売をしたといえるのか  に記述します。)

 お客様は、初めて購入店を訪問されたときに、サンゴについての知識がほとんどなく、店内に展示されている水槽をみて「このような水槽を作りたい」というような概要での

希望を話されたのが最初でした。そして、店員に以後、購入の相談をされていったということでした。「当店の水槽はミドリイシに対応したものになっています。」という言葉

だけはあったそうです。 もちろん、お客様はミドリイシも、ハードコーラルもソフトコーラルの違いも当時ご存じではありませんでした。 サンゴの水槽を作りたいとはいわれ

ましたが、ミドリイシの水槽を作りたいなどまったく申されていないということです。

 店でうけた案内と説明につきましては、相談当初から「何か意見があれば言ってください」ということ以外特になく、各商品購入にあたり「当店ではこれをお勧めしてます」

という言葉に従い、以下、購入されたということでした。 

4.各購入機材の検証

 以下はお客様に送っていただいた実際に購入された商品の見積書のコピーに、名前や店名を伏せたものです。赤字で書いた部分が、追記した部分、オレンジ色は個人名・

店名を隠したものです。Aの濾過槽はそのままの名前では店が特定されやすいと思い、記述をしなおしました。


 (上記に加え、ライブロック・試験生体の追加購入が約7万円以上あり、合計100万円以上となります。)

 以下、個別の各購入された主な商品にお番号を振らせていただき、それについて、お客様のご要望にたいして適切な製品だったのか、他に選択肢はなかったのか、

など相対的な検証など、当店の見解から申し上げます。

@ 90*60*60cmガラスオーバーフロー水槽 ¥160,000  

  一般的、また当店の見解では、通常、奥行・高さが45cmの90〜120cm水槽くらいがガラス・アクリル水槽のボーダーラインとなり、奥行きと高さが60cm以上ある大きな

水槽では重さと費用の点で、普通はまずアクリル水槽が候補にあがります。 このサイズでガラスを使う人はこだわり派、予算に余裕のある方で、唯一の選択肢になどに

なりません。 もしアクリルなら、水槽本体で、仮に当店なら約7万円、オーバーフロー加工費を入れても、+2万円以内で、合計10万はまず超えません。 アクリル水槽の紹介

、提示等は一切なかったそうです。

 A オリジナル濾過槽(ウール+サンプ)¥98,000 

  濾過槽が店のオリジナル品として、98,000円ですが、現物を写真で見ましたら、サンプとウールBOXと、全体が箱型になっている点が特徴的ではありますが、この値段も、

90cm水槽の下部にいれる濾過槽としては、普通では考えられないような値段です。通常は3〜5万円が一般的な価格です。

 ※上記はプロテインスキマーが入っている状態での実物の写真です。

BPMD-641(循環用マグネットポンプ)¥30,200   および FMP-40WQD(水流ポンプ)¥58,000

 PMD-641Bは、流量が毎分72Lのマグネットポンプです。 90*60*60cm水槽にはクーラーを接続しても流量と水流が強すぎて、水槽の砂がめくれてしまうほどで、

サンゴもなびくどころか水槽のなかがなかば”洗濯機状態”になっていました。  ただ、これは今回にかぎったことではなく、以前から循環ポンプの流量について、何の根拠

もなく、なぜか流量は多いほど良いというイメージとそれに乗った販売がされており、無意味に大きなポンプが採用される場合が多いです。

  さらに、循環ポンプだけでも水槽内が水流過多なのに「サンゴの飼育には水流ポンプがさらに絶対必要です。」と言われ、5万円以上のものが提示され、ほかの選択肢

も提示されず、したがって購入されたということでした。 このサイズの水槽では、サンゴのための水流で見ても、実質流量で毎分20L〜30L程度あれば普通は十分です。

 ただ、岩を組むと水流が弱くなりその死角などにのみ、補足として追加する場合もありえますが、ほかの水流用ポンプやマキシジェットMP1200や、エーハイムなど、流量

20L程度の、価格にして¥3000〜\4000のポンプでもまず代用可能、というより普通は主な選択肢と思います。

 昨今、水流ポンプというものが多数存在しているため、水流はとにかく強ければよいとい認識の方もかなりおられますが、これはとんでもない間違いで、水流が強すぎたら、

死んでしまうサンゴは多数あります。

 → 当店で相談の後、マグネットポンプは売却され、交換のために、当店からトルクの幾分弱い、当店備品の中古の水陸両用のシッチェマルチポンプ 4000 毎分(66L)を

貸し出し後、中古販売(¥5,000)をさせていただき、交換いただききました。  そして、水流ポンプとして、当店から中古のマキシジェットMP1200を中古(インペラとキスゴム

は新品に交換、あわせて)¥2000で販売させて頂きました。これでちょうど〜少し強すぎる程度の水流になっています。

Cハイドラ52 HD(照明) ¥89,800  

   照明の選択に当たっては、昨今スマートフォンまたはWIFIでの操作に対応しているか、いないかということに重点を置いて多少、複数機種を紹介されたということでした。

ただそれらは、概ね5万円以上の器具であり、勧めに従って、スマートフォンに対応した今回の器具を購入したということでした。

 照明の選択はどのような生体、サンゴを飼うのかで大きくかわってきます。SPSを飼育する場合と、それ以外のサンゴでも大きく違い、また照明の選択肢は多数あります。

 例えば、水槽の上に載せるタイプの照明として、ゼンスイのナノスリムや興和 90cm用 KSS など、90cm¥16,000前後の器具を2個使うような方法等です。サンゴを何を飼う

かもはっきり確認されないままに、このような高価格帯のものだけが紹介されるのは疑問です。

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 Dクーラー (ゼンスイZC-1000α) ¥121,000

  今回の水量が飼育水量 90*60*60cmで約300L,濾過槽(サンプ)が実質水量で約100〜150L程度、合計で約400〜450L程度です。 下記は、メーカーのゼンスイ様の

ページから一部画像を引用させていただきました。対応水量をご覧ください。

 ”クーラーは一段階大きい方がいい””水流ポンプなどが熱をだすので””上位機種と価格差が小さいので”など拡大解釈すれば、ZC-1000αを選択したことも理由になるか

もれません。不要な水流ポンプ等の購入をすすめられ、さらにそれが出す熱量をクーラーの上位機種の必要性とされている可能性も否定できません。

 しかしもしそれらが無ければ(あるいはあっても)、上記製品情報に従えば今回の水量で仮に周囲温度が35℃であったしても、ZC-700αが本来適当ではないかと思いま

す。まして今回の設置環境は、新築で、室内に排気のための専用の換気扇まで設置されている(2階建の)1階という好環境でした。もし室温が30℃程度までならZC-500α

 も選択肢になりえます。こまかなことを言えば、そもそも設定水温は26-27℃を維持できれば普通は十分ですので、上記表より少し余裕があります。

  それ以前に、上記のゼンスイのZCシリーズは、レイシーとともに一般的な観賞魚用クーラーの中ではいわば最高価格帯のシリーズです。 (レイシーは効率はゼンスイの

ZCよりややおとりますが、とても堅牢で壊れにくいです。) 効率はおとりますが同社安価なZRシリーズ(電気代の差額と寿命を考慮すると、ZCとどちらが得かわからない

面もあります。) ほか、少しイレギュラーな使い方になりますが、比較的安価ながらある隠れた性能のあるGEX クールウェイBK410 なども選択肢になりえます。

 (※余談ながら、あまり知られていませんがGEX クールウェイBK410 および過去の同級のシリーズは、メーカーページでの対応水量は350L以下(周囲温度35℃・水温設定

 25℃)とになっていますが、説明書ではさらに周囲温度30℃・水温25℃設定の場合、700L対応と記載があります。 一方冷却能力が 680kcal/h≒790kwあり、

 これはゼンスイ ZC-1000α、ZR-180E〜250に相当する能力で、メーカーの公表値で周辺機器や負荷を種々を考慮してか、控えめにかかれていると思われ、500L程度

なら 実際には外気温が35℃の環境で水温25℃にできる能力があることとなります。

 実際当店も2006-2007年 マリンスクエアで約500Lのシステムに保温措置をしたうえで周囲温度25-27℃で、16-17℃設定でかなり余裕(停止時間もかなりある状態)

で管理できていました。もちろんイレギュラーなことをお客様にご了承頂いた上ですが、選択肢にはなりえます。

 これらについての明確な説明・確認をもとに、最終的な選択をお客様に判断いただいくという過程はなかったということでした。 予算だけでなくほかの要素を考慮すれば

選択肢は複数あったはずです。 なお、当店でご相談の結果、購入されたクーラーはヤフオクでご自身で売却され、新たにエアコンを設置され、部屋ごと冷却でまったく問

題ないということです。

ERSK-600 プロテインスキマー ¥74,300  

 こちらのプロテインスキマーは、メーカーの提示する目安として、SPS水槽として飼育するときで、約600L用、サンゴと魚をミックスで飼育するような場合?で1200L

対応ということです。 SPSだけを飼育する解釈にもとづいて選択したとすれば、確かに適正範囲内に一応ある機種です。しかしSPS以外のサンゴや、魚をある程度飼育する

水槽としてなら公式スペックからも、もうひとつ下の機種(RSK-300)が適正なはずです。SPSを飼育したいという明確な希望などなかったはずです。そして、それ以前にこの

シリーズ自体が非常に高価格帯のシリーズです。同レベルの水量用プロテインスキマーにももっと安価な選択肢 (ハートトレード リボルバーTYP-S¥40,000程度等)

はほかにも多数あります。 そのような紹介・提示はなかったということです。 

Gバイオペレットリアクター¥25,500、および Hバイオゲン (ペレット メディア) ¥9,000   

 最近一部ではやっているいわゆる流動式フィルターです。もともと今回の購入では、いわゆるベルリン式としてのサンゴ飼育を一応基準としたものとおもわれます。  ベルリン

式では、ライブロックとプロテインスキマーによる硝酸塩・リン酸除去の柱としており、だからこそ高級なプロテインスキマーの販売がされています。本来こういう付加的な吸着や

還元ろ過システムに頼らないのがナチュラルシステムとしてのベルリン式ですが、それはおくとしても、このような付加的な器具を当初から使用する必要性、必須性は

疑問です。

Iクロノスレイン(浄水器) ¥48,000  

 本品は、サンゴ飼育に必須という店の意見で購入されたということでした。まず、実際には浄水器そのものがそもそも飼育に必須ではないということと、効果が有効な場合

は、普通は水換え中心で飼育をされる方が、少しでも栄養塩などが少ない水で交換したほうが水換えの効果があるために使うものと思います。あるいは、少しでも水槽に

栄養塩をいれたくないという相当なこだわり派の方が、差し水も浄水器を用いたいということはありえると思います。  しかし、今回は基本的に水を替えないベルリン式で、

しかもいわば、最初に水を投入するとき、またはなんらかの理由で水を入れ替えるときに以外、必要性が無いものです。そのような状況でこれほどの価格のものが理解

されずに販売されるのは適切といえるのか甚だ疑問です。  (参考までに、当店および個人のサンゴ飼育歴過去20年以上、一度も必要としたことがありません。)

Jバクテリア(スーパーバイコム) ¥9,570

  水槽のろ過バクテリア製品です。そもそも、水槽立ち上げ時に高価なライブロックを多数購入されており、テスト飼育のサンゴ数点のみでなぜ、1万円近くもする細菌商品

までいれる必要があるのか疑問です。(参考までに、当店では過去10年来、必要としたことがありません。)

K設置費用 ¥100,000

 水槽の設置費用がどれくらいが適当なのか、目安は確実ではありませんが、一般に90〜120cm水槽でのレンタルやリースの場合での設置費用はおおむね3〜6万円 程度

とされます。今回は平均価格の倍程度ではないかと思います。

 ただ、これは異常に高価ではありますが、費用の設定は店の自由であり、不当性、不必要性はありません。

 設置に訪問された作業員は二名だったということです。ただ、今回は家の建築の段階から水槽をセットするスペースを専用で用意され、店と建築士さんとの相談が事前

 にあったということでしたので、その手数料なども入っている可能性もあります。しかしそれなら、事前の相談料として明記すべきでしょう。

〇その他の物

 ほかの小物については各論は省略いたしますが、概ね、高級なものが使われています。比重計にしても、普通はテトラやカミハタの一般的な¥1500前後のものでさしあた  

り、事足りるとおもいます。

 2019/10/8 追記です。 見落としておりましたが、ヒータ・サーモスタットに約¥16,322とありますが、クーラーにもともとヒーターコンセントがあり、サーモスタットは不要

なはずです。本来、500Wのヒーター単体(¥3000〜4000程度)のみの購入のみでよかったのではないでしょうか。

〇補足 カルシウムリアクター、殺菌灯が無い疑問

  これは余計ながら、今回、不思議だったことが、これだけ飼育器具が過剰なまでの重装備でありながら、カルシウムリアクターまたはそれに類するものが販売されていない

ことでした。 カルシウムやKHなどは、添加剤でコントロールするという方針だったそうです。 お客様個人としてみれば、結果としてさらに余分な出費にならずに幸いではあり

、また当方では必ずしもハードコーラルを飼育するときにスキマーが良いとは思いませんが、一般にはハードコーラルを飼育するからこそのこれだけの高価なプロテインスキマ

ーが必要という前提になっていたはずであり、照明やバイオペレットリアクターまでつけているのではと思います。あるいは浄水器があることから、水換えで飼育することが前

提なのか?根本的な飼育方法の方針が疑問です。浄水器、水流ポンプ、バクテリア、これらのかわりにせめてカルシウムリアクターがあればまだ有効な費用の使い道

だったのではと思います。 また、これだけ無脊椎水槽で魚がいる前提のシステムなら、せめて殺菌灯があったほうがもいいかと思いましたがこれはなく、

細かいところでは、水槽のフタがなかったのです。必要性の低いものが目につき、あり、必要性の高いものがかけていたのも今回の疑問点です。

 →殺菌灯は当店の中古品の水中型をせめてのお見舞いで無料でお譲りし、ガラスフタは60cm用のガラスフタ5枚を使うことをアマゾンでご購入をお勧めしました。

 (各製品についての見解は以上です。)

5.考察 一般的な販売業として、良心的・適切な販売をしたといえるのか

 今回行われたお客様への一連の販売が適切であるか否かという前に、昨今の前提として、いつのまにか巷では海水魚、特にサンゴ飼育は、最低でも数十万円かけなけれ

ばできないようなイメージが一部、またはそれ以上に広がっている面もあるようです。今回のお店に相談すれば、結果そのようなイメージをもたれるでしょう。そのような前提の

方にとられましては、今回の件をご覧になられて「何がおかしい、または悪いのか」と言われる方も居らっしゃるかもしれません。あるいは逆に当店へ疑問や反感をいただく

こともありえます。 

 ただそれらの前提については一旦後述に譲り、まずは一般的な販売業として、適正な対応と販売だったのかを考えたいと思います。

 それぞれの製品には相当の価値があるのはいうまでもなく事実です。また公平に見て、各メーカー品のそれぞれの販売価格そのものついては、割高に売っているなどとい

うことは見られません。

  重要な点は、そのお客様にとって、きちんと紹介や説明を行い、後から後悔されない必要なものを適切に販売したといえるのか、ということです。

 3.で前述しましたように、お客様は、初めて購入店を訪問されたときにサンゴについての知識がほとんどなく、店内に展示されている水槽をみて「このような水槽を作り

たい」というような概要での希望を話されたのが最初でした。そして店員の「当店の水槽はミドリイシに対応したものになっています。」という言葉だけはあったそうです。

 この点が問題で、異論をいわなかったということを逆手に、以後ミドリイシのシステムを販売することを”了承させた”とする、可能性があります。

 もちろん、お客様はミドリイシ(SPS)も、ハードコーラルもソフトコーラルの違いも当時ご存じではありませんでした。 

 サンゴの水槽を作りたいとはいわれましたが、ミドリイシの水槽を作りたいなどまったく申されていないということです。

 通常の良心的、常識的な対応として、その分野で有名で大きなお店に購入や契約の相談をした場合、種々のコースや商品の種類・必要性をまず明確に説明します。

まして高額品ならなおさらです。 携帯電話のようなものでさえ相談にいけば、いろいろなコースがあり、高等で高価なコースだけ紹介してほかは見せないなどということを普

通いたしません。

 今回、”サンゴを飼育されたい”というが主なご希望でしたが、ソフトコーラル、LPS、SPSなど、飼育の対象で必要な器具は大きくかわります。

 はっきりもうしまして、ソフトコーラル、LPSまでの飼育なら、プロテインスキマーなしで普通のろ過の方式で、水換えでも問題なく飼育できます。

 結果的にもっとも費用のかかるSPS水槽の購入がなされており、しかも同じ目的を果たす同級品としては高価格帯のものばかりが提示・紹介され、拡大解釈、

または必須性が疑問視されるものや、オーバースペックなものを販売しています。

 そして膨らみに膨らませた結果が、90×60×60cmの水槽システムとライブロック、テスト生体数点で100万以上という金額です。良心的な他のお店で、今回の同様の

水槽サイズ・飼育方式で実際にあとからお客様のご要望をよく聞いたうえで、常識的にできるだけ低価格に構成した場合なら概ね30〜40万円程度、当店流の方法なら20

万程度から実現可能です。

 これをもし問題がない、良心的だといってしまえるなら、例えば自動車を初めて購入したいという方があり、自動車販売店にはじめて相談され、用途は主に、子供の送り迎

えと、近所のスーパーに買い出しにいくのでなにかいい車を購入したいので教えてください と何もわからずに相談されたとして、お客がお金をいわれるままに出すからと言

って、丈夫で素晴らしい車だからと、ロールスロイスやベンツだけを紹介してそれを購入させることを是とするようなものではないかと思います。  ロールスロイスやベンツ自体に

価値があるのはわかっています。しかしそれを相手の無知とお金を出すことを見込み、屁理屈を作って知識の無い方に売りつけることが適切といえるでしょうか。

 今回、当人のお客様が、遅ればせながら当店を含め、複数のお店や他人からいろいろなご意見を得られた末、お客様ご本人様は

 ただただ ご後悔と 「だまされました。自分も勉強不足でした」 というご感想でした。 これはご本人の感想であって、他人がとやかく言うことではありません。

 当然にしてまた大変謙虚なお考えですが、同じ業界人として私は申し訳ない気持ちでいっぱいです。それゆえ、後処理としてできだけのことはしたいと、売却の相談やこのよ

うな記事ももう数十時間かけて行っています。

 お客様は、決してそんな高級な器具などを求めていなかったことをはっきりと伺っています。「とにかくわからないので、相談し、信頼して向こうの勧めに従ったのです。」

ということでした。

 ただ、お店の方にも「お客様が反対しなかったから一番いいと思うものを売っただけだ」という反論がありえるかもしれません。しかし知識の乏しいお客様から相談を依頼され、

数ある製品から選ぶ”良いもの”というのは、価格と性能、必要性などのバランスが取れているもの、あるいは費用対効果に優れているものを普通は言います。

 知識の乏しいお客様が反対しないからと、高級品を売りつけることを良いものを売ったとは普通は言いません。 お客様が現在、そう感じていること自体、とてもお客様の視点

にたった販売でなかったことの証拠です。

 あるいは「だまされるほうも悪い、もっと警戒すべきだ」というご意見も若干ながら当店のお客様からありました。確かにそれも言えると思います。途中で疑問を感じたら、引き

返さなければなりません。 しかし、この業界でも大きくて有名なお店に相談し、よもやそんなことは・・と思われるのも自然ですし、常にお客が店を警戒しなければならない

としたら、それ自体がこの業界の ” 病 ” なのではないでしょうか。   

 分野にかかわらず、”お客様に知識がないことを利用して、如何に高額品を売りつけるか”を競っているのだとしたら、悪質といわれても仕方がありません。

 お店を信用してきてくれたお客様を食い物にしていると評されても仕方がないと思います。

6.当店でのご購入

 公平に、以後当店で買っていただいたものの概要もお知らせする必要があると思い、下記に報告します。

 当店はこのお客様と上記6月以降、ほぼ毎週、これまでに10回以上のご来店を頂き、一回で各数時間の懇談、懇親をさせて頂いております。

 もちろん私も勉強になることも伺い、会話を大いに楽しませていただいています。ただ、ご心情も伺い、器具の売却や、なによりこのような目にあった方に対する心

 のケアをさせていただくのがせめてもの業界人としての罪滅ぼしと思っております。

 その中で、今回の設備の調整の器具、生体のご購入で、正確ではありませんが一回数千円〜1万程度まで、9/22までの合計で、約5万円以内程度の買い物していただき

ました。概要は以下の通りです。

 (令和1年 6月15日 〜9月29日まで ご来店回数 約12〜13回)

 機材: ポンプ:シッチェマルチ4000中古:¥5000 (交換用)
      水流用ポンプ:マキシジェット中古(インペラとキスゴムを新品に交換):¥2000 (交換用)
      水中殺菌灯 中古:贈呈
      カルシウムリアクターBOX ¥2400 ×3 計¥7,200
      添加剤ハードドレース¥2000
      ほか、日常用品若干 
      合計概ね:2万円程度

 生体:魚類、サンゴなど 約合計3万円程度 

7.販売店様へ

  今更お客様の方から、謝罪も返品も要求されることはありません。もっとも、悪いことをしたという意識もないのではと思います。 

  ただもし、この記事を該当のお店が読まれているなら、今後、お客様に対しては、下記のいずれかにして頂きたいと思います。

 ・今後、そのお客様に対して一切の接触をやめてください。店のポイントの精算が最後の接触です。 (これを早々にすませることは、私が強くお勧めしました。)

  言葉だけの謝罪、メール、ラインも不要です。お客様は、温和な方なので紳士的な態度をとられていますが、深く傷ついておられ、迷惑なだけです。

 ・本来、一番良いのは今でもまだ売却していない残っている水槽・濾過槽・工事費をすべて買値で返品していただくことです。まさに万一ですが、そのようなことをしたら、

  きちんとそのことも掲載します。 なお、もしそのあとに代替分の機材が必要になった場合は、当店でお求めいただくと、この記事が我田引水となるため、当店はアドバイ

  スはしますがほかのお店や交友店で代替分は購入して頂くことを誓約します。

(以下は、今回の件についての、付録・補足記事となります。)

●業界的な背景

 冒頭にも申しましたが、この記事は単に特定の店に対する批判を行うためのものではありません。これはあくまでこの海水魚の世界で長年行われてきた販売姿勢やメーカ

ーやメディアが作ってきたイメージの、良きにせよ悪きにせよ、一つの象徴的な結果でもあると思います。根本的な原因はもっと深く、まず長年、この世界には良心と

消費者目線を欠き、販売者の利益を常に最優先にしてきた店・傾向がかなりありました。サンゴの密漁は当たり前で、死亡するような生体でも死ぬ前にうってしまうという姿

勢は多分にみられました。 良心的なお店もきっとまだあると思いたいですが、全体として、この世界での口先や宣伝上だけのお客様第一主義のしらじらしさをいつも感じま

した。 販売員にノルマが課せられている店もあり、追い詰められている店員が自分が生き残るためにお客に強引な販売をする場合も否定できません。

 そして、設備面では少しでも高価な器具類を用いる飼育方法が正しく、王道であるかのごとくイメージを広げてきた面があるように思います。私は雑誌は過去10年来ほとんど

みておりませんが、その時点でも、広告と広告主の宣伝記事と他人の水槽を掲載してまとめただけのようなものが目立ちました。

 ただ、インターネットの情報網の発達で、賢明な消費者の方々は真実を自ら探求し、いまや無料で見られるこれらの情報のほうがはるかに有効ではないかと思います。

●昨今の飼育方法の矛盾と問題

 今回のお客様の各製品の検証は、あくまで今流行しているベルリン式またはこれに類するもののために購入したものと思われましたが、そもそも、サンゴを飼育すること自

体、SPSを除外してソフトコーラルやLPSを飼うのであれば、普通にろ過と水換えで飼育する方法も十分にとりえます。 そうすれば、冷却だけは別に考慮すれば、淡水の熱

帯魚の飼育器具に1〜2万円をプラスしたような費用ではじめることも十分に可能です。普通の経済状態の方にもなんとか始めてもらえるプランを考えて楽しんでいただく、そ

のための工夫や努力をするのが、本当の消費者目線ではないかと思います。

 栄養塩の面では、SPS以外のサンゴは、まずリン酸塩は2ppmの海水でのほぼ限界値でも異常はみられず、硝酸塩はソフトコーラルなら藻類が生えること

も考慮して、控えめにみて20ppm程度、LPSなら種類によって10〜20ppm程度までなら実際には十分飼育可能です。まして、魚類を控えれば、さらに低濃度に維持でき、

普通のろ過と水換えによる飼育でも十分に飼育可能です。(実際に昔はそのようにして多くの人が飼育していました。)

 この点、水換えによる飼育でも飼育可能なことが明白であり、たとえばプロテインスキマーがサンゴの飼育に必須などということは、事実上ありえません。

 さらに仮にライブロックに微弱ながら硝酸塩の還元能力があるとするならばなおさら、魚類の収容を極端に少な目にしてほぼ給餌せず、添加剤を入れる飼育をすれば、それ

だけで、成分の補給は必要になりますが水換えをほぼしないでSPSの飼育も理論的には可能です。60cm程度の水槽で、数cmの雑食性の小さな魚一匹なら給餌せずに

プランクトンだけを食べて生きているのはこちらでも確認されています。

 プロテインスキマーの必須性のとらえ方に、そもそも水を汚さない好日性サンゴを飼育するのに、なぜ強力に水中から汚れを取り除く器具が必須になるのかという、単純な

疑問というか矛盾があります。当店の言い方では「サンゴと(水を汚す)魚等を一緒に飼育したい場合に、プロテインスキマーが”役立つ”または”仕方なく使用する”」のであ

って、”サンゴ飼育にプロテインスキマーが必須”ではありません。

 またプロテインスキマーには微量成分やカルシウムを除去してしまう大きな副作用があり、プラス面だけでは断じてないのです。もしサンゴ飼育をきわめるなら、プロテイン

スキマーを使わないような方法こそ本当の王道といえるかもしれません。

 当店では、還元ろ過BOX等があるので前提が少し違いますが、過去7年前からのサンゴ養殖でプロテインスキマーは一台も使っておりません。

 ついでに照明のことも申しますと、ミドリイシ類でも一般的なホワイトLEDだけでも十分育成可能です。(この点も、実際に当店で7年以上ミドリイシの複数種の養殖で使用して

います。)ゆえに、特殊な波長をもつライトでないと飼育ができないなどということも事実上ありえません。

 また、昨今は今回のお客様のご購入でもありましたが”水流ポンプ”がどんな水槽でもつけるのが半ば当たり前とされつつあるように思います。”サンゴ飼育に無条件に水流

ポンプが別途必要”という間違った考えはサンゴを多数殺した罪深い情報というか、販売のためのプロパガンダだと思います。多くの水槽には、最初からなんらかの循環ポン

プがあり、もともと水流がある場合が多いです。60〜90cmのOF式で実質、毎分10〜20L程度も流量のある循環ポンプがついている水槽では、サンゴをよほど水流のない場

所におかない限り不足することなどまずなく、まして水流をつけたため、強すぎでサンゴが死んでしまうこともすくなくありません。特にLPSでは強すぎる水流は断じて有害で

す。たまに他店様をのぞかせてもらうと、ハナガササンゴが水流で踊るように激しくなびいているのもみかけるのですが、あれをもし適正と思っているとしたら大きな間違いです。

 大事なことは、ポンプをつけることでなく、まずどのサンゴがどれくらいの水流が適正なのか知り、それに合ったセットをすることです。

 SPS類が比較的強い水流を好むということ、かつ強い水流に耐えられるので、高価格帯のシステムがそういうものを付けていることが多いので、ほかのサンゴの扱いを混

同してしまっている面もあるのかもしれません。

●参考・当店でのSPS養殖水槽の実例

 ご参考までに、当店の養殖SPS水槽の飼育状態をご紹介します。

 当店では下記の120*45*20(H)cmの養殖SPSの水槽に、もともと循環流量としてわずか毎分3L程度の吹き出し口が水槽の左右に双方向に2個あっただけです。これで

飼育は十分でした。しかし、養殖のためにサンゴを頻繁に枝打ちして固定するために、その傷口を洗うような流れがさすがにもう少しないと死んでしまうことがあるため、片方

の吹き出し口を閉じ、代わりに追加で毎分約10Lのポンプ(レイシーPポンプ)を一個つけています。

 水槽ほぼ全体に小型のSPS等を入れていて、水流は通常飼育時で、毎分3L+3L、分割時で毎分3L+10Lの水流です。下記はその図です。

 これで余裕で十分という状態です。SPSでもこれで足りています。形状が複雑になる大き目のミドリイシを飼育していたら、もう少し強めでもいいか、というところでしょう。

    

(左)当店のSPS養殖水槽です。普段はライトはホワイト系のみで育成しています。(右)養殖の各個体を、ロイヤルブルー:ホワイト=2:1のライトで撮影したものです。

下記が、上記の養殖水槽の動画のリンクです。動画@の最後の方に、水流ポンプと吹き出し口を映しています。

>動画@ 上記水槽の、フェイスブックに掲載した動画リンクです<

>動画A サンゴの色を確認するため上記水槽を一時的にブルーライトで撮影したものです< 

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 以上、長々と失礼いたしました。

 上記はあくまで当店の見解であり、このような現状があり得るということを一般の皆様に知っていただく必要があると思い、記述いたしました。 決して、当店の偏った考えだけ

が正しいとはもうしません。上記のような考えがすでにこの業界の「標準」なのだとしたら、この業界では当店こそ間違っていることになります。 しかしそれは、常識的・良心的

な”普通の世界の標準”では決してなく、逸脱している以上、この業界の方が縮小に向かうということだけは間違いないと思います。現にそうなっているのではないでしょうか。

 海水館 政田 信彦 

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令和1年6月26日 知識の無い方を食い物にする店 

 ※この記事は、令和1年6月20日に>店のフェイスブックページ<に掲載したものの転載(誤字脱字等修正)です。
 あまりにひどい事と思いましたので、本館の後悔日誌にも掲載させていただくことにしました。(以下、本文記事です)

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 数日前から、悩みました末、事情がありまして、今日は別途の投稿をさせていただいて申し訳ありません。 お客様から伺った話は、もちろん各実名は伏せるにしても内

容だけでも軽率に書くようなことはひかえるべきかと思うのですが、それでもあまりにひどいと思うことがあり、ご注意を喚起または皆様にも考えて頂きたいという意味で、

お話させていただきます。

 先日、初めて当店にやや遠方からお越し頂いたお客様から衝撃的なお話を聞き、私はショック?でその話を伺った直後からお腹を下してしまい、次の日の朝までトイレ通

いをしておりました。(これがおそらくそのショックだろうということを、次の日にまたも遠方から来てくださったお医者様の古くからのお客様のご指導でそう思いました次第

です。)

 肝心な伺った話の内容ですが、そのお客様は、これから始めて海水魚を飼われ、とりあえずサンゴを飼いたいという希望を、有名な大型店に依頼されたそうです。

そして、最終的にかかった費用が、90cm水槽と設備、ライブロック、試験的な数点のサンゴ・貝類等生体数点、そして設置費用でなんと100万円を超えたというのです。

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 私は業界とは距離を置いていますので、私の常識はずれの愚かな誤解ならいいのですが、これは今の普通なのでしょうか?

 ちなみに当店の参考価格としまして、もし当店で相談を頂き、初めてサンゴを飼育されたいという方なら、あくまで当店の方法になりますが、90×45×45cm水槽で仮

にクーラー等を一部安い他店で買ってもらったとしてこれも含め、底面フィルターか密閉式フィルターなどを使用し、照明等フルセットでも10万円以内でしょう。仮に設置を私

がさせて頂いて、日当をいただいても2万円以内です。(開店以来無料でしか、したことがありません。)設備としては、仮にOF式で最大でも20万円を超

えることなどありえません。 (追記 もしこれが、90×60×60cm水槽の場合で+10万円前後です。) そしてこのお値段でも、水槽単体ですら販売は1年に1回

あるかないかです。

 私自身、いらしていただいて、知識のまだないこれから初めて開始されるという方に、他の方法であれば上記の予算でも十分に実行可能なことを、何をどのように飼

いたいかもはっきりしていないのに、必要性を強調してこのような費用を取られたという方に、おかけする言葉に正直困りました。

 このような方に今まで何度も遭遇して、本来の必要な設備やこちらの理論や常識を言うと何も売っていないこちらが、お客様にショックを与えてひどいことを言

ったことになり、本当に言葉に困ります。

 ただ、それも限度の問題で、いくらなんでも今回はひどすぎると思いました。

 決して可能なかぎり高級なものをつかえなどと言われていないはずです。そもそもそれを疑問に思って相談に見えられた面もあったようでした。

 本当にどうお話すればと悩み、有効なお話もあまりできずに申し訳ないと思いましたがもし今後、私を頼って下さるようでしたら、少しでも傷を浅くするように、売却など、

有効な対処を一緒に考えさせていただきたいと思いますが、とにかく自分のことのようにショックでした。

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 ある分野について、知らない方が店に相談し、必要性を強調されたら、断ることは困難でしょう。そういう意味では、たしかにお客様の”了解済み”であることは間違

いありません。

しかしこれを普通、または良心的な対応、または”お客様本人の意思でやった”ということになるのでしょうか。

 私の直感だけで言わせていただくと、知識のない方を食い物にした甚だしい事例と思います。

 海水魚屋と聞いて、一次元的に信用などされていないことは私も実感しておりますが、こういうことを長年続けてきたことが大きな理由のひとつではないかと思います。

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 昔から、店員に相当重い販売ノルマを課している店もあると聞いており、さすがに今はだいぶかわったのではと思っていましたが、そういう店は概して評判

はよくありません。

 しかし、今までに当店の交友店含め、誠実でよいお店の方がみな先に無くなってしまいました。続いている店も、副業をやっていないところの方が少ないくらいです。

 残念ながら、愛されている店=買われているお店 ではないのです。実に悲しい、理不尽で不都合な現実です。

 私はもう業界の醜い姿をみたくないので、できるだけ距離を置いていますが、今回は久しぶりにがっくりきました。

 金の亡者にこんなことを申しても無駄だと思いますが、本来、経営者は、時々鏡の前にたって自分の眼付、顔つきを見て、これを他人が見たら良心的で誠実なあるいは”

普通の人間”と思うか、想像してみるべきだと思います。醜い心や行動は自分自身の風貌まで確実に変えます。

 これを悪質とみるか、普通とみるかは人によって判断は分かれるかもしれませんが、どうかご留意、ご注意願えますと幸いです。

つい、少し感情的になり失礼しました。 

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