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最終追記・訂正日:2020年10月04日 <※誠に恐れ入りますが、各記事・コラムは断り無く内容を変更するこ |
ここでは主に飼育器具類に着目し、飼育に役立つ使い方、実際の効果、問題点などを当方の使用経験・お客様などのご報告からまとめ、解説しております。
(索引・ブックマーク) ●照明器具 → こちらに専用記事ページを設けました。 R2/10/4 ●循環ポンプについて ・ポンプの流量の検討→ろ過システムのガイドのページに掲載しています。 ●砂(底砂) 2020/8/1 寒水砂の紹介、亜硝酸の硝化試験 ●ヒーター ●オゾナイザー(2015/10/16訂正) ●殺菌灯 ●人工海水 ●比重計 |
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ポンプ(水陸両用)に接続したパイプの径と流量の減衰実験 2014/3/19 初掲載 ポンプに接続する塩ビ管・パイプの径によって、どれくらい流量が変化するのかということが前から気になっており、2013年2月に実験したものを掲載いたします。 ●実験方法 下記の実験器具でポンプを30秒間稼動させ、その間に揚水された水量をそれぞれの径のパイプで測定する。 ・揚水する高さ:2130mm(水面〜パイプの排出口 下図を参照) ●実験結果(流量) 13mmパイプ使用時:4.2L 16mmパイプ使用時:5.8L 20mmパイプ使用時:7.5L 25mmパイプ使用時:7.6L ●考察など 当方が普段、憶測・イメージで持っていた印象より、実際にはパイプの径が大きいほど流量が多く、効率がよいことがわかりました。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 水陸両用ポンプの作動音実験 2010/10/29初掲載 2013/5/26改定 水陸両用ポンプの数種を、水の外で使用した場合の騒音を測定しました。 測定方法 写真のように、50L程度のポリププロプレン製の容器に水道水を入れ、ポンプとホースを繋いで作動させる。 測定結果
結果・および体感からの考察 まずエーハイム1250がもっとも静音という結果が出ました。体感で、すぐちかくに耳を近づけてもほとんど分からないくらいです。ほぼ無音と言えるでしょう。 他ポンプについての補足:今回、測定をしなかったポンプにつきまして、あくまで体感のみですがご参考までにご報告します。 ※概して、あるシリーズのポンプの騒音の大きさは、普通は大きな機種(流量の多い機種)ほど騒音も大きくなります。そのため、シリーズの騒音を比較する場合は流量の多 |
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 砂(底砂)(2013年5月 全改定済み) 水槽の底に敷く底砂について、ご質問が多く、疑問点も多いようですので先に追加させて頂きます。 お勧めの砂 当方では、18年ほど色々な砂や使用を行った結果、家庭用レベルの海水魚飼育で使用する砂は、極論しますと砂はほぼ2種類のみでよいという結論に到りました。 パウダー砂(0番砂)は見た目は綺麗ですが、使いにくいです。 パウダー状のサンゴ砂は、見た目に美しいため人気があり底砂として使用されます。水槽の砂は細かいほど水槽が広く見えるという視覚的効果もあり、当方でも過去にかな ・粒が小さいためゴミを飛ばすための水流で水と一緒に流れてしまう部分が多く、濾過層などへ吸い込まれて流れてしまうことがあること(濾過層の形状にもよります。) ・自然な還元ろ過など、目的がある場合は利点でもあるのですが、数cm敷いた状態で嫌気的になり、通水が極めて悪いため好気ろ過の補助の目的としてはあまり適さず、 魚の病気に関しては敷いた方がいいのか、悪いのか、ベアタンクは有効か 2012/5/12更新追加、17日訂正 昔から魚の病気にために、底砂を敷かない方が良いという考えがあります。これはほぼその通りといえますが、時に違うとも言える場合もあります。 りはよりろ過器に沈殿物、ゴミを集中させやすく、 やはり比較的ベアタンクの方が清潔とは言えると思います。 底砂の掃除、攪拌生物を入れる場合の注意 2012/11/10追加 海水の特に無脊椎水槽では長期間放置された底砂の清掃は
魚が入っている状態では絶対にしてはいけないという
のが原則で、ろ材をかき回している状態に等しく、すれば サンゴ砂を綺麗な色に脱色する方法 サンゴ砂は、使用していますとだんだん黄色い色や、また照明に当たっている部分は非常に薄いコケがこびりつき、黒っぽくなってまるで砂自体の色が変ってしまったような 方法1. 方法2. →2日後 ・水槽内での事ですが、砂は表層だけがも色がついたり、汚れている場合がほとんどです。これをそっととり、上記のいずれかの方法で脱色しておいて、ローテーションで交換 寒水砂の紹介、亜硝酸の硝化試験 2020/8/1 昨今、まったく入荷ができない特に3番サンゴ砂の代用品として、当店では寒水砂というものを扱いを始めました。寒水砂はサンゴ砂と成分はほぼ同じ炭酸カルシウムで、建 これの亜硝酸酸化試験を、カートショップの販売ページに掲載いたしましたので、宜しければご覧ください。 |
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- アクリルとガラス水槽 (2011/7/22)(2013年5月 全改定済み) 誠に今更ながら、お客様からのご質問を頂きましたので、アクリル水槽とガラス水槽の違い・メリットとデメリットを徹底的に記述してみることと致しました。
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-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ヒーターについて (2013年5月 全改定済み) ●器具の選択 ヒーターはサーモと組み合わせて使用しますが、この種類に大きく3種あります。 @サーモスタットとヒーターがそれぞれ別商品として分かれているもの 基本的には、これから購入されるなら、@がお勧めです。ヒーターとサーモをそれぞれ別に選択でき、ヒーターが故障した場合にも交換・容量範囲内で追加・変更が可能です。 ・ヒーター本体は、空焚き防止機能だけはぜひ付いたものを 観賞魚の器具の発火・火災で一番多いのがヒーターによる火事です。これは空焚き防止機能があればほとんどの場合阻止できるものですので、どうか空焚き防止機能 ・オートヒーターは一本あると便利 オートヒーターは、外観は普通のヒーターですが、サーモスタットが内臓されているヒーターで、単体で用いることができます。ただ、温度設定ができず、故障時も単体ヒータ ・200Wヒーターは切れやすい傾向がある ヒーターはいつかは内部のニクロム線が切れて使えなくなってしまうものですが、私の過去の経験で過去約20年間、ニッソー、GEX、コトブキ製の100〜200Wのヒーターを ●設置について ・水の流れのできるだけ良いところに ヒーターの寿命は、高温状態が続いて劣化してしまうために起きます。そのため、できるだけ水のよく通う場所に設置した方が寿命が長くなることが推測されます。 ・生体への接触危険 なぜか昔、淡水魚ではプレコがヒーターに口を貼り付けたまま死んでいたことが何度かあります。海水魚では一番被害にあうのはイソギンチャクです。 ●気温が最低10℃以上の環境での必要量の目安 ヒーターの容量には、確かに少し余裕があった方がパワー的に余裕があるとはいいますものの、上記でも記述しましたように150Wで足りるところ、なまじ200Wを用いたた
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-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- オゾナイザー 2010/8/30初掲載 (2013/5/12改定済み) このほど、BL6の内容も含めまして、オゾナイザーに対する所見がほぼまとまりましたため、まとめて整理・更新させていただきます。 ※当方で記事のもとになりましたのは、アデックスL-75という機器によるものです。 オゾナイザー/オゾンの概要 オゾナイザーとは、オゾン(O3)を発生させる機器です。オゾンは、これを水中になんらかの方法でエアーレーションを行うことで殺菌・殺虫・脱色・脱臭などを行うことができ 生体への影響 オゾンは硝酸塩がある程度たまった、また有機物の多い海水では非常に早く消えてしまうため、ほとんど問題にはならないようですが、酸化還元電 他、直接噴射している水槽では、以下のように600L水槽*2個で約半年間、直接水中で噴射した飼育(ベラ、ハゼ、ハナダイ、ヤッコ、ハギ、チョウチョウウオなど計約30匹) なお、いずれにしても使用を行う際は、弱めの設定からスタートし(L-75なら、ダイヤル4程度)から使用を行い、最初はよく観察しておきましょう。
魚類に短期的な悪影響が出ている場合の症状 オゾンが魚に有害な状態になっている場合、魚はエラの動きが早く、荒くなり、食欲がなくなります。この場合、すぐにオゾンを弱めれば症状は回復します。 薬品との併用は避ける 薬品との弊害もあるらしく、当方では魚類在庫水槽ではオゾンとグリーンFゴールドを併用したところ、原因不明の死亡を示す魚類が全体の5〜10パーセント程度みられまし 白点虫の駆虫として使う場合 オゾンを使用する目的で、黄ばみ除去・脱臭・細菌の除去だけの目的なら、さしあたり上記の一般的な方法で目に見えた効果を実感できます。(副作用は除きます。) 方法1:ベンチュリースキマー、ディスパーセレイタースキマー※で使用する。 ベンチュリー式スキマーの場合、循環量の関係もあり、もし循環量が少ないようでしたら、オゾンの効き目もそれに限定されてしまいます。 方法2:水が激しく混ざる場所にできるだけ細かなエアーレーションを行う。 こちらはエアーレーションで行う方法です。エアーは細かい方がよく、水中に長時間オゾンが舞っている状態が有効と考えられます。 ・OFパイプの外カバーの内側でエアーレションさせますと、エアーとともに
OF管に吸い込まれ、落下したろ過層内で混合されます。
補足 上記方法1、2に共通して、オゾンによる殺虫は殺菌灯と同じく、特定の器具を通過した水だけを殺虫する効果であるため、白点虫を効率よく殺虫場所に運ばなければ効果 ウーディニウム病 駆除には殺菌灯の方が明らかに有利 ウーディニウム病への効果の検証をBL6で行いましたところ、100Lの水量に本器1台でサクラスキマーで使用したところ初期の発生程度には抑える作用があることがわか オゾンによる器具の劣化について オゾンは触れたものを少しづつ劣化・腐食させます。顕著なものは特にオゾンのエアーが直接通過するエアチューブ、分岐パーツなどです。他、特に水没しているエアーチュー ・エアーチューブ オゾンを通気しているエアーチューブのうち、空気中にある部分はそれほど早くに劣化をしません。しかし、水に漬け込んだ部分は急速に劣化します。現象としては、膨張し
・スポンジフィルター 写真は、サクラスキマーに使用していたスポンジフィルターです。これの劣化は非常に早く、1ヶ月程度で写真のように穴があいてしまいました。 ・サクラスキマーでの、オゾン併用によるスキマー、およびRIO400(RIO800のインペラを装着)の劣化具合のご報告 (追記 2008/10/18) 当方では、2008年5月初頭より、サクラスキマーにてオゾナイザー(アデックスさんのL-75)を接続し、白点病・ウーディニウム病の駆除実験をかねて、スキマー、およびRIO ・RIOパワーヘッド各所の確認(新品との比較) 各所、比較を行ってみましたが、意外にも劣化はほとんど見られませんでした。
ポンプは、オゾンを併用したことで特別早い劣化がみられるようには思われませんでした。 当店が使用使ったアデックスさんの L-75のご報告 当店では、オゾナイザーは上記の機器しか使ったことがありません。ですがデータ上ではリーズナブルかつ、オゾン発生量が極めて多いもののひとつだと思います。 オゾン発生中で通気停止には要注意(2013/1/28追記 2014年12月9日訂正) オゾナイザーが作動している時、接続しているエアーポンプを停止させたりしているとオゾナイザー内部のオゾン管が痛んでしまいます。短時間なら大丈夫ですが、当方でまる
その他、周辺機器について(2015年10月16日補足) ・エアドライヤーは必要か オゾンは空気が乾燥しているほど発生が効率がよいとされ、空気を乾燥させるエアドライヤー(中にシリカゲルが入ったもの)がありますが、 ・活性炭は必要か オゾンが水中に出ることをふせぐため、オゾンを通記した水を一端活性炭に通して、飼育水槽に返すことが有効とされますが、こちらも、通常は必要を感じたことがありません。 ・酸化還元電位計(レドックスメーター)による制御が必要か |
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-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- プロテインスキマー(主に設置の意義について)追記 2012年12月31日一部訂正 当店でサクラスキマーを発売してから、「安価なのでつけてみたいが、はたして自分の水槽にスキマーを設置すべきかどうか悩んでいます。」といったお問い合わせが増えて 使用の意義 まず必要か、不要かと聞かれましたら”不要である場合が多い”と思います。といいますのは、今まで使用せずになんら支障がなかった水槽なら、設置して”より良い”というこ 有効に使用できる使い道 ・ベルリン式 ベルリン式は、スキマーが”有機物除去装置”としてメインの水質維持装置になります。ゆえに必須のものです。ベルリン式はミドリイシなどSPS類の飼育に大変特化している ・オゾンミキサーとして 当店でオゾンを使用する主な場合と意義は”白点病にかかりやすい魚を薬品治療が出来ない水槽(無脊椎水槽)で飼育する”事ですので、このような場合はオゾンを使用する ご報告:下記オゾナイザーの項目でも掲載しておりますが、サクラスキマーの使用では、さしあたり1年間程度の使用では大きな劣化は見られませんでした。 ・魚水槽での物理ろ過の補助として エサを多量に食べる魚が多い水槽の場合、物理ろ過器を短期間に清掃が必要になる場合、また清掃の手間は良いとしてもそれを行うことでろ過機のバランスが崩れてしまうよ |
人工海水 (2013年5月 改定済み) 海水魚を飼育する際の、人工海水の選択についてです。魚とサンゴ(無脊椎)では選択のポイントが違いますので以下に当店の知りうる情報を掲載します。 ・魚(また、ソフトコーラル、サンゴ以外の無脊椎動物)を飼育する場合 魚を飼育する場合、さしあたってどの人工海水でも飼育は可能だと思います。製品によって特別に注目すべき必要な微量成分の項目というものもありません。 ・サンゴ(主にハードコーラル)を飼育する場合 人工海水の選択は、もし主に水換えを頻繁に行ってサンゴを飼うのであれば、サンゴ用に製造されているできるだけ高品位、多種類の成分が入ったものをお勧めしますが、 |
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-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 比重計 (2013年5月 改定済み) ・比重計は機種によって差異(誤差)があり、しかも時間で劣化します。 一般的な鑑賞魚用比重計にはかなり誤差・差異があります。しかし、一流メーカーのものであれば同じ製品での誤差は少なく、あらかじめメーカー間の誤差範囲だけを知って
以下は上記写真の拡大です。
昨今は、D、E、Fのディープシックスを使用されている方が多く、本ページでは特に器具の名前の記述のない場合は原則としてこの機種での値とさせていただきます。 古くなったものはお酢やクエン酸水溶液に浸すと精度がやや回復します。また、2年に1回は新品を購入し、古いものは公正して読みましょう。 比重計も使うと劣化してきます。特に針の根元の軸受けの部分がすり減ってくると引っかかってしまって正確な値が出にくくなるようです。また、全体的に値が低めにでてくる その他ご注意(追記2008・1・7) 比重計で測定を行います際、針の部分に泡がつくことがよくあり、また新品は非常につきやすく、泡を取るのに結構苦労することもあります。これはまず試験水を入れる際に水 2012年の主な機種の測定記録 各機種の特徴 上記は、4種の比重計で同じ海水を測定したものです。 左から、下記番号で@、A、B、Cの順です。 |
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・殺菌灯とは 観賞魚における殺菌灯器具は、紫外線を発生する蛍光灯のランプが内部に入っており、その至近に飼育水を通過させることで、飼育水を殺菌しようというものです。
機関紙BL4号にも記載をしておりますが、水中のウイルス、細菌の除去にはかなり効果的で、水の透明度が上がったことを実感できるくらいです。 ・ウーディニウム病虫も、W数によっては殺せるようです。 当方主催の室内水族館マリンスクエアで、クマノミの合計1300Lの連結したシステム水槽にウーディウム病が蔓延して非常に困ったとき、カミハタターボツイスト36Wを使 普通の使い方では、白点病への効果は皆無 予防も期待できない これも、機関紙BL4〜6号にも記載をしておりますが、こちらで50Lの水槽に36Wのカミハタターボツイストを接続し、中程度の羅病した3匹程度のヤッコ、チョウチョウウオを治 ・どれくらいのW数をどうえらぶか 上記の内容とも重複しますが、これまで当方の実験、そしてアキュリさんほか友好店さんやお客様から得た情報を全体的に統合しますと、殺菌灯は「水量にたいして何Wよ ・どのような水槽で使用すると特に有効か 薬品の使えない無脊椎水槽や、薬品を使わない、使いたくない水槽でウーディニウム病にかかってしまうような魚(ヤッコ、チョウチョウウオ、ハギ、またクマノミやスズメダイ ・その他のメリット・デメリット・対策 ・まず、デメリットは、設置するためにそれようのホースや配管が必要なこと、それと水温が確実に1〜2℃は上昇してしまうことです。
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