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還元ろ過BOX・カルシウムリアクターBOXの ご注意喚起 とサポート

開設日:2021年3月25日 最終更新日:

本ページは、こちら活性底面法と還元ろ過、還元ろ過BOX自作サポートなど で2005年頃から掲載していたものを移動し、作成・使用についての注意を加筆したたものです。

●自作についてのご注意喚起 2021年3月25日

■大きなサイズを作るのはご注意、お控えください。

 還元ろ過BOX過の自作とサポートの記事は当初、上記のページですでに2005年頃からすでに開設しておりましたが、今になってこのようなページを設けましたのは、先般

、当店で還元ろ過BOXとカルシウムリアクターBOXのメンテナンス時の空気中への硫化水素の発生具合を測定器で測定試験したことを踏まえ、ご注意を喚起しておいた方

がよいと思いましたためです。

 試験結果の掲載ページ: ●メンテンナンス作業における空気中の硫化水素の測定試験           

 通常販売しております商品のサイズやミニサイズ(内部メディアでそれぞれ約88、235ml)では、測定場所・方法によりますが、通常に使用しているものをそのまま

測定した場合、解体して内部メディア(デニトロゲン、カルシウムリアクターBOXメディア等)を広げた至近でも、10ppmを超えるような値はほとんどみられませんでした。

 (使用しているものを、再度密封して数日養生したものでは、袋内のごく狭いなかの空気で32ppmなどの値が測定されました。)

 これは、問題になるような濃度・量の硫化水素の発生とはいえないとおもいます。

 ただ、詳しくは上記測定結果をみていただけますと幸いですが、測定8.業務用大型カルシウムリアクターBOXのように、通常サイズの6倍などでは、 内部のメディアを

開封した瞬間、そのメディアの至近では一時的に50ppm程度の発生が測定されるなど、比較的高い数字が測定されました。

    
(大型 カルシウムリアクターBOXの 測定の様子)
(左)養殖サンゴ水槽で使用中の状態 (中)本体のフタスポンジをとって測定中 このとき約2pmm (右)メディアを広げた状態での測定。一時的に50ppmを記録。

 また、メンテナンスでバケツ等に出してメディアをかき回すとそのたびに硫化水素が発生する反応があり、上記のものを閉め切った6畳の室内で、約40分メディアをかき

まわしながら、扇風機で拡散を行って測定すると、徐々に室内の濃度が上昇し、2.0-2.5ppmの濃度となりました。匂いももちろん致しました。

 参考として、厚生労働省が2017年に策定した、人が入る温泉(硫化水素泉)でのガイドラインの基準値では、洗い場・浴室でそれぞれ10・20ppmが許容範囲とされていま

すので、仮に閉め切った室内の拡散した濃度としてみても、健康被害はありえないと思われますが、それでも上記のようにメディアを広げると瞬間的・局所的にですが、高い濃

度がでますので、念のためにも、そもそもサイズが大きなものを作ることは、控えてくださいますよう、お願いします。

 単に分量だけでなく、一個のサイズが大きいほど嫌気的な箇所が飛躍的も増えるために、硫化水素の発生量が増えると思われ、また還元ろ過BOXより、カルシウムリアク

ターBOXの方が、パウダーサンゴ砂を用いる分、内部がより密になって嫌気性があがるので、余計に硫化水素が発生しやすくなるようです。  

 サイズの大きなものを自作される方も多く、サイズが大きくなると瞬間的とはいえ、メンテナンス時に発生する硫化水素も多くなるため、万一の事故や健康被害をふせ

ぐため、杞憂かもしれませんが、ぜひご注意を喚起しておきたいと思いました。何卒、宜しくお願いできますと幸いです。

■メンテナンスの時は、水槽のある部屋の換気をよくして、作業は屋外でしましょう。 

 これはすでに製品や活性底面BOXのページなど各所に書いてあることですが、いずれにしてもメンテナンス時には、取り出す必要が当然あるため、まず水槽のある部屋

の換気をよくし、作業自体は風通しのよい屋外で行うようにしてください。硫化水素はわずか0.3ppmでも匂いを感じ、上記の測定時もそうでしたが、測定器が反応しない

 1ppm以下でも、あきらかに匂いを感じます。

 他、すでに下記の2005年からの記事にもありますが、活性底面BOXには、硫化水素のほかにも亜硝酸、ほか種々の危険性がありますので、自作される方はくれぐれも

これらに注意され、製品の活性底面BOXの詳細ページを良く熟読された上での作製・ご使用をお勧めいたします。

 重ねて申し上げますが使用で問題が起きても、一切責任は取りかねますのでどうかくれぐれもご注意いただき、情報をよりよく活用いただけますよう、切にお願いします。

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●自作サポートコーナー ※この記事は、こちらのページで2005年頃から掲載していたものを移動したものです。

(※大変恐れ入ります。自作に関する個別のご質問はどうかご遠慮をお願いいたします。)

 昨今還元BOXを自作したいという方がかなり多いようですので、一応ここに方法を記述しておきます。還元素材は、別に当方のデニトロゲンでなくとも、同様の目的
で使用される(還元ろ過用の生分解ポリマー)ものなら可能と思われます。しかし、製品による差はご考慮ください。
 
ちなみに、生分解プラスチック(ポリマー)の中で還元ろ過に使用可能な種類は”微生物産出系”と分類されるごく一部のもので、一般的な日用品などに使用されて
いるもの(乳酸系、澱粉系生分解ポリマー等)は水中ではほとんど分解せず、効果が見込めません。

また、作成に関してこれ以上のご質問などはご遠慮ください。そしてこれらのことは一切免責とさせていただきますので、どうか自己責任において参考にしてください
ますよう、お願い致します。
 
ただ、還元ろ過BOXは硫化水素・亜硝酸の発生など種々の危険性もありますので、製品の活性底面BOXの詳細ページを熟読された上での作製・ご使用をお勧め
いたします。

1.材料の調達

(基本的に、当方の活性底面BOXと同じ、50〜100L水量に対応するものを想定し、材料は当方で販売しているものを一切使用しない場合を想定しています。)

ケース・・・プラスチックやポリプロピレンなどなら良いです。ある程度高さのあるものの方が好ましいでしょう。大きさは、規模によりますが、当方の販売している
      50〜100Lの飼育水量に対応するものなら、10cm角程度に近いケースが手ごろです。
      100円ショップで売っているフタ付きのタッパーがさしあたりお勧めです。フタの部分が柔らかいビニール製のものが後の加工しやすくて良いです。

1cm厚のスポンジマット(抗菌処理されていないもの)・・・大きめのホームセンターで、梱包資材として、また手芸用品などでクッション用スポンジなどが入手
        しやすいでしょう。私の知る限り、関西では、ホームズというホームセンターにだけありました。

還元素材・・・テトラナイトレイトマイナス粒状など、鑑賞魚用の個体型の還元素材を使用します。
        還元素材は、その表面積が毎瞬間の還元能力になります。大きな粒状のものは飛躍的に効率がおちますので、砕くなり割るなりする必要があり
        ます。また、残念ながら国内で販売されている一般的な原材料の生分解プラスチックでは、当方の調べた限りでは使用可能なものはありません。

2.加工と作成

 @ケースの作成

  
    写真1                          写真2  

 まず、ケースになるタッパーに穴をあける必要があります。まずフタは、淵の部分から少し残して、完成した写真Aの右のように中部分をカッターで切って大きな穴
をあけます。

 本体は、側面だけに穴の部分の面積が、側面面積の約1/10程度になるよう出来るだけ均一にあけます。底は一切あけません。
 作業は半田ごてで溶かしてあける(写真2 換気を十分にしましょう)か、ドリルを使用します。

 Aつぎに、本体の内壁にスポンジマットを切って、ケースの内側から側面にだけ貼り付けるように敷きます。(写真3:スポンジの継ぎ目を分かりやすくするため、
  色が違うものを使用しています。)あとから、粒上の還元素材を入れますので、ケースの底部分とスポンジの接触面がピッタリになるようにしておきませう。
  とくに固定や接着する必要はありませんが、もしウレタンがケースの壁から浮いてしまって、やりにくそうなら、両面テープを使用して止めます。
  (当方の製品版は、ウレタンの継ぎ目は熱で溶着しています。)
  また、同時に内側のフタの役目をするスポンジマットも先に作っておきましょう。これは、ケースのフタとほぼ同じ大きさのスポンジマットを3枚重ねてつくります。
  (写真4)

 
写真3            写真4 

B還元素材を、容器の8分目くらいまで入れます。もし、カルシウムリアクターBOXにしたい場合は、還元素材とパウダーサンゴ砂を半分ずつまぜて入れます。
  (ナイトレイトマイナスを使用する場合は、新発売された液状ではなく、粒状の旧製品でなければいけません。)

 

写真5            写真6 

C先ほど切った内側のフタになる3枚重ねのウレタンを、ケースの上にのせ、ケース(タッパー)のフタでぐっと押さえ込みながらフタをします。写真7
 ちょっと抵抗がありますが、これくらいでないと隙間が出来てしまうのです。ウレタンは押し込めば縮みますので、うまくフタをしてしまいます。 写真8

  
写真7            写真8 

(以上で完成です)

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