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-好日性サンゴ(LPS・ソフトコーラル)飼育図鑑-

サンゴの全般的な飼育方法、飼育環境については「サンゴ飼育ガイド」をご覧下さい。

種類判別の参考文献・図鑑:「フィールド図鑑 造礁サンゴ増補版」/東海大学出版会、「海水魚・海の無脊椎動物1000種図鑑」ピーシーズ
※写真はすべて当店で飼育・撮影したものです。

■索引■

-好日性ソフトコーラル-

1.ツタ状に伸びる仲間

スターポリプ(ムラサキハナズタ)
(害虫・ミノウミウシの一種追記)

ツツウミズタ 全体グリーンタイプ写真追加2/12

ハナズタ

2.トサカの仲間

カワラフサトサカ

キバナトサカ

チヂミトサカ

ベニウミトサカ

コルトコーラル

ヌメリトサカ

3.ウミキノコ・海綿に近い仲間

ウミキノコの仲間

 オオウミキノコ
 サカズキウミキノコ
 ヒダベリウミキノコ

ウネタケ

4.イソギンチャクに近い仲間

マメスナギンチャク 

イワスナギンチャク

 ・タチイワスナギンチャク
 ・タマイワスナギンチャク

イエローポリプ 

ディスクコーラル(イソギンチャクモドキ)の仲間

5.ウミアザミの仲間

ブルームウミアザミ

ウミアザミの仲間(ハナズタブルー

ゼニア.SP(ハナヅタブルーSPグリーンラインG)

コフキウミアザミ?

シロスジウミアザミ

-好日性ハードコーラル-1 LPSの仲間-

アザミサンゴ

アザミハナガタサンゴ

アワサンゴの仲間

オオタバサンゴ

オオハナサンゴ(パールコーラル)

オオナガレハナサンゴ

オオバナサンゴ

カビラタバサンゴ

キクメイシの仲間

クサビライシの仲間

 ・シタザラクサビライシ
 ・ゾウリイシ
 ・イシナマコ
 ・パラオクサビライシ

コエダナガレハナサンゴ コロニータイプ

コエダナガレハナサンゴ ブランチタイプ

コハナガタサンゴ

スリバチサンゴの仲間 2016/12/4修正

 ・スリバチサンゴ
 ・オオスリバチサンゴ
 ・ウネリスリバチサンゴ
 ・ヨコミゾスリバチサンゴ

タバネサンゴ

ナガレハナサンゴ(コロニータイプ)

ナガレハナサンゴ(ブランチタイプ)(写真追加)

ハナガササンゴの仲間(ロングタイプ)

ハナガササンゴの仲間(ショートタイプ)

ハナガタサンゴの仲間

ハナサンゴ

ミズタマサンゴ(バブルコーラル)

レースウミバラ

-好日性ハードコーラル-2 SPSの仲間-

ミドリイシ以外の仲間

 イワハマサンゴ?(イボコモンサンゴ?)

 ウスコモンサンゴ

 ウネコモンサンゴ

 エダコモンサンゴ

 サザナミサンゴ

 ショウガサンゴ

 トゲサンゴ

 コブハマサンゴ

 サンゴモドキの一種

 ハナヤサイサンゴ

浅場のミドリイシの仲間

 オヤユビミドリイシ

 コイボミドリイシ

 コエダミドリイシ

 スギノキミドリイシ 
  (トゲスギノキミドリイシ)

 セキセイミドリイシ

 ツツミドリイシ

 ハイマツミドリイシ?

 ハナガサミドリイシ?

 ヒメマツミドリイシ

深場のミドリイシの仲間

 カロニアーナ(タイプ)

 ジャクリーン(タイプ)

 シンプレックス(タイプ)

 スハルソノイ(タイプ)

 デュソロウィ(タイプ)

 ロリペス(タイプ)

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●好日性ソフトコーラルの仲間-1 ツタ状に伸びる仲間

全体的なこと

ソフトコーラルの中でも、ツタのように茎(ランナー)のようなものを伸ばすもの、また基部がアメーバ状に増えていくものをまとめています。水質的には丈夫なものが多く、硝酸塩
が実際には50ppm程度あっても問題は少ないのですが、これらは藻類、特に糸状のものやいわゆるヒゲゴケに巻かれてしまうと、形状上、死んでしまうため結果的に水質もで
きるだけ硝酸塩は低く保ち、かつヤドカリ・サンゴモエビなどとの同居が好ましいです。成長が早いものが多く、うまく増えると水槽がどんどん綺麗になっていきます。


名前
---------------------
写真・色についてなど 相対的
水質
敏感度
適当

水流
総合的
飼育
難易度
解説

スターポリプ
(ムラサキハナヅタ)


インドネシア産のあるタイプ



インドネシア産で中心が白いタイプ
グリーンの濃いもの、薄いもの


セブ産


沖縄産


ベトナム産

丈夫

易しい

かなり丈夫な種です。ただ輸送などの影響で水槽に収容しても何日も開かない場合
がありますが、場所が悪いと思って動かしてしまうと、また開くのが遅くなってしまい
ます。
一旦水流があり、明るい場所に置いたら、あとは動かさず、部分水替えや添加剤で
開きを促進するのがベストだとおもいます。1週間以上たってからやっと小さく開き始
める場合もあります。一旦開かせることが出来れば、大変飼育しやすいのですが、糸
状のコケが増えてしまい、巻かれて死んでしまう事が多いです。本種に限ったことで
はありませんが、硝酸塩は低く維持し、コケ対策をしておくことをお勧めします。
 (追記分2024/7/22)
何かことで弱ってしばらく開けなかった後、やっと開くようになった際、綺麗な褐虫藻が
抜けていることがよくあります。ただし、同じ環境でしたら徐々に復活します。
栄養塩が多いと、茶色の褐虫藻が増えることで全体的に茶色になってくる傾向があり
ます。
いずれの場合でも、できるだけ光が強い方が綺麗な色になってくる傾向があります。

当方では、2012年〜2021年まで、ミドリイシ、スターポリプ等含め、ほとんどの種類を
昼光色家庭用LEDのみで養殖しており、(ブルーライトで見た時、)、綺麗な蛍光色を
維持していました。

また、本種は沖縄産などでは岩が無い状態で売られる場合も多く、適当な岩の上に
載せ、状態良く開いておりますと、2週間くらいで自身で定着します。もし、他の生き
物が触れることですぐに外れてしまいやすい場合、アクアボンドや瞬間接着剤で岩
につなぎとめたり、直接貼り付けてしまう方法もあります。

ソフトコーラルですので、ハードコーラルほどそれほど敏感ではありませんが、硝酸
塩25ppm以内での飼育が望ましいでしょう。ミネラルの面では水替えをあまりしな
い飼育の場合でも、いずれかの総合添加剤やミネリッチだけの添加でも飼育可能
です。
水流:かなり強い流れを好みます。開いたとき、全体がかるくなびく程度の
流れがあると良いでしょう。ある程度流れが強い環境で飼育するほど、ポリプが長く
成長する傾向もあります。

魚との同居:チョウチョウウオには食害を受けることがありますが、その他
の魚からはあまり受けません。同居にも向いていると言える でしょう。
光について:水質、他の要因が満たされていれば例として60cm規格水槽では20w
2灯でどこに配置しても十分に足ります。ブルーライトだけの飼育でも可能です。ただ
、水槽導入初期にすぐに開かない場合は、明るい白系ランプも併用し一旦よく開くよ
うにしてからブルーライトだけの飼育に切り替える方法があります。
水温:他のサンゴ同様、25〜27℃程度の飼育が安全ですが、限界は
28.5℃くらいです。
他のサンゴとの接触:刺胞毒は結構強く、他のサンゴを犯してしまうことが
ありますので、基本的に避けた方が良いでしょう。

色・固体差:

●害虫 ミノウミウシの一種


スターポリプに良く似たウミウシで、スターポリプをたべてしまいます。放っておくと
どんどん増えてしまいますので、見つけ次第除去しましょう。
(当店では昔、かなりのスターポリプが全滅させられました。)
取りかたは、スターポリプを岩ごと海水と別の容器に入れ、ピペットなどで本種だけを
吹き飛ばしてしまうようにします。

ツツウウミヅタ


ノーマルタイプ


中心がグリーンのタイプ


花弁にグリーンの筋が入るタイプ


全体的にグリーンの綺麗なタイプ

やや
難しい

水質要求・丈夫さ:一見丈夫そうですが、実際にはハナズタやスターポリプよりもやや
敏感というか、状態が向上するまで時間がかかり、悪条件ではだんだんとなくなって
しまいやすい種です。安定して増えるまで結構時間がかかります。
 「糸状の藻」に注意し、水質を出来るだけ綺麗に保ち、サンゴモエビ、コケトリ貝、な
どの同居がお勧めです。

水流:
弱めの流れがあり、ポリプがゆっくり動く程度の場所をこのみますが、ほとんど
水流が無い場所でも良い状態をたもっている場合もあります。ある程度流れのあると
ころにおいてやれば、あまりこだわる必要はないでしょう。
魚との同居:チョウチョウウオからは捕食を受けやすいですが、他のおとなしい一般的
な魚から捕食や魚の動きによる影響にもつよく、一般的な海水魚との魚との同居にも
向いています。
光について:一度元気になれば、60cm規格水槽で20w2灯蛍光灯で
も十分に飼育可能です。ただ、元気な状態にするためには、強い照明や自然光が入
る環境が好ましいです。
他のツタ系ソフトコーラルより強い光を好むことは間違い無い
ようです。

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ハナヅタ

丈夫

弱〜中

基本的に飼育しやすいソフトコーラルです。開いてさえいれば、足からランナー(茎状の
もの)を少しずつだして増えていきます。

とはいえ、本種を大繁殖させている人をあまりみかけず、養殖研究を続けていたとこ
ろ、2017〜2018年頃にウミケムシの害を受けて
いるらしいことがわかり、それで急にだめになってしまっていることがわかりました。

そのため、完全な対策は難しいのですが、できるだけ地面にそのまま置かない事な
どを注意したほうがいいでしょう。

 中心のグリーンが美しいこと、花の形がまとまっていることでツタ系サンゴの中で根
強いファンが多い種です。
水流について:弱め水流で、ポリプがわずかに動く程度の場
所をこのみますが、ほとんど水流が無い場所でも良い状態をたもっている場合もありま
す。ある程度流れのあるところにおいてやれば、あまりこだわる必要はないでしょう。
魚との同居タイプ:チョウチョウウオからは捕食を受けやすいですが、他のおとなしい一
般的な魚から捕食や魚の動きによる影響にもつよく、一般的な海水魚との魚との同居
にも向いています。
光について:例として60cm規格水槽では蛍光灯20w2灯でどこに
配置しても十分に足ります。ブルーライトを1本は混ぜた方が蛍光色を維持する点でよ
いでしょう。(ただし、ハナズタの中心のグリーンは色が褪せることは少ないようです。)
ブルーライトだけの飼育ではまるで星があるように大変綺麗です。
他のサンゴとの接
触について:
丈夫で、他種を溶かすことは少ないようですが、一応同種以外は接触し
ないほうが良いでしょう。 

●好日性ソフトコーラルの仲間-2 トサカの仲間

全体的なこと

木のような形・樹状に成長するソフトコーラルです。全体的に一旦元気になれば飼育はしやすく、成長もするものが多く、サンゴの仲でも初心者向けと言える種類が多い仲間で
す。ただ輸送直後がやや弱っていることが多いため、種類にもよりますが全体的にやや水流のあたる場所の方が回復がしやすいものが多いです。魚との同居についてもさせ
やすい丈夫・鈍感であることはほぼ共通しており、捕食も受けにくいですが、チョウチョウウオなどにはつつかれてしまうことがありますので、魚側の理由もあわせて、やはり避
けるべきでしょう。
光は強いものを好む種類が多いです。エサは、ほとんどの種類が不要です。刺胞毒は弱いものが多く、トサカ同士ならほぼ大丈夫な場合が多いですが、ミドリイシなどは触れ
ると溶かすものが多く、ハードコーラルには接触させないようにしたほうがいいでしょう。また、ヌメリトサカ・コルトコーラルだけは粘液毒が強いのでこれら同士の接触以外は避
けます。
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名前 写真 水質敏感度を
服む総合的な
飼育難易度
適当水流 解説
アカバナトサカ  

易しい

中〜強

※飼育方法は下のキバナトサカにほぼ準じます。

カワラフサトサカ   


ややグリーンの入った固体

ノーマルに近い固体

易しい

 比較的丈夫です。ただ、本格的に不調になっているものは手の打ち様がなくなることが
あるので状態の良いものを買うようにしましょう。水でおかしく膨らんで水っぽいような状態
になって死亡したこともあります。
沖縄産が多いので、普通は状態が良いですが、輸入物もあるようです。価格的にも初心
者の方にもお勧めです。 
 色はだいたいがグリーンがかったものですが、入荷時や産地の微妙な違いによって多
少かわります。一旦状態がよくなると成長が早いです。
水流について:基本的に流れを好
みますが、本種はそれよりやや弱めの流れで良いでしょう。若干本体がゆれうごく
程です。水槽に収容後、3日くらいたつとよい形になってくることが多いです。
魚との同居について:(上記参照)
照明について:
60cm規格水槽では20w2灯でどこに配置しても
十分に足ります。ブルー系ランプだけのほうが綺麗な色になり、グリーン化しますが、
水槽導入期にやや不調なときは、一時的に白系ランプをまぜ、明るいものにした方が
良いでしょう。
他のサンゴとの接触について:同種、同属以外は他の種とは接触しない
ほうが良いでしょう。

キバナトサカ

易しい

中〜強

輸送直後の状態が悪いものが多い種です。やや強い流れを直接あてて、明るい場所に
置き、数日すれば徐々に元気になってきます。

水流について:
やや強い流れを好みます。
魚との同居について:上記(全体的なこと)参照 
照明について:
60cm規格水槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足りますが、
水槽導入期にやや不調なときは、できるだけ明るいものにした方が良いでしょう。
他のサンゴとの接触について:上記(全体的なこと)参照

コルトコーラル


白と右下の茶色は普通の個体です

  易しい

中〜弱

表面に粘液毒があり、ヌルヌルとしている種です。人が手で触っても特に害はありませ
んが、触ったあとはよく手を洗いましょう。少し性質がかわった種です。
水流について:トサカには珍しくやや弱い流れを好みます。水槽に最初にいれたときだ
けは、多少流れのあるばしょのおいてやった方が回復が良いようです。
魚との同居について:上記参照 照明について:蛍光灯の普通の光でも十分飼育
他のサンゴとの接触について:
本種は粘液毒性が強いので、同種・以下近似種のヌメリ
トサカ以外には触れないようにしましょう。

チヂミトサカ


ノーマルがやや黄色がかったもの


パープルタイプ


陰日性の可能性もあるピンクタイプ

中〜強

トサカの中では案外簡単におもえつつ実はかなりくせものです。とりあえずほかのソフト・
トサカ同様に丈夫ではあります。
 またチヂミトサカとして入荷・あるいは輸入されるものに、すくなくとも形態・色の違い
に数種あり、背丈が高く、スギノキのような形をしたものは、スジチヂミトサカといって、
近似種のようです。輸送などには強くて丈夫らしく、これまでひどい状態で入ってきた
記憶はあまりありません。
 ノーマル(肌色〜灰褐色)系はしばしば輸入・沖縄などから入荷されるものですが、
とにかく光をよくあて、水流は軽く流れている程度で良いでしょう。
 この中でも明らかに品種あるいは形態の違うものがあり、ヒョロっとして長細く(20
cmくらいあるものもあります。)体がやわらかいものと、硬めで背の低いものがありま
す。背の高いものが飼育が難しかった記憶があります。
 パープルの個体は、蛍光灯飼育では青紫に近くなり、メタハラの下ではピンクに近
くなるようです。これらは輸送にも弱く、状態が少しわるいものを送ったらまず死着は免
れません。
飼育は、水流のある場所に置き、できるだけ明るい場所においてやるといいでしょう。

 他、おもに輸入で入ってくる近似種で背の低い、塊の形状に近いようなピンク色のもの
同様の扱いでよいと思います。これは、入荷後に調子が出にくいことが多く、いつもトリー
トメントに1週間以上を要しております。
 
 あと、白地に蛍光イエローのカラーをもつチヂミトサカ(別種の可能性があります。)は、
長期間維持するのが難しいようです。
 これに限り、液状・粉末状のえさを2日に1回くらい吹き付けて与えることをお勧めし
ます。ライトをブルーライトだけで飼育するととても美しいのですが、よほど明るくないと
痩せてくるようです。

水流について:
かなり強い流れを好みます。
魚との同居について:上記参照 照明について:上記文章参照
他のサンゴとの接触について:(全体的なこと)参照

ヌメリトサカ

易しい

中〜弱

上記コルトコーラルの極近似種です。本種の方がポリプが小さく、細かい感じです。
販売時は同種として扱われていることもあるようです。
飼育方法は上記コルトコーラルに準じます。

ベニウミトサカ

難しい

中〜強

よく入荷する種ですが陰日性サンゴに分類される事も多いやや変わった種です。 
本種は入荷時にはまず不調になっているものが多く、トリートメントに1週間以上を要し、
さしあたり、立ち上がって元気になりますが、きれいなポリプを開くのはさらに数週間後
のことも多いです。とにかく水流をあて、ポリプが開くのを待ちます。
 褐虫藻は共生しないと言われますが、ブルーライトで見るとグリーンがかっていること
も多く、やはり一応は好日性として扱った方が良いと思います。
 ポリプが開くようになったら、粉末状やプランクトン系のエサを吹きかけて与えたほうが
良いようです。給餌しなくても数ヶ月は生きておりましたが徐々にやせてしまいました。
本種はチヂミトサカと混同される場合がありますが、チヂミトサカは手で触ったときザ
ラザラしており、本種はそれが無く少しヌルッとしていることで判別できます。
水流について:かなり流れのある場所を好みます。
魚との同居について:上記参照 照明について:
他のサンゴとの接触について:

●好日性ソフトコーラルの仲間-3 ウミキノコ・海綿系の仲間


名前
---------------------
写真・色についてなど 相対的
水質
敏感度
適当

水流
総合的
飼育
難易度
解説
ウネタケ

丈夫

  

ウミキノコ

 および近縁種


サカズキウミキノコ


オオウミキノコ

オオウミキノコ?
主に沖縄産が多いフラワーポリプ
とよばれるものです。


ヒダベリウミキノコ
ショートポリプと呼ばれるもの

丈夫

弱〜中

 比較的丈夫な仲間です。状態を見ながら挑戦でき、初心者にもお勧めです。
 店でも、入荷時に部分的に腐食してるような状態でも傷が治って元気になる場合
がほとんどです。
状態は大きく3段階にわけて考えることができ、まったくポリプの
出ていない状態、1次ポリプだけが出た状態、1次ポリプの先がさらに開いた2次
ポリプまで開いた状態、(写真がその状態です。)
このように見ますと、現在の状態によって水質や環境がどのくらい良いかを知る手
がかりにもなります。個体さや地域によっても外観が違う種類が多いですが、状態
がよくなると最終的には2次ポリプを開いてくれる種が多いようです。
水流について:やや水流があり、ポリプがかるくなびく程度の場所をこのみますが、
ほとんど水流が無い場所でも良い状態をたもっている場合もあります。ある程度流
れのあるところにおいてやれば、あまりこだわる必要はないでしょう。

魚との同居タイプ:
一般的な魚から捕食や魚の動きによる影響にもつよく、魚と
の同居にも向いています。

光について:
一般に強い光が必要といわれていますが、他の要因が満たされてい
れば例として60cm規格水槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足ります。
ただし、ランプは1本以上を白系の明るいものにした方が良いでしょう。本種だけ
のことだけを考えれば、ランプはすべて白系でも問題ありません。
グリーンタイプのものの場合は、ブルーライトだけの飼育でも良いでしょう。
他のサンゴとの接触について:あまり強い刺胞毒はをもってないようですが、同種
、同属以外は他の種とは接触しないほうが良いでしょう。キノコの方がやられてし
まう場合があります。

各種の外観の違い、見分け方

・サカヅキウミキノコ(通称:ウミキノコロングポリプ)

 他のロングポリプタイプより多少間隔が荒く、またポリプの先の2次ポリプがあま
り開きません。

・オオウミキノコ

 サカヅキウミキノコよりポリプの間隔がやや密で、また細く、先端の二次ポリプが
開きやすいです。写真の左の上下は同種かもしれないのですが、若干、差異があ
るようにもみえます。主に沖縄産が多く、フラワーポリプとよばれこともあります。

・ヒダベリウミキノコ

 ショートポリプと呼ばれるものの一種です。他に、ヒラウミキノコというものもある
ようです。ポリプが短く、成長してくると上面が不規則に波打ってきます。

●好日性ソフトコーラルの仲間-4 イソギンチャクに近い間

 

名前

写真・色についてなど 相対的
水質
敏感度
適当水流
および
許容範囲
総合的な
飼育難易度
解説
イエローポリプ

丈夫

やや難しい

 本種は丈夫でありながらポイントを知りませんと上手く飼育できません。
極端に水流の弱いところを好み、強いところに配置してしまうと、体力が無くなる
のか、弱ることがあります。逆に光が強くて連続的な給餌がされている場所では
水流が強い場所でもかえって成長が良いらしく、この辺が混乱を呼んでいます。
 
とりあえず、弱いところに配置し、2日に1回くらい餌をあたえてやります。
一旦各ポリプの開きが全開状態になって固体の最大の大きさまで成長し、幅で3
cmくらいの最大の大きさになれば、あとは餌をあたえなくても健康に飼育できるこ
とが多いですが、1週間に1回程度あたえてやると良いでしょう。
餌は別にこだわる必要は無く、フレークや粒状を細かく指で砕いたものを水にといて、
ピペットなどでそっとポリプの上に蒔くようにあたえてやれば捕らえて
食べます。本体が元気なら週に一回程度でも足りると思われますが、
早くふやしたい場合は1〜3日に一回程度当たるといいでしょう。

 一旦弱ってしまうと、なかなか復活を望めないのですが、その際は強力な光の
下においてやれば、数週間以上かけてすこしづつ回復します。蛍光灯の場合は
白色を多く使用します。「糸状の藻」に注意しこれらが繁茂しないようにするために
も、水質を出来るだけ綺麗に保ち、サンゴモエビ、ヤドカリ類、コケトリ貝などの同
居がお勧めです。状態よく飼育すれば個体の根元から新しい固体が出芽するよう
に増えます。

 あと、本種はある程度大きなウミケムシに触られると死んでしまいます。エサを
与えるために周囲に寄ってきたり増えることが多く、注意が必要です。

水流について:上にも記載しましたように、弱い場所をお勧めします。
他生物との関係:チョウチョウウオには一撃で食べられてしまうことがあります。
ただ、逆に本種は刺胞毒が強く、魚を殺してしまうことがあります。イソギンと同様
に魚は普段はあまり近づかないのでとりあえずは同居可能ですが、あまり沢山の
魚が同居できず魚が触れたら死んでしまうということは意識しておく必要がありま
す。

イワスナギンチャク

正式名

 タチイワスナギンチャク
 タマイワスナギンチャク


タチイワスナギンチャク

大変
丈夫

中〜強

下記のマメスナギンチャクによく似た種類で、一緒にされている場合も多いです。
こちらの方が各個体がやや大きく開くと最大で1cm程度になり、根元がアメーバ
状になっていないなどの差異があります。ただ、自然界では基部がまるごと丸い
大きな塊で一見キクメイシのように同根になっている場合も多いようです。
色はブラウン〜グリーン系が多いです。一旦開かなくなってしまうと、かなり長期
間強い光の下においても開いてこず、ただの茶色い棒のようになってしまう場合
も多く、その状態でも死なずに大変丈夫ではあります。強い水流を当てると回復
が良いようです。昔、濃いグリーンのものは”グリーンボタン”と呼ばれました。
光について:例として60cm規格水槽では20w2灯でどこに配置しても足ります。
ただし
、ランプは1本以上を白系の明るいものにした方が良いでしょう。本種だけのこと
だけを考えれば、ランプはすべて白系でも問題なく、むしろ光量が増えて好ましい
くらいです。
他のサンゴとの接触について:刺胞は強く、接触しないほうが良いで
しょう。初心者向けの大変丈夫な種です。色彩が豊富で、ブラウン、グリーン、レ
ッド、ピンク、時にオレンジのようなものや、混合もあります。一旦状態が安定す
れば増殖も早く見た目もよくなります。アメーバ状に基部が広がり、増えていきま
す。
水流について:適応範囲は広く、多少流れがあったほうがいいでしょう。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食
べられてしまうことがあります。
光について:60cm規格水槽では20w2灯でどこ
に配置しても足ります。ブルーライトだけでも飼育可能です。
他のサンゴとの接触について:刺胞は強く他を溶かすため接触しないほうが良い
でしょう。
マメスナギンチャク


マメスナとイワスナギンチャクが
まざっている岩のようです。

丈夫

弱〜中

光について:例として60cm20w2灯でどこに配置しても足ります。
他のサンゴとの接触について:刺胞は強く、接触しないほうが良いで
しょう。初心者向けの大変丈夫な種です。色彩が豊富で、ブラウン、グリーン、レ
ッド、ピンク、時にオレンジのようなものや、混合もあります。一旦状態が安定す
れば増殖も早く見た目もよくなります。アメーバ状に基部が広がり、増えていきま
す。
水流について:適応範囲は広く、多少流れがあったほうがいいでしょう。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食
べられてしまうことがあります。
光について:60cm規格水槽では20w2灯でどこ
に配置しても足ります。ブルーライトだけでも飼育可能です。
他のサンゴとの接触について:刺胞は強く他を溶かすため接触しないほうが良い
でしょう。

追記2014/3/18
●害虫コシダカナワメグルマガイ

本種はマメスナギンチャクを食べてしまいますので、見つけたら
とってしまいましょう。時々マメスナについている場合があります。
直径1cm未満で、口がとんがっています。

ディスクコーラルの仲間


パープルタイプ


ブルーストライプ
※ブルーライトのみで飼育照射すると
、グリーンが強くなる場合が多いです。


グリーンヘアリーと呼ばれるタイプ
スーパーディスクと昔は呼ばれた
こともあったようです。
正式名はエダイソギンチャクモドキ
です。

バブルディスクのレッドタイプ

色々なタイプ、すべてディスクです

丈夫

 サンゴの全体の中でも大変丈夫な、あるいは最も丈夫と言える仲間です。
 ただし、亜種ではやや敏感なものもあり、まず表面に突起があるタイプ(ヘ
アリーディスクと呼ばれるものなど)は、水質が良好で少し水流のあるところ
に置いてやる必要があります。
 また表面に丸い突起が多数あるバブルディスクと呼ばれるものはもう少し
敏感なものが多いようですですので、良い水質、つつかれない環境での飼
育が必要です。

また、バブルディスクの仲間とその他のディスクが触れると、その他の方が
腐食し侵されてしまうので、注意しましょう。
こちらの養殖水槽でも、普通のディスクの群体の中にバブルディスクが一枚
入りこみ、これが原因で腐食・死亡の被害がおおきく広がってしまった
ことがあります。同じディスクと思って近くにレイアウトしていると危ないので、
ぜひ注意しましょう。

水流について:適応範囲は広く、弱めでよいでしょう。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食べ
られてしまうことがあります。
光について:60cm規格水槽では20w2灯でどこに配置しても足ります。ブルーラ
イトだけでも飼育可能です。
他のサンゴとの接触について:刺胞は強く、他を溶かすため接触しないほうが良
いでしょう

●好日性ソフトコーラルの仲間-5 ウミアザミの仲間

全体的なこと

 ソフトコーラルの中では敏感で、水槽収容直後に死んでしまう可能性が比較的高い仲間です。近縁で他種が存在し、同じ名前でも入荷するごとに種類が違う場合も多いです。
種類の特定が正直とても難しく下記でもあまりはっきりしておりませんのでご容赦のほど、御願いできますと幸いです。
 柔らかい体で、小さなウミキノコのような形をし、その先端にウミキノコでいう2次ポリプのような大きなポリプを開くものが多いですが、岩肌に草のように増える形状(主にイタア
ザミと呼ばれます)ものもあり一旦状態がよくなると根元から増えて増殖します。
 全体的に光は強い方が状態はたしかによく、蛍光灯飼育の場合は、一旦はお店の強い照明で元気になっているものを購入すると良いでしょう。最初の1週間程度さえうまくい
けば、なんとか生き延びてくれます。また稀にウミアザミ類を食べるウミウシが知らない間に跋扈していることがあり、放っておくとどんどんウミアザミが無くなってしまうことがあ
ります。
 
追記 高水温に弱い種が多く、まだ各種が明確に分かっておりませんが、上限を27℃以内、できるだけ24〜26℃までで飼育することをお勧めします。沖縄などでも、夏場には
冬場にあった場所からなくなっているそうです。

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名前

写真・色についてなど 相対的
水質
敏感度
適当水流
および
許容範囲
総合的な
飼育難易度
解説
イタアザミの仲間1
(ハナズタブルー)
丈夫 弱〜中

易しい

近年見かけるようになった種です。5mmほどの小さなポリプを一面に開き、色がブル
〜パープルのきれいな種です。見た目がむしろハナヅタに近いためハナヅタブルーの
通称名があります。照明によっても色がかわるらしく、まだはっきりとしていません。
四方八方に少しづつ広がります。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食べ
られてしまうことがあります。
光について:蛍光灯で十分です。ウミアザミの中ではそ
れほど強い光は不要なほうです。
他のサンゴとの接触について:同属(ウミアザミの仲間)のみにしておいた方がいいで
しょう。
(不明種)

ゼニア.SP
(当店での呼び名)
ハナヅタブルーSP
グリーンライン

丈夫 中〜やや
強い

易しい

ごく最近見かけるようになった種です。ウミアザミの類ではないかと思いますが、
はっきりとしておりません。開いて居ないときは、青い組織です。
生体としては丈夫で、かなり流れをこのみます。

上記のハナヅタブルーとも似ていますが、こちらは共肉部分がやや分厚いしっかりと
した青い組織です。
5〜7mmほどのグリーンのスジの入った小さなポリプを一面に開きます。

他生物との関係:まだ不明
光について:
ある程度強い光をこのむようです。
他のサンゴとの接触について:まだ不明です。一応接触はさけることをお勧めします。

イタアザミの仲間2
普通 中〜
やや強い

普通

岩にアメーバ状の基部をもって、そこからポリプが出る種類です。
普通のウミアザミよりも丈夫です。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食べ
られてしまうことがあります。
光について:上記全体的なこと参照
他のサンゴとの接触について:同属(ウミアザミの仲間)のみにしておいた方がいいで
しょう。
コフキウミアザミ?

チガイウミアザミ?


普通 弱〜中

(訂正)

やや易しい

2013/6/5水流について、訂正をさせていただきました。

沖縄で養殖されていることも多い種です。形状の微妙な差異がわかりかねますので
正確とはいえないのですが、普通にウミアザミと呼ばれることのほうが多いようです。
本種は沖縄・輸入の双方があるようです。普通にウミアザミと呼ばれることもあるよ
うですが、同じ形状でも何種かあるように思います。
ポリプが開いたり閉じたりする”パクパクタイプ”と呼ばれるものもありますが、どうや
らこれは、状態良く飼育して、給餌をするとこのようになる種類が多いようです。
他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食べ
られてしまうことがあります。
光について:上記全体的なこと参照
他のサンゴとの接触について:同属(ウミアザミの仲間)のみにしておいた方がいいで
しょう。

シロスジウミアザミ 普通

(訂正)

やや易しい

2013/6/5水流について、訂正をさせていただきました。
やや弱い水流のほうが、適当であることがわかり、訂正させていただきました。
また、弱った状態などのときは特に弱い方が良いようです。

沖縄からよく入る種です。飼育法は上のコフキウミアザミに順じます。
特にブルーの光線を当てると各ポリプに、青白いラインが見えるのが特徴です。

           
ブルームウミアザミ

(通称?)

やや
敏感
やや難しい

→困難

主に沖縄から入ってくることが多い種です。
写真ではあまりわかりませんが、基部やポリプがブルーに輝く個体が多い、きれいな
種です。そのため、”ブルーウミアザミ”と呼ばれることもあるようです。
状態がよいと増えるのですがウミアザミの中でも敏感なようです。
当方では、ウミウシらしきものに全滅させられたことがあります。

訂正・追記 2020/3/18
本種は、一か月程度の間は成長がみられますが、その後の飼育が非常に難しく
、長期的な維持は難しいです。

他生物との関係:多くの魚種には狙われにくいですが、チョウチョウウオには食べ
られてしまうことがあります。
光について:上記全体的なこと参照
他のサンゴとの接触について:同属(ウミアザミの仲間)のみにしておいた方がいいで
しょう。

ハードコーラル-1 LPSの仲間 

全体的なこと

 ハードコーラルの飼育は、ソフトコーラルよりも一段、水質的なハードルが高くなります。
具体的にはカルシウム400〜500ppm、KH8〜14dH程度(が必要で、硝酸塩は種類によって10〜20ppm以下が望ましいです。
特に水替えをあまりしない飼育の場合は、総合添加剤、ミネリッチ、ストロンチウム系添加剤のお勧めします。特にストロンチウムは重要で不足しますと、「肉はがれ」がおきて
しまいます。また、魚との同居もソフトより向かない種類が多いですので、ぜひ控えめにしたほうがいいでしょう。
ただ、他の点については案外ソフトコーラルより強い面もあり、水温は30℃程度でもなんとか耐えて大きく膨らむ種が多いです。比重の面でも、ソフトではだめになってしまう
ような高比重(テトラハイドロメーター、旧インスタントオーシャン比重計で1.030程度)でもハードは健康にしているような事もあります。また光の面も、世間で言われるほど強い
光は必要ない場合が多く、一旦元気になれば、50Lに蛍光灯20W×2灯程度で十分に飼育できます。むしろ、一部のソフトコーラルより要求は低いくらいで、LEDやメタハラの
直下では強すぎて逆に弱ってしまうものもあります。また、LPSの仲間に限っていえば、リン酸塩は気にする必要はありません。
 また、給餌も原則的にしないことをお勧めします。
 ただ、あくまでそのほかの点は敏感ですので、大事に飼育してあげていただきたいと思います。 他、詳しくは
サンゴ飼育ガイドをご覧下さい。
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名前

写真・色についてなど 硝酸
塩等
への
水質
的丈
夫さ
Sr等
ミネ
ラル
要求
適当
水流

許容
範囲
魚類
との
同居
耐性
ハード
コーラ
ル中の
相対的
な飼育
難易度
解説
アザミサンゴ      
丈夫

大変丈夫で初心者の方にもお勧めです。
小さなポリプが集合しており、手でつかむとチクチクとするような感触が
あります。ハードコーラルの中では大変丈夫で飼い易い種です。ポリプ
を水流方向に非常に長くのばして別のサンゴを攻撃することがあります
ので配置に普段から注意しておきましょう。風下にあるサンゴが危険です。
色合いでは、普通のものからグリーンがかっているものもあります。

ただ、アザミサンゴだけで過去にありましたことで、当方の養殖でわか
ったことがあり、カルシウム値を急激に増加させると適当できないのか、
長期間開けず、弱ったり死んだりすることがありました。
それ以外では、まさに欠片からでも増殖する丈夫なサンゴで、当店での
養殖も大変楽な種類です。


水流について:許容範囲は広く、ある程度あったほうがいいでしょう。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。魚の遊泳による影響もうけ
にくく、同居に向いた種と言えます。

水温について:
他のサンゴ同様、25〜28.5℃程度の飼育が安全です。
他、当方では、ウミウシらしきものに全滅させられたことがあります。
アザミハナガタサンゴ



普通 普通 弱〜
中弱

捕食
普通

個体によって、多種多様なカラー、模様があります。飼育方法はコハナガ
タサンゴとほぼ同様ですが、こちらの方がやや丈夫です。
見分け方は、コハナガタサンゴが放射状のみにスジが入るのに比して、
本種は同心円状のスジも入り、膨らんだ外側フチ部分が、コハナガタが
丸いに比して、ややカサ状に薄くとがることですが、2種の間のような個
体もあります。

魚との同居について:

チョウチョウウオ・ヤッコには食害を受けることが多々あります。特に無脊
同居は避けた方がいいでしょう。ハギは普段はつつきませんが、なぜか
サンゴが部分的に「欠け」て骨格が出ているような部分から徐々にかじ
ることがありますので、注意が必要です。
この場合、欠けていて復活しかかっているサンゴがかじられて結局死ん
でしまうことがあります。
 それ以外の魚との同居は、水質面も含めてそれほど敏感というわけ
ではなく、小さなハゼ(キイロサンゴハゼくらいなど)の小型魚がサンゴ
の上にのっても驚いてサンゴが縮んでしまうこともあまり無く大丈夫です。
光について:水質、他の要因が満たされていれば例として60cm規格水
槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足ります。ブルーライト系ラ
ンプだけの飼育でも可能です。メタハラの光は直下は強すぎる場合が
あります。
水温について:24〜27℃程度の飼育が安全ですが、安全に飼育できる
限界は28.5℃程度です。
他のサンゴとの接触について:
 
同種・アザミハナガ・コハナガタとの接触は大丈夫です。ただし、夜間
や餌を取った時にサンゴが内側から出す触手は刺胞毒が強いと思わ
れますので、あまり密着しないようにしておいた方が良いでしょう。
 その他の種とは接触しないほうが良いです。
しでも置いて、台にした上
に配置をした方が良いです。
水流について:多少あり、弱めが適当です。

アワサンゴ

(エダアワサンゴ・

ナンヨウアワサンゴ)

普通 普通

普通

ハナガササンゴに近い、ハマサンゴの仲間ですが、こちらの方が幾分
飼育がしやすく丈夫ですとはいえ、以外に長期飼育はできていない
場合が多いです。
ただし、淡水に非常に弱く、ヒラムシが付いたときな
どでも、淡水に漬け込んだりすると確実に死んでしまいますので絶対
に避けます。
この場合サンゴ飼育講座にありますように淡水を伸びた
ポリプにエアチューブなどで吹きかけつつ剥がします。

水流について:
開いたとき全体にゆったりとゆれるくらいの水流がベスト
です。なびくほどは必要ありません。ポリプが全体で目に見えてなびく
のはすでに強し過ぎです。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。しかし、魚の泳ぎに対する
ショックで頻繁に閉じているとすぐに弱ってしまいます。極力無脊椎に
害のない魚だけの同居を勧めします。
水温について:正規の輸入のものはやや高水温が適しており、ナンヨ
ウアワサンゴ、エダアワサンゴでは水質がよければ29〜30℃でも耐
えます。低水温に弱く、25℃を切ると不調になりやすいです。
 

オオタバサンゴ
丈夫 普通 弱〜

大変丈夫で初心者の方にもお勧めです。
丈夫な種類です。あまり大きく膨らまず、派手さはあまりありませんが、
カクオオトゲキクメイシに近い見た目でマニア好みな形です。
水流について:許容範囲は広いです。弱めにあったほうがいいでしょう。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。魚の遊泳による影響もうけ
にくく、同居に向いた種と言えます。
水温について:24〜28℃が適当です。
オオハナサンゴ

 以下通称:
 ・パールコーラル
 ・ライスバブル


一般的な屏風骨格タイプです。

稀に、平板上のものがあります。
丈夫 普通 最弱
〜弱

やや

バブルコーラルと極近縁の種です。バブルより飼育が楽で、骨格形状
上、バブルより一旦元気を失ったものでも回復しやすいです。
あまり人気が無いためか、入荷が頻繁では無いのですが、ぜひやや
難しい部類のハードコーラルの入門用にしていただきたい種です。
バブル同様にリン酸塩がむしろ必要で、1ppm以上無い環境ではうまく
飼えない場合が多いです。 

水流について:
多少許容範囲がありますが、ごく弱めが適当です。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。魚の遊泳による影響もバブ
ルなどよりはうけにくいですが、少ない方がよいでしょう。
水温について:25〜28℃が適当ですが、高水温にも強く30℃前後でも
数日は維持できます。

名前

写真・色についてなど 硝酸
塩等
への
水質
的丈
夫さ
Sr等
ミネ
ラル
要求
適当
水流

許容
範囲
魚類
との
同居
耐性
ハード
コーラ
ル中の
相対的
な飼育
難易度
解説
オオナガレハナサンゴ

通称トランペットコーラル



中弱 やや
難しい
LPSでは少し難しい種です。一旦元気になれば、そのままいける場合
が多いです。最初をとくに大事にし、適当な水流のある魚が影響を与え
ない状態でじっくり待ちましょう。蛍光灯での飼育の場合はお店で十分
に元気なものを選ぶようにすると良いですが、やや不調なものは暗い
照明ではそのまま死んでしまうことがあります。
一旦元気になればどんどん大きくなります。カラーパターンも多様です

水流について:
許容範囲は、やや狭く、開いたときかるくなびく程度に必
要です。

魚との同居について:
チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。魚の遊泳による影響も元気
なれば多少は強いですが、原則的に少ない方がよいでしょう。
水温について:24〜28℃が適温です。
他のサンゴとの接触:同種だけが安全です。同じナガレハナ系でも異種
は溶かしてしまいます。
オオバナサンゴ




他種多様な色の個体

大きくなった個体は形状が複雑
になります。

普通 普通 弱〜
中弱

捕食
普通

魚との同居について:
チョウチョウウオ・ヤッコには食害を受けることが多々あります。特に
同居は避けた方がいいでしょう。ハギは普段はつつきませんが、なぜか
サンゴが部分的に「欠け」て骨格が出ているような部分から徐々にかじ
ることがありますので、注意が必要です。
この場合、欠けていて復活しかかっているサンゴがかじられて結局死ん
でしまうことがあります。
 それ以外の魚との同居は、水質面も含めてそれほど敏感というわけ
ではなく、小さなハゼ(キイロサンゴハゼくらいなど)の小型魚がサンゴ
の上にのっても驚いてサンゴが縮んでしまうこともあまり無く大丈夫です。
捕食される点を除けば、ナガレハナ、ハナガサなどよりは魚との同居に
強い仲間です。
光について:水質、他の要因が満たされていれば例として60cm規格水
槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足ります。ブルーライト系ラ
ンプだけの飼育でも可能です。メタハラの光は直下は強すぎる場合が
あります。
水温について:24〜27℃程度の飼育が安全ですが、安全に飼育できる
限界は28.5℃程度です。
他のサンゴとの接触について:
 
同種・アザミハナガ・コハナガタとの接触は大丈夫です。ただし、夜間
や餌を取った時にサンゴが内側から出す触手は刺胞毒が強いと思わ
れますので、あまり密着しないようにしておいた方が良いでしょう。
 その他の種とは接触しないほうが良いです。
その他:本種は同じオオバナサンゴで形状が大きくわけて2種あり、骨
格の裏側が逆円錐形をしているタイプと、もうひとつは上面がドーム型
にちかくて裏側が平たくなっているタイプがあります。後者をブレインコ
ーラルと呼ぶ場合があります。
後者の場合、砂地に直におくと裏側がヨコエビなどの住処になるのか
、あるいは嫌気的になるためか、理由は不明ですがいたんで
しまう事が多々ありますので、岩や小石を少しでも置いて、台にした上
に配置をした方が良いです。
水流について:多少あり、弱めが適当です。

カビラタバサンゴ  大変
丈夫
低い 大変

大変丈夫で初心者の方にもお勧めです。
おそらくハードコーラル中で最強に丈夫な種です。ハードコーラルの入
門用にも最適だと思います。

水流について:
極弱い水流でよいですが、対応幅は結構あります。
魚との同居について:魚の遊泳に対するショックには大変丈夫ですが、
チョウチョウウオには食害を受けることがあります。無脊椎水槽に最も
向いた仲間だけの同居だけにとどめた方がいいでしょう。
適水温:24〜29℃
他のサンゴとの接触:相対的に弱い刺胞毒です。同種のみが安全です。

キクメイシの仲間


カメノコキクメイシ

丈夫 普通


普通 キクメイシにはたくさんの種類がありますが、一応同様な飼育が可能な
ようですので、まとめさせていただいております。

一般的にはかなり丈夫で飼育しやすい仲間です。
他の種類に接触をうけると解けてしまうことがありますので注意しましょう。

水流について:
許容範囲は広いようですが、案外無いと腐食・死亡するこ
とがありますので、特段強い必要は無いですが、確実に流れのあるとこ
ろに置きましょう。
魚との同居について:魚の遊泳にたいするストレスはほとんど受けませ
ん。ただ、チョウチョウウオはもちろん、ヤッコには大好きで食べてしまう
ものが多いため避けましょう。
適水温:24〜28℃
他のサンゴとの接触:本種はほとんどポリプを伸ばさないため、他のサン
ゴを溶かすことは少ないですが、他のサンゴに触れられないように注意
してレイアウトしましょう。
キッカサンゴの仲間 丈夫 普通


普通  
クサビライシの仲間

 シタザラクサビライシ
 ゾウリイシ
 イシナマコ
 パラオクサビライシ
 


ゾウリイシ

イシナマコ

パラオクサビライシ

強※ 普通

パラオ
クサビ
ライシ

難しい

本種はハードコーラルのなかではかなり特異的な仲間です。自然界で
は岩にくっついてある時期まで育ち、あるときに離れて移動しながら生
活します。(スワリクサビライシというくっついたままの種もおります。)
一般にクサビライシまたはシタザラクサビライシとして売られてい
るタイプは、上の写真のような形をしておりますが、他にイソギンチャク
のように触手が沢山生えたパラオクサビライシというものものがあり、
これはかなりデリケートで難しいです。

 パラオクサビライシ以外の「クサビライシ」として売られているものに
細かな分類で数種があり、「シタザラクサビライシ」のほか、マルクサビ
ライシ・ナミクサビライシ・ノコギリクサビライシ・ヘルメットイシなどがあり
ます。
さらにやや形状が名が細いキュウリイシ、ゾウリイシ、さらに長いイシナ
マコなどがあります。どれも飼育難易度はほぼ同じであるといえると思
います。

 全般にいえることは、飼育の際に裏側が傷ついてしまうとすぐに死んで
しまうことがあります。そのため、砂の上に置くにしても 岩の上に置くに
しても、ビニール袋でザブトンをつくってやり、サンゴの下に敷いてやると
良いでしょう。

また、パラオクサビライシの骨格の内部の隔壁と呼ばれる部分(放射線
状に伸びている骨)は他のクサビライシのそれよりも薄く割れやすいです。
そのため、万一本種の上に小石や岩を落としてしまうと、骨格が中でわ
れて骨が共肉に内部で突き刺さり、その部分から死んでしまう場合があ
ります。本種に限ったことではありませんが、サンゴの上に岩などが落
下しないように気をつけましょう。
 (底面近くに置いている事が多いため、危ないのです)

全体的に、ハードコーラルの中では共肉が薄いために体力の「溜め」が
少なく、ミネラルなどが足らないと早くに死んでしまう場合があります。
水流について:許容範囲は広いようですが、確実に流れのあるところ
に置きましょう。
魚との同居について:魚の遊泳にたいするストレスはほとんど受けませ
ん。ただ、ヤッコには食べてしまうものが多いため避けましょう。
適水温:24〜28℃
他のサンゴとの接触:ほとんどポリプを伸ばさないため、他のサンゴを溶
かす事は少ないですが、他のサンゴに触れられないように注意してレイ
アウトしましょう。パラオクサビライシのポリプはかなし刺胞毒が強く、ク
サビライシの仲間以外が触れると溶かしてしまいます。

コエダナガレハナサンゴ
(コロニータイプ)

中弱 難しい

 LPSの中では短期的な意味で一番敏感と言える種です。
輸送も非常に難しく、通販では状態が最良のものを逆さ釣りにするなど
十分に丁寧な梱包をしなければまず無事に到着をしてくれません。
同じポリプの形をした本種でも、骨格が稀に屏風(びょうぶ)型や、大きな
塊をしたタイプなどがあります。
 魚との同居は出来るだけ避けたいものの、サンゴの組織がデリケートな
ため、魚がまったく居ないとヨコエビなどの微生物に食害されることがある
ため、サンゴとの同居に向いた魚だけが同居している状態がベストです。
 入荷時の状態が悪いことも多く良く開いているものを購入した方がよい
でしょう。とかく最初が勝負で、状態良く開かせることができればどんどん
ポリプが大きくなり、見ていても楽しくなってしまいます。そこまでいけば
普通は死ぬことなく、意外に丈夫です。
 
とにかくストロンチウム不足には要注意です。一旦「欠け」てくるとあと
から添加してもそこが障害・傷口になってまず戻ってくれません。自然界
でも入荷時からかつて欠けていた部分が復活したような個体があまり見
受けられなのは、その時点で死んでしまった場合が多いからかと思います。

また、淡水に非常に弱く、ヒラムシが付いたときなどでも、淡水に漬け
込んだりすると確実に死んでしまいますので絶対に避けます。
この場合サンゴ飼育講座にありますように淡水を伸びた
ポリプにエアチューブなどで吹きかけつつ剥がします。
水流について:弱めで、開いた時にゆっくりゆらゆらと揺れる程度です。
かなり微妙です。。
魚との同居について:無脊椎に向いたおとなしい魚種だけにしましょう。
適水温:25〜29℃
他のサンゴとの接触:同種、ナガレハナサンゴのみ大丈夫です。

コエダナガレハナサンゴ
(ブランチタイプ)
中弱 やや
難しい

上記コロニータイプが、単体で1個数3cm以上ののポリプであるのに対し
、こちらは骨格が枝状にわかれているブランチタイプです。
飼育方法はコロニーと同様ですが、こちらの方がコロニーより種々の点で
幾分丈夫で、ヒラムシ除去の際の淡水浴にも15秒程度なら耐えます。
色は写真のように茎部分がクリアーに近いグリーン、先端がパープルの
ものが多いですが稀にブラウンタイプ、先だけがグリーンのものもありま
す。コロニータイプより幾分丈夫で、一般的に小さ目のヤッコやハギでも
極わずかな数なら同居可能なことが多いです。それでも、ベストを言うな
ら出来るだけおとなしい魚だけにしたほうが良いでしょう。
他は上記コロニータイプに準じます。

名前

写真・色についてなど 硝酸
塩等
への
水質
的丈
夫さ
Sr等
ミネ
ラル
要求
適当
水流

許容
範囲
魚類
との
同居
耐性
ハード
コーラ
ル中の
相対的
な飼育
難易度
解説
コハナガタサンゴ
グリーン、ブラウン系の個体
3個体を集めた写真です。

普通 中※ 普通 ブラウン〜グリーン、他レッドやオレンジが稀にあります。飼育方法はア
ザミハナガタサンゴとほぼ同様ですが、こちらの方がやや敏感です。
見分け方は、コハナガタサンゴが放射状のみにスジが入るのに比して、
本種は同心円状のスジも入り、膨らんだ外側フチ部分がコハナガタが丸
い事に比して、ややカサ状に薄くとがることですが、2種の間のような個
体もあります。

魚との同居について:

チョウチョウウオ・ヤッコには食害を受けることが多々あります。特に無脊
同居は避けた方がいいでしょう。ハギは普段はつつきませんが、なぜか
サンゴが部分的に「欠け」て骨格が出ているような部分から徐々にかじ
ることがありますので、注意が必要です。
この場合、欠けていて復活しかかっているサンゴがかじられて結局死ん
でしまうことがあります。
 それ以外の魚との同居は、水質面も含めてそれほど敏感というわけ
ではなく、小さなハゼ(キイロサンゴハゼくらいなど)の小型魚がサンゴ
の上にのっても驚いてサンゴが縮んでしまうこともあまり無く大丈夫で
す。
光について:水質、他の要因が満たされていれば例として60cm規格水
槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足ります。ブルーライト系ラ
ンプだけの飼育でも可能です。メタハラの光は直下は強すぎる場合が
あります。
水温について:24〜27℃程度の飼育が安全ですが、安全に飼育できる
限界は28.5℃程度です。
他のサンゴとの接触について:
 
同種・アザミハナガ・コハナガタとの接触は大丈夫です。ただし、夜間
や餌を取った時にサンゴが内側から出す触手は刺胞毒が強いと思わ
れますので、あまり密着しないようにしておいた方が良いでしょう。
 その他の種とは接触しないほうが良いです。
しでも置いて、台にした上
に配置をした方が良いです。
水流について:多少あり、弱めが適当です。
スリバチサンゴの仲間

 ・スリバチサンゴ
 ・オオスリバチサンゴ
 ・ウネリスリバチサンゴ
 ・ヨコミゾスリバチサンゴ


スリバチサンゴ?ではないかと思われ
ます。オオスリバチより若干ポリプが
小さい”莢”と呼ばれる骨格にポリプが
収まる部分が3mm程度なのがスリバ
チ、5mm程度がオオスリバチだそう
です。 2016/12/4修正


オオスリバチサンゴ 
ポリプの大きさがもっとも大きいもの
です。一般に観賞用ではこれを”スリ
バチサンゴ”とう場合が多いですが、
※上記は状態がよく、平板部分が見
えないほどポリプが開いています。
2016/12/4修正


ウネリスリバチサンゴ

丈夫 普通 強い 強※

普通

ハードコーラルのなかでは特異的な種類です。陰日性サンゴのキサンゴの
仲間に分類されることもあります。腐食に対してはとても丈夫ですが、強い
水流を好みます。水流が強ければあまり問題ではありませんが、サンゴの
上にゴミや砂粒が落ちてそのままになっていると
その部分に共肉に「穴」があいてしまう場合があります。ただし「穴」程度
ならほとんどは回復します。 
 しばしば他のサンゴにやられたとき、腐食やブラウンジェリーを起こすこ
とがありますが、本種に限っては、手間をかければ腐食を止めやすいと
いえます。腐食したときは、とにかく患部の腐食部分をスポイトなどで取
り除き、その後、飼育している水槽内で良いですので、患部の骨格が出
ている部分と共肉の境目を、温度をあわせた淡水を数回ずつ丹念に吹
き付け
、洗ってやり、1日に3回くらいおこなえば、腐食を止めることができます。
ほうっておくと全滅しますのでぜひ手を打ってやってください。
光について:水質、他の要因が満たされていれば例として60cm規格水
槽では20w2灯でどこに配置しても十分に足ります。ブルーライト系ラ
ンプだけの飼育でも可能です。ただ、強い光も嫌いではなく、大変良い
状態(写真左のオオスリバチのような)になります。
水温について:24〜27℃程度の飼育が安全ですが、安全に飼育できる
限界は28.5℃程度です。
他のサンゴとの接触について:
 
同種・ハナガササンゴの仲間との接触は大丈夫です。
水流について:多少あり、弱めが適当です。
魚との同居について:多くの種に食害はうけにくいですが、天敵といえる
ほど悪い組み合わせが、キイロサンゴハゼはじめコバンハゼの仲間です。
常に本種の上にのってポリプを閉じさせ、最終的に殺してしまいます。
絶対に一緒に飼育しないようにしましょう。

タバネサンゴ
丈夫 低い

大変丈夫で初心者の方にもお勧めです。
あまり大きく膨らまず、派手さはあまりありませんが、それでも状態が良
いと各ポリプ間同士がつまるほど大きくなります。
色もグリーン〜青っぽい色で中心だけ色が違うなど数パターンあります。
水流について:許容範囲は広いです。弱めにあったほうがいいでしょう。
魚との同居について:ヤッコ、チョウチョウウオには食害を受けることがあ
ります。魚の遊泳による影響もうけにくく、同居に向いた種と言えます。
水温について:24〜28℃が適当です。
ナガレハナサンゴ
 
(コロニータイプ

中弱 難しい コエダナガレハナサンゴのコロニータイプについで敏感な種です。
特に大きな個体は輸送にもかなり敏感です。さしあたり開かせるのは困
難では無いのですが、長い飼育期間中に一部が何か
の理由で腐食してしまうと、やがて連鎖的に全体が死んでしまいます。
この場合、腐食した部分だけを吸い取って掃除する対処法が昔から言わ
れましたが、実際にはそれだけではまず止まりません。この腐食部分を
骨格ごとニッパー等で割り取るように綺麗にとってしまうと、高い確率で
止めることができます。
 同じポリプの形をした本種でも、骨格が屏風(びょうぶ)型をしている
ものがあります。本種は、コロニータイプの他、小さなポリプが集まった下
のブランチタイプがあり、こちらの方が丈夫で飼育しやすいのです。
水流について:ポリプが開いたときにゆったりとゆれる程度がちょうどです。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
がヤッコやハギからはあまり受けません。ただし、ハギは本種をかじるも
のが稀にあるそうです。それ以前に本種は魚の泳ぎに対するショックで
頻繁に閉じているとすぐに弱ってしまいます。同居魚は厳選しハタタテ
ハゼなど遊泳型のハゼ、クレナイニセスズメなどの小型のニセスズメの
仲間、ヨウジウオの仲間、マンダリンフィッシュなどネズッポの仲間、お
となしいハギ類程度です。
他のサンゴとの接触について:同種、コエダナガレハナサンゴのみ可能
です。
水温について:24〜28℃が適当です。
ナガレハナサンゴ
 
(ブランチタイプ)

(”先グリーン”と呼ばれるタイプ)


(”茎グリーン”と呼ばれるタイプ)

中弱 普通 上記ナガレハナサンゴの近似種で、骨格が枝状のタイプのものです。
水質等の面では幾分丈夫で、仮に一部のポリプが腐食、死亡しても他
に連鎖することがなく、これらの種の初心者の方でもお勧めです。
他は、上記コロニータイプの飼育に準じます。
ハナガササンゴの仲間-1
 (ロングポリプタイプ)

 ・ロッポウハナガササンゴ
 ・コモチハナガササンゴ


コモチハナガサのグリーン


ベトナム産ロッポウハナガサ
ではないかと思われます。

中弱 極弱 難しい

LPSの中、というより全好日性サンゴの中で長期的飼育がもっとも難し
いと思われる種(仲間)です。短期的に開かせるのはそう難しくなく、また、
通販等での輸送にも強く、死亡・腐食することはまず無いのですが、
水槽内では長期維持が難しいです。そのせいか、以前ほどは頻繁に見か
けなくなりました。
また硝酸塩濃度が極力低いほうがよく、高いほど腐食の可能性もあが
ります。本種を半年間飼育することができれば、飼育レベルや環境は
大変良いと言えるでしょう。

水流について:
 非常に重要なポイントです。開いたとき、全体にゆったりとゆれるくらい
の水流がベストです。ポリプが全体で目に見えてなびくのはすでに強過
ぎです。また、少し強くても初期は元気ですが、1〜2ヶ月で下の部分か
ら徐々に共肉が無くなってきます。
 さらに極限を言えば、骨格部に弱い流れ、開いたポリプの先にや
や強い流れがあるような状態にセットできれば最高です。
魚との同居について:チョウチョウウオには食害を受けることがあります
が、ヤッコやハギからはあまり受けません。ただし、ハギは本種をかじる
ものが稀にあるそうです。ただ、それ以前に魚の泳ぎに対するショックで
頻繁に閉じているとすぐに弱ってしまいます。同居魚は厳選しハタタテ
ハゼなど遊泳型のハゼ、クレナイニセスズメなどの小型のニセスズメの
仲間、ヨウジウオの仲間、マンダリンフィッシュなどネズッポの仲間、あと
おとなしいハギ類程度です。
他のサンゴとの接触について:ハナガササンゴ、スリバチサンゴの仲間
のみ可能です。
水温について:24〜28℃が適当ですが、高い水温にも
案外強く、30℃程度でも数日なら全開になっています。

ハナガササンゴの仲間-2
 (ショートポリプタイプ)

 ・キクメハナガササンゴ
 ・ハチノスハナガササンゴ
 ・パンドラハナガササンゴ
 ・ソマリアハナガササンゴ
             など 


イエローのものもありますが、
多くは人工染色です。

中弱 極弱 やや
難しい
上記の飼育方法は上記のロングタイプに準じますが、こちらの方が幾分
飼育は楽で、また丈夫です。特にやや高価なレッドタイプなどは丈夫で
水槽内でも共肉が退行せず、成長が見られるほどで、むしろハナガサでは
初心者向けと言えるでしょう。
ただ、特にキメハナガサ等のグリーンタイプ等は比較的楽とはいっても
長期的な飼育はやはり難しい部類に属します。

名前

写真・色についてなど 硝酸
塩等
への
水質
的丈
夫さ
Sr等
ミネ
ラル
要求
適当
水流

許容
範囲
魚類
との
同居
耐性
ハード
コーラ
ル中の
相対的
な飼育
難易度
解説
ハナガタサンゴの仲間

 ハナガタサンゴ
 パラオハナガタサンゴ等

普通 中※

丈夫で初心者の方にもお勧めです。
LPSの中で一番丈夫とはいえませんが、オオバナ、コハナガタサンゴより
は丈夫です。色のバリエーションが多く、ブラウン系〜グリーン、赤、ピン
ク、稀にオレンジやイエロー、模様もそれぞれにあります。
水流について:許容範囲は広いです。ごく弱めにあったほうがいいでしょう。
魚との同居について:ヤッコ、チョウチョウウオには食害を受けることがあ
ります。魚の遊泳による影響もうけにくく、同居に向いた種と言えます。
水温について:24〜28℃が適当です。
ハナサンゴ



やや

普通

水槽収容時、またもともとの状態が大きく影響します。
最初さえ元気ならほぼうまく飼育ができる種です。光要求もそれほど多
くはありません。骨格は枝状になっています。

水流について:
許容範囲は、多少あります。やや弱めを心がけ、ごくゆ
ったりとなびくくらいが適当です。
魚との同居について:チョウチョウウオ以外にはあまり捕食をうけませ
んが、周囲で泳がれると縮んでしまい、やがて弱ってしまいます。サ
ンゴに適した魚類のみにしておいた方がいいでしょう。
水温について:25〜28℃が適当です。
他のサンゴとの接触:やや刺胞が強く、同種のみにしておいた方がい
いでしょう。※近縁に”ハナサンゴモドキ”という、ポリプの先端があき
らかに大きく丸い亜種があり、これはナガレハナ、コエダナガレなどに
接触しても大丈夫です。
ミズタマサンゴ

(バブルコーラル)




非常に珍しい青みがかった個体
最弱

やや
難しい

一般種とされますが、ポイントを抑えないとうまく飼育できません。
栄養塩のリン酸塩がむしろ必要な種で、1ppm以上無い環境ではうまく
飼えない場合が多いです。この場合、水槽収容直後は元気にしていま
すが、1〜2週間かけてだんだんと開きが悪くなります。そのためミドリ
イシなどとの同居は水質面で向きません。
一旦肉がやせてしまうと、骨格が突き出てしまいそれが邪魔になって
復活ができない場合がほとんどです。当初から健康に飼うのがなによ
りですが、もし骨格が出てしまったらその部分をニッパーなどで丁寧に
切りとり、大事に魚などに攻撃されない環境で飼育すると、復活する場
合があります。
栄養塩にはめっぽう丈夫ですが、逆にリン酸塩が無いと飼育できない
代表種です。昨今の低栄養塩のナチュラルシステムなどは飼育は
難しいです。あと、十分にストロンチウムの添加剤を使用しましょう。
オオハナサンゴ(パールコーラル)とごく近縁な種です。

水流について:
ごく弱めが適当です。水流で玉がプルプルと激しく動いた
り、つぶれてしまっているような状態は強すぎです。
魚との同居について:チョウチョウウオ以外にはあまり捕食をうけませ
んが、周囲で泳がれると縮んでしまい、やがて弱ってしまいます。サ
ンゴに適した魚類のみにしておいた方がいいでしょう。
水温について:容適温は26〜28℃で、高水温にも強く30℃前後でも
数日は維持できます。

他のサンゴとの接触:
同種、オオハナサンゴ(パールコーラル)のみ可
能です。
レースウミバラ     楽? 2012年11月に初めて入荷しましたので、まだ詳細は不明
ですが、飼育は特に難しくないように思います。

名前

写真・色についてなど 硝酸
塩等
への
水質
的丈
夫さ
Sr等
ミネ
ラル
要求
適当
水流

許容
範囲
魚類
との
同居
耐性
ハード
コーラ
ル中の
相対的
な飼育
難易度
解説

 ハードコーラルの仲間2 SPSの仲間

※SPSの主な飼育ポイントは、SPS(補足)飼育ガイドとして新たに項目を設け、大幅に加筆・作製しましたので、ご利用下さい。

ミドリイシ以外の仲間

名前
---------------------

写真・色についてなど SPS中での
相対的な
丈夫さ
備考・解説
イワハマサンゴ? 丈夫 イボコモンサンゴ?かもしれませんので分かり次第訂正させていただきます。

本種のようなハマサンゴの仲間はすぐに死亡するということは少ないですが状態良くポリプを開
かせるのはかなり難しいようです。写真のものも、わずかに開いているだけです。

ウスコモンサンゴ 丈夫  ミドリイシ以外のSPSの中では一番飼いやすい仲間ではないかと思います。リン酸塩が1ppm
以上あり、光があまり強く無くても、色が悪くなっても死んでしまうことが少い種です。
 色も、レッド、グリーン、パープル、オレンジなど他種あり、以下ウネコモンとともに、SPSの入門
用としてお勧めです。
ウネコモンサンゴ 丈夫  
エダコモンサンゴ 丈夫  
コブハマサンゴ 丈夫 ハマサンゴの仲間は飼育条件的にはむしろLPSですので、飼育はやや楽になります。
LPSに分類すべき種かもしれませんが、一応見た目でSPSとして分類しています。
サザナミサンゴ 丈夫 本種はサザナミサンゴ科ですのでSPSと言えないかもしれません。
飼育は楽で、むしろLPSのキクメイシに近いような印象です。
サンゴモドキの一種 敏感 長期の飼育が難しく、低めの水温での飼育が必要なようです。
光合成は行っておらず、本来はSPSとは言えないような種ですが、
しばしばサンゴと混ざって入荷されるので一応入れております。
ショウガサンゴ 丈夫 写真のものはインドネシアでブリードされた個体です。結構丈夫で成長も早く、はじめての
SPSにもお勧めできる種です。
トゲサンゴ やや敏感  
ハナヤサイサンゴ 普通  

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浅場のミドリイシ

上記の栄養塩と光の関係がもっとも顕著な仲間です。ミドリイシといえば普通はこの浅場のミドリイシがそれに該当する場合が多いです。 

名前
---------------------

写真・色についてなど SPS中での
相対的な
丈夫さ
備考・解説
-------------------------------------------------------------------------
オヤユビミドリイシ やや丈夫  
コイボミドリイシ 普通  
コエダミドリイシ 普通 沖縄で以前養殖されていた種です。写真は機関紙BL5号で実験飼育したものです。
成長が早く、状態が良いと1ヶ月で枝が数cm伸びます。
スギノキミドリイシ 

トゲスギノキミドリイシ

普通 極近縁種にトゲスギノキミドリイシがあり、我々にはほとんど差異がわかりません。^^;
スギノキミドリイシは枝ぼ分岐が2本に分かれる部分が多いようですが、
トゲスギノキミドリイシは、分岐数が多い場合が多いようです。写真の個体も、多いですので
トゲスギノキミドリイシではないかと思われます。
セキセイミドリイシ やや敏感 強すぎる光をあてると、先端がはげてしまったことがあり、多少深場のミドリ
イシに近いのかなと思います。
ツツミドリイシ 普通  
ハイマツミドリイシ? 敏感 以前はよく入っていた種ですが、案外一番難しい印象があります。
ハナガサミドリイシ? やや敏感  
ヒメマツミドリイシ 普通 写真の個体はインドネシア産のブリード個体ですのでごく小さい、先端だけのものです。

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深場のミドリイシ

水深が深く、暗い環境で生息しているものが多く、栄養塩(特にリン酸塩)がやや存在しても死亡する事がすくなく、蛍光灯でも飼育が出来る場合が多いです。
逆に光が強すぎると死んでしまうことがあります。メタハラやLEDで飼育では注意が必要です。

名前
---------------------

写真・色についてなど SPS中での
相対的な
丈夫さ
備考・解説
-------------------------------------------------------------------------
カロニアーナ 普通  
ジャクリーン   やや敏感  
シンプレックス 普通  
スハルソノイ やや敏感  
デュソロウィ 普通  
ロリペス 普通